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第2話 冒険者の街、グリムフォード

街へ向かって歩くこと、数十分。


ようやく街の入り口までたどり着いた。


「やっと着いた... 近くで見ると結構でかいな」


目の前には高い石壁に囲まれた大きな門がそびえ立っていた。


門の前には何人かの人々が列を作っており、その脇では武装した門番らしき男たちが通行人に声をかけている。


見た目は完全にゲームで見るようなファンタジーの街だ。


...いや、実際に異世界にいるんだからファンタジーの街そのものなんだけど。


「しかし予想通り、身分証や通行料がいる感じだよなぁ」


俺は自分の腰やポケットを探ってみる。


当然、身分証もなければ金もない。


「...初っ端から詰んでないか?」


こういう時の予想はよく当たるもんなんだよなぁ...。嬉しくないわ。


とりあえず他の並んでる人と門番のやり取りを観察してみるか。


順番に門番と話し、何かを渡している。


この体になってからよく見えるし、よく聞こえるな。


この辺もリバイバルと同じで感覚が鋭くなっているって事か。


「どれどれ...」


渡しているのは丸っこい... 茶色い色からして銅貨か? 


断言はできないが、そう考えるべきだろうな


通行人は門番にそれを数枚渡すと、門を通って街の中へと入っていった。


なるほど、やっぱり通行料が必要らしい。


問題は、その通行料がいくらなのかということだ。


そして何より、俺は一文無しである。


「...どうするかなぁ」


異世界に転生して、最初の難関が魔物との戦闘でも魔法の習得でもなく、街に入るためのお金とは。


いやマジで笑えない。手持ちの何かで門番と交渉するか?


手持ちで金になりそうな物... この剣しかないけどこれはさすがに売れないぞ


そうして頭を悩ませていると後ろから声をかけられた。


「やぁ、見ない顔だね。この街は初めての人?」


ん?俺に話しかけてるのか?


振り向くと俺の胸くらいの高さに茶髪のショート髪の目がパッチリとした可愛らしい顔をした女の子が俺を見上げていた。


「あ、あぁ。色々あって道中財布を落としてね」


急すぎてちょっと言葉に詰まった。とりあえず落としたということにしておく。


「それは災難だったね。それで街に入れなくて困ってるんだね」

「まぁそういうこと。街に入るにはいくらかかるんだ?」

「え?お兄さんそんなことも知らないの?」


えぇ、えぇ。そりゃこの身一つでこの世界に放り出された身ですからね。この世界の通貨すら知りませんよ。


「あ、あぁ。辺境の村から来たもんでね。この田舎者に教えてくれない?」


とりあえずキラキラと聞こえてきそうな笑顔で笑って誤魔化す。


「そんなしっかりした装備に上等な剣を背負った人が辺境の村からねぇ...」


茶髪っ子の後ろに居た金髪のポニテの耳が尖った女の子が言う。


...ん?耳が尖った?あれはまさか エ・ル・フ!


マジでエルフだ... ガチのファンタジーじゃん... と心の中で冷静すぎる自分に驚く。


とりあえず適当に誤魔化さないとな


「ある人に弟子入りしててね。それでずっと村に居たんだ」


さすがに苦しいか...?


