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25話 団欒


「とりあえず、今日はもう寝とけ。

 お前も色々あって疲れたろ、明日からはバシバシ鍛えてやるから覚悟しとけよ?」


 キリサメが俺にそういい、俺の頭にポンと手を置く。


「……ありがとう」


 俺がそう言うとキリサメは立ち上がり、部屋を出て行こうとする。

 そうすると、キリサメは「あっ」とそういい振り向く。


「これから俺のことは師匠と呼ぶようにしろよ」


「えー、それなんかダサくね?」


 俺は肩を落としながらそう言うと、キリサメは顔を顰めながらうるせぇとそう告げ、部屋から出ていった。

 俺は横になり、眠りについた。


___________________


「聞いてたのかよ、お前ら」


 俺、キリサメはそいつらにそう言った。

 襖に耳を近づけている、慎とリリ、そしてルルが驚いた顔をしていた。


「師匠。

 いやぁ、これはその……」


「リリが聞きに行こうって提案してた」


「はぁ!

 ルルあんたたちもノリノリだったじゃないの!」


「はぁ、慎二は今寝てんだから静かにしてやれよ」


 俺は頭を抱えながらそいつらに言う。


「師匠、俺はまだ認めてねぇからな」


「ちょっと、慎」


 俺を睨みつけながらそう告げる慎に、リリは気まずそうに袖を引っ張りながらそう言った。


「何がそんなに気に食わねぇんだよ。

 お前の可愛い弟弟子だろ?」


「俺はあんたに教えてもらったんだ。

 剣もこの世界のことも、右も左も分からねぇ俺に。

 なんで、師匠がそんなにあいつのこと気にかける必要あるんだよ、あいつは人間だろ?」


 慎は俺に対し、悲しそうな顔でそう告げる。


「悪りぃな、慎。

 あいつは俺が命に変えても守らなきゃいけねぇんだ」


「ッ、なんで!」


「罪滅ぼしってのと、約束もある。

 とりあえずお前らも、もう遅いんだからもう寝ろ」


 俺はそういい、寝室に向かって歩き出した。


「なんで、なんでそこまで……」


 慎の悲痛な声が聞こえてくるが、俺は振り向かずに歩いていった。


___________________


 俺は、夢を見ていた。

 いつもの、車に轢かれる夢でもあの別の視点の夢でもない。

 知らない夢。


 これは、モンスターと人間が戦ってる。

 そして、人間やモンスター達が戦っていた、殺していた、傷ついていた、死んでいった、減っていった。


 そして、"のこしていった"。


 そう言う変な夢。

 ふと気がつくと、目の前が真っ暗になり何も見えなくなった。

 暗い、だがただ暗いだけじゃない。

 これは、、、黒いんだ。

 何か変なものがこの世界を包んでいる。

 なんだ、これ。


「誰だお前r、、、」


 その瞬間、俺の意識は掻き消え引っ張り出されていった。


___________________


「スッー、起きろー!」


「ふぇ?!」


 甲高いその声に思わず驚いてしまい、飛び起きた。


「どんだけ、寝てるのよ。

 朝食さっさと食べるわよー」


「リリ、か」


 そこに立っていたのは手を組みながら不機嫌そうな顔をしているリリだった。


「悪い、今行く」


 俺は布団から出て、リビングに向かって歩き出した。

 前を歩いているリリが俺の顔を伺うように小さく呟いた。


「昨日はごめんなさいね、慎二」


 こいつ、素直に謝れたのか。

 その事実に俺は思わず驚いてしまった。


「いや、いいよ。

 敵を倒そうとするのは普通のことだろ。

 まぁ、急に攻撃された時は本当にびっくりしたけどなぁ?」


「ウグッ」


 リリはその言葉が効いてしまったのか、そんな声を上げる。


「いや本当に、悪かったわよ」


「冗談だよ、怒ってねぇから安心しろ」


「あんた、友達少なかったでしょ」


「グハッ」


 急に鋭利なナイフで傷口を抉られたようだ。

 その言葉でクラスメイトたちを思い出した。


「ことごとく俺の地雷を踏み抜くじゃないか、やるなリリ」


「そりゃどうも!」


 リリは俺にそう笑いかけると、リビングの襖を思い切り開けた。

 襖を開けるとそこには雫さん、ルル、キリサメ、慎が座っており、机には白米、味噌汁、野菜炒めが並べてあった。

 俺とリリはとりあえず空いてる座布団に座る。


「揃ったところで、さっさと飯を食べるぞ」


 キリサメがそういい、みんなが手を合わせていただきますと言うと同時にみんながご飯を食べすすめた。

 いただきますってそういう文化ちゃんとあんだな。

 俺は少し驚きながらも、まずは味噌汁から食べすすめた。

 久しぶりの味噌汁に体があったまり、寝起きの体にも優しい。

 しかもめっちゃうまい。


「慎二、聞きたいんだけど少しいい?」


「なんですか、雫さん」


「あなたの苦手なものと、好きな食べ物を教えてくれる?」


 苦手な食べ物、それを聞かれた瞬間謎の嬉しさが込み上げてきた。

 俺は今までまで記憶喪失する前までの好きなものとか出されていたから、ちゃんと今の俺を見てくれる。

 初対面だからというだけかもしれないがそれに嬉しさを覚えた。

 

「俺は野菜とかが結構好きです。

 苦手なものとかは特にありません」


「教えてくれてありがとう。

 お口に合うかわからないけど好きなだけ食べてちょうだい」


 雫さんはそうにっこりと微笑んでくれた。


「ちょ、師匠!

 それは俺の」


「こういうのは早い者勝ちなんだぜ。

 よく覚えときな」


「リリ、ちゃんと慎二に謝れた?」


「もちろん、ガツンと言ってやったわよ!」


「……ガツンと?」


 騒々しい、その食卓。

 一人じゃねぇのか。

 ダンジョンにきてからこんなことなかった。

 なんか、、嬉しいな。


 そう思っていると、みんなが俺の方を向き驚いた様子で固まっていた。

 えっ、急にどうしたんだ?


「お前、また泣いてんのか?」


「えっ!」


 やべぇ、思わず。

 俺は焦りながら涙を拭く。


「おい、慎!

 また慎二になにかしたんじゃないでしょうね?」


「いや俺今回はなんもしてねぇよ!」


「慎〜、流石に気に入らないからってそういうのは良くねぇぞ」


「師匠まで!」


「おい!

 慎二早くなんとか言いやがれ!」


 その賑やかな様子を見ていたら思わず笑いが込み上げてきてしまった。


「ぷっ!」


 堪え切れずに思わず吹き出してしまった。

 まずい、、けど止まんねぇ!

 俺がそう笑っていると、キリサメたちは顔を見合わせた後俺と同じように高らかと大笑いした。


「慎二お前泣いたり笑ったら忙しいな!

 食い終わったら修行はじめるぞ!」


 キリサメは笑いながら俺にそう告げるのだった。



今日の18時に番外編投稿します

 【 名 前 】 伊藤慎二

 【 レベル 】 370

 【 H P 】 37900/37900

 【 M P 】 3790/3790

 【 S P 】 250/250

 【 魔 力 】 0/0

 【 筋 力 】 786 

 【 脚 力 】 785 

 【 抵 抗 】 177 

 【 感 覚 】 177 

 【 スキル 】 身体強化《大》身体強化《中》治癒(ヒール)《中》治癒(ヒール)《小》隠密 火操作 水操作 風操作 土操作

 【固有スキル】 亜空間収納(インベントリ)

 【ステータスポイント】 0

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