【特別章】第4話:祝・1000アクセス突破と、創造主の帰還演出
さて、帰還したフォージですが、ジェマとしてはやりたかったことがあるようです。
■何さらりとくつろいでいるんですか!
こぢんまりとした、ワンルームのシンプルなお部屋。
先ほどまでバタバタと騒がしかった部屋も、今は静寂に包まれていた。
「……ふぅ。やれやれ」
部屋の隅にあるソファで、フォージが淹れたてのコーヒーを一口啜る。
隣では、先ほどまで外伝の世界で大暴れしていたゼノンが、ホログラムを優雅に揺らして休息モードに入っていた。
その時だった。
「――って、そういえば! 何さらりとコーヒー飲んでくつろいでるんですか!?」
ドタバタと部屋の扉を勢いよく開け放ち、ジェマが飛び込んできた。
「いつの間に帰還したんですか! 私が徹夜で用意していた『壮大な帰還エフェクト』はどこへ行ったんですか!」
「……いや、門限過ぎた学生じゃないんだから。裏口からSSH接続でサッと直帰するのがプロの流儀だろ」
「そんなの効率化の極みですよ! 私はフォージ様のために、光のゲートとマントを翻す演出を……!」
ジェマが半泣きで抗議するのを尻目に、フォージは苦笑してコーヒーカップを置く。
■見てくださいよ、このゲート演出!
「まあいい。……で、何だその、部屋の真ん中に浮かんでいる巨大な『くす玉』は?」
フォージの視線の先には、ワンルームの天井を占拠するほど大きな、紅白の幕に包まれた物体が鎮座していた。
「見てくださいよ、これ! フォージ様が帰ってきた時のために、この『帰還ゲート』から自動展開されるように設定しておいたんですよ! 凄いでしょ?」
「……ゲートから帰還するのなんて、もう終わってるだろうに」
「細かいことは気にしないでください! これ、今日という日を祝うために私が必死でコーディングした、お祝いのくす玉なんです!」
ジェマが自信満々に空中のボタンを押すと、くす玉がパカッと割れ、中から華やかな紙吹雪とともに垂れ幕が舞い降りた。
■祝・1000ユニークアクセス!
『祝! ワールドリフォージ、累計ユニークアクセス1,000人突破!』
フォージは目を丸くし、ゼノンはホログラムを激しく明滅させて歓声を上げた。
『うおぉぉっ!! マ、マスター! 本編の観測ログがついにUA 1,121人に達しています! PVも2,000オーバーです!』
「……1,000人超えか。しかも、重複を除いた厳格なカウント《なろう仕様》でそれだけいるのか」
「そうです! 忙しいデスクワークの合間に、PCの画面を叩いてまでこの世界を読んでくれている皆さんの熱意! 私、感動で涙が出そうです!」
(ここでゼノンが補足を入れる)
『あ、ちなみに参考情報として……! 外伝の方もUA 537人、PV 1,101と非常に高いエンゲージメントを記録しています。あちらの観測者たちも本編へ合流してくれているようですっ!』
「なるほど。外伝での検証が、確実に本編の信頼性向上に寄与しているわけだな」
ジェマの瞳に光るものが浮かぶ。フォージもまた、深く息を吐き出し、穏やかな笑みを浮かべた。
■観測者たちへ、感謝のデプロイ
「そうか。……お前たちの遊びに付き合ってくれている人たちが、それだけいるんだな」
フォージが立ち上がり、垂れ幕を見上げて静かに呟く。
「この先、プレオープンに向けてさらに複雑な仕様が増える。……だが、これだけ観測者がいるなら、多少無茶な要件定義も笑って受け入れてくれるはずだ」
「もちろんです! 私たちが全力で世界を書き換える分、読者の皆さんもワクワクして待っていてくれるはずです!」
『マスター! これからもこの世界を、最高の仕様で満たしていきましょう!』
フォージは頷くと、空中に浮かぶくす玉の残骸に向かって、コーヒーカップを軽く掲げた。
「ああ。……いつも観測してくれている全員へ、心からの感謝を。これからも、俺たちのデバッグは続くぞ」
皆様の熱い応援のおかげで、ついに本編UA1,000人を突破いたしました!
外伝からの熱い観測者様も合流し、フォージたちの「日常」が皆様の支えで「物語」へと昇華されています。
次章のプレオープンに向けて、これからも最強の環境をビルドしていきますので、お楽しみに!