「へぇ!修行してたってわけかぁ!」


茶髪っ子は信じてくれたようだ。チョロい。


「ふぅ~ん、それでその村からの道中で財布を落としたと。」

「あ、あぁ。そういうことなんだ。村から出てきて街に入れませんってお笑いだよな、ハハハ」


とりあえず笑っとけば誤魔化せるだろの精神。


ここは話を逸らすべきだろうな


「それより君たちは?自分で言うのもなんだけどこんな見た目の男によく話しかけようと思ったね?」

「あ、自己紹介がまだだったね!私はセラ!で、こっちのエルフの子がノエル!」

「フン、冒険者はどんな相手にも恐れないもの。あなたみたいな大男でもね」


この世界には冒険者が居るらしい。異世界ものの定番だな。


それにしてもノエルちゃんには嫌われてしまったらしい。いや、警戒か。


「セラちゃんにノエルちゃんね、よろしく」

「気安くノエルちゃんなんて呼ばないで。こう見えてあなたよりは生きているから」

「アハハ、ごめんね~。ノエルは警戒心が強くてね、特に男の人には。あなたに話しかけるのも止められたんだけど私が強行突破したから不機嫌なんだ~。」

「なるほど。なんかごめんね。それと俺は...」


思わず前世の名前が出そうになる。あぶないあぶない。


ふむ、どうしようか。


せっかくの転生だしな、前世の名前は捨てるか。未練なんてないし。


となると、こっちで名乗る名前をどうするか...... よし


「俺の名前はカイル、よろしく。それと年齢の話が出たから聞くけど君たちは何歳なんだい?」


しれっと聞いてみる。失礼を承知で。


「カイルくんね、よろしく!私は17歳で、ノエルは19歳だよ!」

「ちょ、勝手に教えないでよ!」

「え~いいじゃん減るもんじゃないし~」


年齢は増えるものです。と心の中でツッコミを入れつつ二人の年齢を聞いてどっちもまだまだ子供じゃんと思う俺であった。


「えっと、俺ってそんなに若く見えたの?」


ワイワイと戯れる二人に質問してみる。少なくとも自分で見た時には年相応って感じに見えたけどな。


「えぇ、てっきり18くらいかと思った」

「うんうん、すごく若く見えるよ~」

「お褒めに預かり光栄だけど俺そこまで若くないよ?」

「本当のところは何歳なの?」


ノエルちゃんが睨んでくる。なんで睨むのさ。


「24歳だよ。逆になんでそこまで若く見えたのか不思議だよ」


24歳という俺の言葉を聞いてノエルちゃんが固まっている。そんなにおかしいか?


「アハハ、ノエルが固まってる~」


セラさんや、そこは笑いどころじゃないと思いまっせ


「なんでそんなに若く見えたかっていう疑問はあとで分かるとして、どう?ノエル。私の見立て通り悪い人じゃないでしょ?」

「えぇ、まぁとりあえずは。セラの思うようにしたらいいんじゃない」

「やったね、お母さんのお許しだっ」

「誰がお母さんだって?」

「アハハ~」


彼女らは急に何の話をしてるんだろうか。


「えっとね、私が困ってるカイルくんに話しかけようとしたとき、ノエルは放っておきなさいって止めたんだけど私がどうしてもって強行突破したの」

「まったく、お人好しなんだから」


なぜそこまでして俺を助けようとしてくれたんだろうか


「ただ他の冒険者たちみたく、態度がよくないようなら助けないって条件付きで私も合意したの」

「ノエルちゃんはなんで合意したんだ?」

「別に...。ただセラの勢いが凄かったから根負けしただけ」


聞けば聞くほど不思議だな、聞いてみるか。


「セラちゃんはなんでそこまでして俺を?」

「う~ん、お人好しだから?」


いや、俺に聞かれても。


「それで俺を助けてくれると」

「うん!街に入るお金が無くて困ってるんでしょ?私が払ってあげるよ!」

「いやさすがにそれは悪いって。街に入るお金ぐらいなんとかするよ」


なぜ断った俺。ここで払ってもらえれば第一関門突破なのに。


いやまぁ、年下の女の子に払ってもらうとか情けないってのは分かるけど。


「いいのいいの!借金って事で!稼いで返してくれればいいじゃん!」

「あぁ、じゃあお言葉に甘えようかな」

「ほいきた!それじゃあ冒険者の街、グリムフォードへようこそ~」

「それは門番のセリフでしょ」


ここグリムフォードなの?


