17話 桜餅 〜 命名者:うまい! 殺人的な美味しさだ! うん、桜の根元には死体がある、っていうし、その関係で桜餅を作れたのかな? うまかったです。 〜
お預けをくらってやる気がないはーくんの図↓
……はーくんだよ。
前回のあらすじ。
・天からふりそそぐものが世界を滅ぼす。
「ハル?」
「もう。──はい、桜餅」
「うん、食べていいよ」
「つづきね」
「例によって時間が巻き戻り、ワタシも蘇った」
「けど、なにか世界が違って見えた」
「調べてみると、なにやら妙な能力を使える人間が現れたり、動物が凶暴化する事件があったりした、なにかが起きているようだ」
「時々視線を感じるようになった、霊体が見える人間が出て来ているのか」
「だからといって何かあるわけではない」
「当時のワタシは喋れない骨であり、物に触れられない霊体だ」
「そして、曲がりなりにも『概念』の覚醒者、ただの人間はもちろん、現れたり妙な能力者にも害せるものではない」
「それに『概念』の能力者はその司る概念に付随した耐性を持つ、『死』は死に強い耐性がある」
「つまり、ワタシはとてもとても死にづらい」
「ん? うん、そう『生』と似た性質だよね」
「もちろん原理は違う、というか力の方向は真逆?」
「『生』は自らの生命力を高めることにより攻撃から生き延びる」
「『死』は攻撃を無力化ことにより生き残る」
「ともに高位なら大抵の攻撃では死なない」
「例外は両者同士。互いが互いの弱点概念であり、有利な概念」
「『生』の攻撃は『死』では殺しきれず」
「『死』の攻撃は『生』の生命力を突き抜ける」
「相性は良いと言えるし、悪いとも言える」
「お互いがお互いの天敵、ハブとマングース……」
「……え、同じ檻に入れられてるからしかたなく戦ってるだけで別に天敵同士じゃない? そんなー!」
「……え、『生』と『死』が協力すればいいんじゃないか、って?」
「うん、できたらいいんだけどね──『死』が『生』相手に暴走するのがなければね」
「どっちかが到達位階なら問題ないんだけど」
「それは基本的に二者択一なんだよね」
「ほら、『生』に覚醒位階がないのが、どうしてかという話なんだよ」
「たぶん、『死』が『生』の覚醒位階に相当するんだ」
「|到達位階への条件は、『生』が『死』を受け入れる事」
「うん、心情的にもそうなんだけど……受け入れる(物理)なんだよね……」
「やっぱり、かの『到達者《レベル5》』は異常だったんだよ」
「『死』を取り込まず、『生』のみで突き抜けてるんだから……」
「うん、本来の『生』の到達者は『死』を内包してるんはずだよ」
「防御型の『生』に攻撃型の『死』が合わさることによって、攻守ともに隙がなくなるんだよ」
「しかも不老不死」
「ちなみに『死』の到達者も『生』の力の真似事を出来るみたいなんだよね」
「え、光と闇がそなわり最強に見える?」
「うん、属性的にはあってるんだけど、上には上がいるからね……(遠い目)」
「閑話休題」
「世界情勢や『生』『死』の能力は今はあまり関係がないんだった」
「今回の『生』の話」
「今までとは違う世界の様子に戸惑いながらもすごしていると(積極的に『生』は探さない)」
「やっぱりというか、『生』と鉢合った」
「だが、なにか様子がおかしい」
「まず『死』だけど、なんだか中途半端だった」
「『生』にあって、暴走するでもなく、しかし何もないわけではなく殺意の衝動がある。ワタシはおかしくなっているのか?」
「いや、おかしくなっているのは『死』ではない」
「おかしいのは『生』だ」
「今回の生は、やはり様子がおかしかった、それに違和感を覚える」
「怯えたように周囲を伺っている。見ていてヒドくイライラするが、前回までを考えればまだ抑えがきくので我慢した」
「様子を見えいると『生』はこちらに気づくと、嫌悪感を示した。イラっとするがこらえる」
「そういえば、ワタシは『生』を見るたびに暴走していた。あるいは、今までの『生』も同じように嫌悪(あるいは恐怖や忌避)を感じていたのだろうか」
「そう考えながら苛立ちを逸らして、さらに『生』を観察した」
「すると違和感に気づいた、今までと違い闇の気配がする──なににこの人、その急に闇とか言い出した……みたいな顔は?」
「言ってなかったけど、あるんですー! 『生』は光の属性がして、『死』は闇の属性があったんですー!」
「また──あ、今度は属性って…….みたいな顔をして!」
「ハルだっておっぱい属性のくせに!」
「え、なにその──実は隠してたけど耳フェチなんだ? ケモ耳とかエルフ耳とか大好きだけど、ヒト耳も悪くない? ──みたいな顔を……! あれ、ワタシ、なんで? あれ、なんで、わかっちゃった、んだろ?(アイデアロール成功、SAN値チェックしている様子)」
「そうか、そうだったのか────こんなに簡単な事だったのか……(一時的狂気)」
「はっ、ワタシは一体?」
「今回の『生』が闇の気配する、ってところだった? ──なに、その生温かい目は、あれ? ハルは目を閉じて? なんで視線を? あれ?」
「え、気にするな? でも……」
「ひっ──わかったから! わかったから顔を掴まないで、顔を近づけないでー!」
「ええとね? 今回の『生』が闇の気配がしたんだよ、うん」
「さらに観察すると、『生』が呪いを持っている事に気づく」
「内容は人に嫌われるとか、悪意や敵意を集めるとかそんな内容のようだ」
「え、なんでわかるのか?」
「『死』は呪いと縁が深い……呪いによって死ぬとか、死によって呪うとか、そのものではないけど近しい」
「だから、人が呪いを持っている事や、その呪いの内容を大まかにわかる、本能的に」
「特にわかりやすいのは、その呪いが死を伴うのか? という内容」
「『生』の持つ呪いにもそういった内容はあった」
「ただ、『生』は持ち前の生命力でそれを半ば無効化していたのだが……』
『今回の『生』は試練位階だった、もし資格位階や知覚位階なら命を落としていたかもしれない」
「『生』──高位の『生』には高い状態異常の抵抗力がある。それは肉体的精神的は問わない」
「『生』の能力者に呑気なものが多いのは、そういうのが関係していたのだろう。病は気から」
「だから今回な『生』の異常は際立つ」
「明らかに精神が疲弊しているのだ……もう放っておいても死んでしまうのでは、『死』が手を下すまでもないのでは」
「そう思ってしまうような『生』の様子と漂う呪いの、闇の気配がいつもの暴走を抑えているのだと理解した」
「だからワタシは、『死』をなだめながらそっとその場を後にした」
「どうせ『生』を殺しても意味がないのだから……。それに自らの意思によって、『生』を手にかかる事に躊躇いがあった、というのもあるだろう」
「その判断がどうなるのか────」
「──後にとても後悔することになった」
おかしいな、はーくんの茶々入れ防止のシーぽんのセリフのみ対応だったのに……。




