100 この国のために出来ること
100話まで来ました。これからも頑張ります。
今日は自分の用事でアップが遅くなりました
オレとポルクシアの剣技対決は全くの互角だった。
「やるなァ。まさかオレの剣について来るとは」
「そっちこそ、そろそろ疲れてきたんじゃないのか?」
オレ達の剣技対決は他のガキ共から見てもかなりのハイレベルだったようだ。
オレとポルクシアの剣技はどう見ても子供のレベルを超えたものだった。
「そっちこそそろそろ寝ちまっていいんじゃねェのかァ?」
「床に這いつくばるのはどちらかな!?」
片方は前の人生の盗賊の実践剣術に貴族の剣技が合わさったもの。
もう片方は前の人生の貴族の剣技に暗殺者の技術が合わさったもの。
お互い、ただの剣術ではなかった。
オレ達は確実に相手を倒す剣技を繰り広げた。
「そろそろくたばりなァ!」
「それはこっちのセリフだっ!!」
バキィッ!!
オレ達二人の持っていた木剣が折れてしまった。
子供離れした剣技の応酬にその刀身が持たなかったらしい。
「二人共、そこまで! 剣技試験は二人共……最高点の合格!」
疲れた……だが心地よい疲れだ。
命を賭けた殺し合いではなく、オレは純粋にポルクシアとの戦いを楽しんでいた。
どうやらそれはポルクシアも同じだったらしい。
「お兄様、お疲れ様」
アルヘナがオレに飲み物を用意してくれた。
彼女が用意してくれた飲み物は、柑橘類が入っているのか酸味と甘さが喉に優しい味だった。
「アルヘナ、ありがとうな」
「お兄様、カッコよかったですわ」
「へへッ、勝っていいとこみせたかったんだけどなァ」
アルヘナがニッコリと笑っていた。
「ポル、お疲れさま」
「スピカ、残念だよ。勝ちたかったのに」
どうやら、ポルクシアはオレに勝つつもりだったらしい。
「それでもあの貴族様にあれだけ抵抗できたって凄いわ」
スピカはオレの方を見てきた。
少し気まずかったオレは目線をそらした。
今回の戦いは互角に終わったが、この感じだとまた入学後ポルクシアとオレの対決の機会はやってくるのだろう。
その時は絶対に負けない。
そしてオレ達は剣技試験を終わらせ、最後の試験会場に向かった。
そこにあったのは白い紙とペン、テーマを決められたレポート、作文を書くのが最後の試験のようだ。
だがオレはベレニケにこの試験の対策を聞いていた。
漠然と何をしたいかを書くだけでは失格だ。
この作文で書くべき内容は、『自身が将来的に国にどれだけ貢献できるか』といったものだった。
オレは今までのオレのやって来たことを書いた。
領地の貧しい子供に仕事を与え、王都では物乞いや犯罪者をなくすため、治安を良くするやり方で犯罪者に仕事を与えて犯罪に走らないように事前に食い止めたこと。
カストリア商会を立ち上げ、奴隷にされていた子供達を保護、仕事を与えてもう物乞いや盗みをしなくても生きていけるように運送や軽作業の仕事の斡旋をしたこと。
オレがやって来たことは治安を良くすることや、地域の活性化、強靭化になり、将来的に国益になることにつながっていることを、レポートに記入した。
「レポートの完成した者、本日の試験は以上だ。結果は後日、皇国学習院中庭に貼りだされる。終わった者は帰ってよいぞ。ご苦労だった」
「つ……疲れたゼェ…」
オレは今日の試験をほぼパーフェクトにやり切った。
親父がいてもおかしくない時間だったが、姿が見当たらない。
「旦那様でしたら先にお帰りになりました」
どうやら親父はオレがテストをできないわけがないと安心して帰ったようだ。
「まァ。あれだけやって失格は無いだろうなァ」
そして数日後、テストの結果発表が皇国学習院の中庭に貼りだされた。
オレのテストの結果は……全科目満点の文句なしの合格だった。
そしてオレは十歳で皇国学習院の生徒になった。
どうやらポルクシアも全科目満点で合格だったようだ。