グリムフォードはリバイバルに出てくるモンスターが多く出没するエリアの街の名前だ


なるほど、それなら冒険者の街ってのも頷ける


まぁあれこれ考えるのは後にして何はともあれだ、これで街の中には入れそうだ。



――――――――――――――――――――――――――――――――――



セラちゃんにお金を払ってもらってとりあえずは街に入れた


街に入るには銅貨3枚が必要らしい、日本円にするといくらくらいなんだろうか


通貨の価値なんかも覚えていかなきゃいけないがまずは稼ぐ手段を見つけないと。


とりあえずセラちゃんたちの話にも出てきた冒険者がいいだろうな


定番中の定番、ってことで冒険者ギルドに案内を頼んだのだ。


「いやぁ、まさかそんな格好してるのに冒険者登録してなかったなんてね~」

「言っただろ、村から来る途中モンスターとの戦闘で財布を落として入れないって」


財布を落とした理由はモンスターとの戦闘で、ということにしておいた。


「財布はちゃんと落とさないようにしておくのが基本」

「あぁ、そう思ったよ。それより君たちみたいな子も冒険者ってのが驚いたよ」


そう、彼女たちも冒険者だったのだ。ならばちょうどいい、ギルドに行ったついでに色々教えてもらえるだろうと。


「それこそ言ったでしょ、冒険者はどんな相手でも恐れないものだって」

「そうなんだけど、なかなか実感がね」

「私たちみたいな若い子からベテランまで女性冒険者って結構多いんだよ」


この世界の女性は逞しいな


「でも危険なんだろ?冒険者って。魔物と戦ったりしないといけないだろうし」

「そこは心配なし、私たちみたいな若い子たちでもちゃんと戦える術は持ってるもの」

「そうそう、私が前衛の剣士でノエルが後衛の魔術師って感じでちゃんと戦えるんだよ」


剣士に魔術師か、職業についてもまた色々と聞かないとな


「みんな逞しいね」

「気を抜くとすぐ命が無くなっちゃうからね~、戦えるようになるのは必然ってやつだね」

「まぁ、そういうことね。それとはい、ここが冒険者ギルド」


ノエルが指差す場所を見ると立派な建物と看板に冒険者ギルドの文字が。


っていうか普通に文字読めるんかい、普通に会話もできてるし。今更だけど


これはアレか、自動翻訳が掛かってるのか?


まぁいい、会話と読みが出来るなら困ることはないし。


二人に続いてギルドの扉を潜る


扉を潜って目に飛び込んできたのは、どこを見ても体のゴツいマッチョなおっさんばかり。


さすが冒険者というべきか...。 二人が言っていたようにチラホラと女性冒険者もいるみたいだ


「ほらカイルくん、周りの冒険者たちを見てみて?私たちが君を若く見えるって言った理由が分かった?」


セラちゃんに言われて周りの冒険者たちを見てみる。


確かに全体的に年齢層が高めに見えるな


「みんな割と老けて見えるでしょ」

「こらこらノエル~、直球すぎるよ」

「だって事実でしょ」


直球だが確かにみんな老けて見える


「これでもみんなあなたと同じ二十代半ばとかなんだよ」

「え、マジで?」


思わず聞き返してしまう。


「女の人はそうでもないけど男の冒険者は老けて見える人が多いんだよ」

「なんでだろうね~、やっぱり男の人は力任せに前衛で武器を振るからなのかな?」


ふぅん、そういうもんか?異世界の男も大変だな。


「だから、俺がかなり若く見えたと」

「そっ、こんな感じの人たちを毎日見てればあなたが若く見えるのも納得でしょ」


確かに納得。


「それよりもほら、登録するんでしょ。あそこの受付の人のところに行くよ」

「あぁ、そうだった」


ノエルさん最初よりは少し柔らかくなった?


「ノエルはこう見えても面倒見がいいお姉さんだからね~」

「う、うるさい」

「いひゃいよ~」


揶揄われたお返しにセラの頬を抓るノエルを尻目に受付のお姉さんのところへ行く


「冒険者登録をしたいんですが」

「承りました、ではこの用紙に名前、年齢に性別と職業を書いて提出してください」


え?それだけの情報でいいのか?


