プロローグ編020/【陰陽 瞳態(おんみょう どうたい)】サイト0/【アン・カリティクル】達との邂逅2
【瞳態】は、8無の【アン・カリティクル】達に名前を付けた。
【アン・カリティクルその1】には、【一葉】、
【アン・カリティクルその2】には、【二音】、
【アン・カリティクルその3】には、【三菜】、
【アン・カリティクルその4】には、【四真】、
【アン・カリティクルその5】には、【五良】、
【アン・カリティクルその6】には、【六月】、
【アン・カリティクルその7】には、【七瀬】、
【アン・カリティクルその8】には、【八重】、
と1から8までの女性の名前をつけた。
【一葉】は、
「あのね・・・
【名は体を表す】って言葉、知らないの?」
と言った。
【瞳態】名は体(ありのままの形)を表す・・・
つまり、【名前】には大きな意味がある。
【クアンニュア】然り、
【カリティクル】然りである。
【クアンニュア】は【クアンニュア】と言う名前を与えられた【存在?】であるから【クアンニュア】として成立するし、
【カリティクル】は【カリティクル】と言う名前を襲名したから【カリティクル】として成立しているのである。
つまり、テキトーに付けた名前には全く意味がないのである。
【瞳態】は、【人の名前】を与えたため、8無の【アン・カリティクル】達は【四代目カリティクル】候補としてではなく、【人の身】で【存在】を得てしまった。
そのため、力は内在していても、その力を引き出せない無力な【人間の女子】として存在してしまったのだ。
その事を【一葉】が説明すると、
『何だと?
初めから言え、初めから。
てめぇらは用済みだ。
とっとと消えろ。
他の【アン・カリティクル】を見つけて、つけ直す』
と言った。
【一葉】は、
「言っておくけど、私達を捨てる事は出来ないわよ。
貴方は私達と契約してしまった。
だから、私達が寿命で死ぬまで、貴方には私達を守る責務がある。
貴方は私達を殺すことは出来ない。
そう言う契約よ。
そして、私達を忘れたら、貴方には二度と【アン・カリティクル】に名づける資格は与えられる事はない。
それを努々忘れないで欲しいわね。
無力になってしまった以上、しっかりと保護してもらうわよ。
貴方には私達をこんな状態にした責任があるんだから」
と言った。
『ふ・ざ・け・ん・な。
誰がてめぇらの面倒なんざ見るか。
ぶっ殺してや・・・れない???
何だ?
何がどうなって?』
「言ったでしょ。
これは契約よ。
強制力が働いているのよ。
貴方にはこれを違える事は決して出来ない。
それが、【アン・カリティクル】に名前を与えると言う事。
力が使えなくなったのは惜しいけど、私達は貴方の側で、楽をさせてもらうわ。
これからよ・ろ・し・く・ね」
『な、なんだと?
てめぇら、謀ったな』
「謀ってないわ。
私達も説明不足だったけど。
私達だって、貴方がまさか平凡な名前を与えるとは思って無かったし。
でも、安心して欲しいわね。
とりあえず、【絶会】への【ライセンス】は私達が取らせてあげる。
それくらいなら【力】に関係なく、出来るからね。
必要な力は【ライセンス】を受ける存在の力だけだしね。
じゃあ、契約料として払ってあげる。
こっち来て」
『ちっ・・・仕方ねぇな・・・』
「チュッ」
『て、てめぇ、何して・・・んだ?』
「何って、契約のキスよ、キス。
仕方ないでしょ?
私達も【カリティクル】としての力を失っちゃったんだから。
契約するには、何らかの意味を追加する必要がある。
それが、愛情を意味する【キス】と言う形で表現したのよ。
そんな事より・・・
何?
あんた、女、抱いた事もないの?」
『う、うるせ・・・』
「何だ、坊やか。
よろしくね、チェリー君。
私達を守ってくれたら経験くらいさせてあげるわよ」
『だ、黙れ・・・』
と言う事になった。
意外や意外。
【瞳態】が未経験という事がわかった。
何にしても粗野粗暴である【瞳態】が、女性を知って、少しは優しくなる・・・
『うるせぇっ
俺は俺だ。
俺に命令すんなぁっ』
いや・・・
・・・優しくなるのはちょっと無理かも知れない。
とりあえず、孤独な【瞳態】に仲間の様な存在が増えたと言う事実はあると言えるだろうか?




