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(ファーブラ・フィクタイズム2)【オープス・パルマーレ】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編031/【縁条 禁偽(えんじょう きんぎ)】サイト0/【謎】の【エライザ】4

 【禁偽】と【エライザ】は、新婚旅行の行く先を決める事にした。

 【禁偽】は、

『何処か行きたい所があれば、それに答えたいと思っている。

 君は何処に行きたい?』

 と尋ねた。

 【エライザ】は、

「私が・・・ですか・・・?

 少し考えさせてもらってもよろしいですか?」

 と言った。

 【禁偽】は、

『かまわない。

 じっくりと考えて欲しい。

 私はこういう事には疎くてね。

 何をどうするのか全くわからない。

 だから、君が頼りだ。

 頼りにしている。

 頼んだよ』

 と言った。

 ちょっと方便が混じっている。

 こういう事には疎くてねと言うのがちょっとウソである。

 考えて来なかったのは間違いないが、考えようと思ったら考えられる。

 そう言う事である。

 【禁偽】は【エライザ】の行動を観察し、彼女の特性を見ていこうと思ったのだ。

 そもそも、彼女はどこから来たのか?

 彼女の過去も変わるので、出身地などを聞いても答えた場所とその後の認識の場所が変わってしまうので、聞いても意味が無い。

 正直、どこから手を付けたら良いのかわからない。

 そう言う状況だった。

 だから、彼女の過去を探るのでは無く、今の彼女の動向を見て、そこから何らかの法則性を見てみようと思う様になっていた。

 会話などから彼女の情報は自動書記で常に記録を取っている。

 だが、まだ、法則性などは見えない。

 見えてしまったら【禁偽】は彼女を飽きてしまうかも知れない。

 だから、わからないと言う事を不満には思っていない。

 わからないままなのは自分が不甲斐ないからだ。

 そう考えている。

 また、すぐにはわからない謎だからこそ、彼女は輝いている。

 そうも考えていた。

 【禁偽】は、

『・・・本当に君は魅力的だ・・・』

 とつぶやいた。

 これは方便では無く本心だ。

 【謎が多い女性】。

 それが、【禁偽】の理想だ。

 だから、【エライザ】は想像以上に、【禁偽】の好みと一致しているのだ。

 【禁偽】が【吟芯】の事を後回しにしたのもそう言った理由からである。

 【エライザ】は、

「あの・・・

 済みません・・・

 旅行の期間と費用などを教えていただけますでしょうか?

 プランを練ろうにも、それがわからないと・・・」

 と申し訳なさそうに聞いてきた。

 【禁偽】は、

『ふむ・・・

 期間と費用か・・・

 いくらでも・・・

 と言いたい所だが、それだと君が決められないか。

 良いだろう。

 君の観察は【ハネムーン】だけと言う事でも無いので、とりあえず、期間は、1週間以上1カ月以下という事にさせてもらおう。

 費用はその期間で回れる旅行であれば、上限は無い。

 これは君を見る旅行でもある。

 だから、費用を抑えて、君のことが全くわからないのでは意味がない。

 なので、それなりに贅沢をしてもらいたい。

 費用は小国の国家予算程度は用意する。

 その範囲でやって欲しい』

 ととんでもない事を言った。

 【小国の国家予算】・・・

 はっきり言って何百万人が一生遊んで暮らせるだけの額である。

 どれだけ出せるんだと言いたいが、【ラスボス】/【禁偽】の常識ではこれが当たり前である。

 【エライザ】は、

「そんなには入りません。

 旦那様にも楽しんでいただきたいので、私もそれなりの贅沢と言うものをさせていただきますが、それでよろしいですか?」

 と言った。

 【禁偽】は、

『ふむ・・・。

 これっぽっちの予算か?』

 と聞く。

 【エライザ】は、

「ふふっ・・・

 あ、すみません。

 ちょっとおかしくって・・・

 旅行はお金をかければ良いというものではないんですよ。

 決まった予算で、やりくりして楽しむというのも醍醐味の1つだと思います。

 私はそう言う旅行をしたいですね」

 と答えた。

 その時の笑顔は本当に幸せそうに見えた。

 【禁偽】は少しドキッとなる。

 【禁偽】は、

『わかった・・・

 先ほども言った様に、私はこういうのには疎い。

 だから、プランは君に一任したい。

 私はそれに合わせて行動する』

 と言ったのだった。

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