不思議に思っていると後ろからノエルが教えてくれた


「情報を書いた後にその紙を特殊な魔道具に乗せるんだけど、犯罪歴があったりすると魔道具が知らせてくれるっていう仕組みなの」


聞きたかった情報と若干違ったが、すごいな。魔道具って便利だな


「そして犯罪歴があると登録できないと」

「そういうこと」

「カイル君は大丈夫って私の勘が言ってる!」


ノエルちゃんの後ろで、赤くなった頬を擦りながらサムズアップをキメるセラちゃん


もうちょっとカッコよくキメてほしいところ。そして犯罪なんてしたことありません。


書類に言われた情報を書き込んでいく。普通に書くことも出来るようだ


職業の欄のところで手が止まる。そういえば、俺は剣も魔法も使う魔法剣士ってスタイルだけどその通りに書いていいんだろうか?


「なぁ、職業って剣士でいいか?」


ノエルちゃんに聞いてみる


「えぇ、あなたは見た通りの剣士って感じだしそれでいいと思う。なんでそんなことを?」

「い、いや、一応の確認だよ」

「そう」


うん、魔法剣士ってスタイルがあまり一般的じゃない場合を考えて職業はただの剣士と書くことにした。


「はい、書き終わりました」


受付嬢に書類を手渡す


「はい、では確認させていただきます」


受付嬢が受け取った書類を紙と同じくらいの大きさの水晶板?に乗せる


すると、水晶板が白く光りだした。


「はい、問題ありません。ではこれで登録を進めさせていただきます。カイル様のギルドカードを発行してきますので10分ほどお待ちください」


そう言って受付嬢が裏へ消えていく


「ギルドカード?」

「そう、ギルドは世界各地にあるからね。それが身分証になるんだよ~」

「後で説明があると思うけど冒険者ランクが一定ランク以上になると、街に入る時のお金も払わなくて良くなるしいいこともあったりする」


身分証か、これもテンプレって感じだな。


っていうか、この子たちは払ってたよな。


「君たちはお金払ってたよな」

「う、うるさい。私たちはこれからなんだから!」

「アハハ~、私たちも冒険者になってそんなに経ってないからね~」

「冒険者になってどれくらいなんだ?」

「まだ一年だよ~」


結構最近だった。


「なんで冒険者になろうと?」

「私とノエルは自由に外を冒険して色んなものを見てみたかったからかな」

「それで気が合って一緒にパーティを組むようになったってわけ」


なるほど、この子たちも俺と同じってわけだ。


「カイルくんはなんで冒険者になろうと思ったの?」

「俺も君たちと同じだよ、広い世界をこの目で見てみたくてね」

「うんうん、やっぱり冒険者はそうでなくっちゃね~!」



――――――――――――――――――――――――――――――――――



「お待たせいたしました」


二人と話しながら待っていると受付嬢が戻ってきた


「こちらがカイルさんのギルドカードになります、今は銅板ですがランクが上がっていくと色が茶色から銀色、銀色から金色、金色から水色、水色から青色、最上位ランクになると青色から紫色に変化します」

「なるほど、視覚的にも分かるようになっていると」

「はい、そういうことです」


色が変わるってどういう仕組みなんだろうか


「では次に、冒険者ランクについて説明していきます。冒険者ランクは最上位のA+から一番下のEランクまであります」


へぇ、最上位はよくあるSランクとかじゃないのな。


「最初はEランクからのスタートになりますが、着実に実績を重ねていけばちゃんとランクアップできますので頑張ってください。また、ランクによって受けられる仕事、受けられない仕事がありますので受注する際にはご注意ください。」


ふむ、この辺もテンプレ通りだな


「そして一番のメリットといえばやはり、Cランクになると街に入る時のお金を払わなくて良くなることです」


さっきノエルちゃんが言ってたやつか


「身分証になるのは分かるとして、お金を払わなくて良くなるっていうのは?」

「魔物や未開拓の遺跡、土地が多いのに対して冒険者の数が圧倒的に足りないのです。多くの方は安全に生活することを望みます。比べて、冒険者は魔物と戦うのは日常茶飯事、命を落とすことも珍しくありません。ですので、一定ランク以上の冒険者には優遇するような措置を取っているのです」


