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(ファーブラ・フィクタイズム2)【オープス・パルマーレ】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編003/【世界他外編の主人公】/【陰陽 瞳態(おんみょう どうたい)】サイト0/【陰陽 瞳態(おんみょう どうたい)】

 【吟芯】同様に【宇宙世界】のおいて【ラスボス】的立場に居る存在があった。

 それが、【吟芯】同様に【ウォンミョウドゥタイ】と言う真名を捨てた存在、【陰陽(おんみょう) 瞳態(どうたい)】である。

 【瞳態】は、【吟芯】に対してライバル心を持っている。

 【瞳態】も【吟芯】同様に、【宇宙世界】においては万能の力を有する存在だ。

 【ラスボス】と言う立場にある以上、【勇者】からも狙われやすい立場であると言うのだが、【人間を殺さず生かして帰す】と言う主張をしている【吟芯】の元に、多くの【勇者】が殺到している。

 対して、自分に対して悪意を向けた者には容赦ない対応で知られた【瞳態】の元には、【勇者】と呼ばれる者は、【吟芯】の2割程度しか挑戦して来ないのだ。

 【吟芯】と異なり、残虐な行為もしている【瞳態】の方に向かって行く【勇者】の方が本当の勇者と呼べるのだが、【瞳態】は単純に挑んでくる【勇者】の数で優劣を考えている。

 そのため、【吟芯】には自分が負けていると考えているのだ。

 だからことある事に、【吟芯】に勝負をふっかけるのだが、【吟芯】には適当にあしらわれたり、煙に巻かれたりしている。

 【吟芯】に対してはそう言う可愛らしい所も見せるのだが、他の存在に対しては恐怖の的である。

 何しろ、【瞳態】は戦闘狂。

 戦う事が何より好きなのだ。

 本当の強者とは、儚さを知る者。

 破壊衝動のままに暴れまくるのは、本当の強さから考えると弱者である。

 つまり、【瞳態】は弱者である。

 弱者が、分不相応な力を得た存在。

 それが、【瞳態】と言う稀有な存在である。

 【瞳態】が【宇宙世界】を破壊しないのは、戦う場が無くなると言う理由からであり、彼は、【ダウンサイジング】と言う弱体化を自らに施し、力を抑えた状態で自ら戦闘を楽しむ事もある。

 彼にとっての正義は、強い事。

 誰よりも強くありたいと願っている。

 それは彼が【世界他外】で負けて帰って来た事にも関係している。

 【宇宙世界】に置いて【万能】/【全能】でも【世界他外】においてはそれは適用されない。

 【世界他外】は【宇宙世界】よりも遙かに次元違いで広いのだ。

 【全知全能】と言う言葉は【宇宙世界】でのみ適用される。

 【世界他外】は【ありとあらゆる全て】に含まれていないのだ。

 【全て以外】・・・それは、【宇宙世界】を超える世界を現している。

 そのため、【瞳態】は、自分の力が及ばぬ、【深域(しんいき)】を【世界他外】で味わった。

 【宇宙世界】のありとあらゆる物が【世界他外】では通じない。

 【世界他外】から見れば【宇宙世界】の全てなど、塵以下である。

 それを骨の髄まで味わって負けて帰って来た。

 その劣等感が、彼を強さへの執着に結びついている。

 負けて帰って来た以上、彼は【弱者】である。

 【宇宙世界】に居ても彼を満足させる事は出来ない。

 かと言って、【世界他外】では彼の強さは通じない。

 どっちつかず。

 どちらでも彼は満足を得られない。

 その不満を彼は弱者にぶつけている。

 いわゆる弱い者虐めだ。

 弱い者虐めをする者は強くない。

 少なくとも精神的においては完全な弱者だ。

 本当に強き者は弱者をいたぶらない。

 いたぶるのは分不相応な力を手にした弱者だけ。

 だから、彼は弱者なのだ。

 強くはない。

 【宇宙世界】と言う井の中で権威をふるっているだけのただの蛙。

 弱き存在である。

 そして、【世界他外】へのコンタクトの手段を持っているらしい【吟芯】へとつきまとう。

 【吟芯】ならば、解決策を持っている。

 そう、思ってつっかかるのだ。

 【瞳態】は、

『むかつくぜ。

 どいつもこいつも・・・

 弱い奴には用ねぇ。

 俺を満足させる奴。

 俺が最強だと理解出来るためには強い奴が必要だ。

 お前は強え~のか?

 俺を楽しませる事が出来るんだろうなぁ~?』

 と【勇者】に対して言い放った。

 これは自分のコンプレックスへの不満に対する単なる八つ当たりだ。

 【世界他外】からの敗走。

 その不満を解消する術がない。

 【宇宙世界】では全知全能なのに、【世界他外】では無力に近い。

 この落差が彼のいらつきを加速させる。

 【勇者】と言う弱者をいたぶってもそれが解消される事はない。

 自分自身への不甲斐なさを戦いに寄って何とかしようと思っている。

 【全知全能の弱者】。

 それが、彼の立場である。

 全知全能は強い。

 その考え方は間違っていると言う事だ。

 全知全能の上からすれば、全知全能もまた弱者。

 【宇宙世界】では全知全能が頂点。

 それ以上はない。

 だから、【瞳態】はその先に行けない。

 【全知全能】を超える何か?

 それが見いだせないからだ。

 彼はそうやって悩みを戦いで隠している。

 繰り返すが、それは弱者と言えるのだ。

 彼は弱い。

 少なくとも【世界他外】以上の世界からすれば。

 酷く脆く、弱いのだ。

 彼が強者として通用するのは【宇宙世界】まで。

 それ超える世界からは見向きもされていない。

 現状は。

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