そんなに冒険者って足りてないのか


「分かりました、他には聞いておくべきことはありますか?」

「説明は以上になります。あとは、命を大事に、でしょうか」


危険なお仕事って事か、心に刻んでおこう


「はい、心に刻んでおきます」

「それでは、頑張ってくださいね」

「あぁ、それと俺でも受けられる仕事って何かあります?」


とりあえず今日の宿代と飯代は稼がねば。


「分かりました、少々お待ちを」


受付嬢がガサゴソと大量の受注書らしきものを漁る


「登録したばっかりなのに早速依頼を受けるわけ?」


後ろからノエルちゃんが声をかけてくる


「財布を落としたから今夜の宿代すら無いからね。宿代と飯代くらいは稼がないと」

「そうだった。まぁEランクの依頼でもそれくらいなら稼げると思う」

「Eランクならやっぱり薬草採取とかになるかな~?」


薬草採取か、まぁMMOとかでは定番ではあるよな


「そうですね、今カイルさんが受けられる依頼と言えば薬草採取にブランボアの討伐、他には街の中で出来る荷物の配達などもあります」


ん?ブランボア?俺がやっていたMMO、エターナル・クロニクル(通称:エタクロ)に出てきたモンスターの名前じゃないか?


「えっと... ブランボアの見た目って?」

「はい、ブランボアは頭から伸びる二本の角と鼻のあたりから伸びる一本の角、合計で三本の角が特徴的なイノシシ型のモンスターです」


間違いない、エタクロに出てくるモンスターだ。


マジで言ってんのか。ここにきて三つ目のゲームの要素が混ざってきやがった。


確かに冒険者ギルドや冒険者と言った要素はドラレクやリバイバルには無かった要素だ。


くそっ、頭がこんがらがっちまう。どうなってんだこの世界は。


まぁ、考えるのは後だ。今はブランボアだ


ブランボア討伐が登録したての俺でも受けられる低級のモンスターに認定されているのはおかしい


ブランボアはそれなりにダメージが高く初心者がやり合うような相手ではないはず。


それだけこの世界にはモンスターが溢れていて冒険者が足りてないということだろうか


まぁ命を落とすことも珍しくないみたいだしな


なんか、納得してしまった。まぁいい、とりあえずこの依頼を受けるか。


「じゃあ、ブランボア討伐を受けさせてください」

「え、ちょっと本気?ブランボアはEランクでも受けられるけど割と強めの部類だけど」


意外と心配してくれてる?面倒見がいいって言ってたしな


「知ってるよ、けど大丈夫だよ。師匠の元で修行としてよく狩ってたから」


と、いうことにしておけば大丈夫だろ。


「よく狩ってたって... あんたの師匠は鬼だわ」

「ハハ、確かにそうかも」

「じゃあブランボアが居る所まで案内してあげるよ~!パーティを組んでないと依頼を協力してっていうのは無理だけど案内くらいならできるからね!」

「え、ちょっとなに勝手に...!」

「え~いいじゃんいいじゃん、私たちはあとはご飯と宿に帰るだけだったんだし~」

「はぁ... 仕方ない」


これはありがたい申し出だ、場所が分からなければ時間を無駄にするからな。


ってかノエルちゃんも結構あっさりオーケーするのね


意外と面倒見がいいってのはこういうところだろうか


「けど、また街の外に行かなきゃいけないんだよな?またお金かかるんじゃ?」

「あー、大丈夫大丈夫!払ったらその日のうちは払わなくてもまた入れるから」


へぇ、そういうシステムか。門番が一人一人覚えてるんだろうか。


「街には魔道具で結界が張ってあってその結界が判定するの。だから、既に払っているって嘘をついて入ろうとしても無理ってわけ。この結界は魔物も拒絶するから安心設計」

「なるほど、そうなのか」


俺が心の中で考えていた疑問を察したのかノエルちゃんが教えてくれた


ってか魔道具便利すぎんだろ。


「よし、それじゃあブランボアのところまで案内頼めるかな?」

「は~い!それじゃあブランボア討伐へれっつらごー!」


相変わらず元気な子だ


こうして俺は、セラとノエルに案内されながら、この世界で初めての依頼へと向かうことになった。

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