【第4章】第12話:未知のエラーと、鉄剣のコンパイル
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「ここから先は一切報告しない」と宣言し、隠しダンジョンへと足を踏み入れたフォージたち。
その直後、これまでの浅い階層とは比較にならない強敵が姿を現します。
初期装備の「なまくら」のまま、フォージはどう立ち向かうのでしょうか!?
隠し扉の奥は、これまでの単なる坑道とは明らかに異質だった。
壁面には発光する苔が生え、冷たく重い魔力が空気にねっとりと絡みついている。
『警告! 前方から未定義の強大な魔力反応が接近してきます!』
暗闇の奥から重い足音が響き、体長三メートルを超える巨大な『装甲甲虫』が姿を現した。
俺は素早く『解析』を走らせる。
【名称:変異した装甲甲虫】【ランク:C】【状態:異常魔力による外殻硬化】
『ほう。こいつはなかなかタフな奴が出たな。少しは準備運動になりそうだ』
戦神オルステッドが低く笑う。
「お兄様、あれは……っ!」
「階層不相応なバケモノだな。ルナ、下手に斬り込むなよ!」
俺は踏み込み、甲虫の脚の関節を狙って鉄剣をフルスイングした。
完璧な踏み込みと刃筋。しかし――ガキィィィンッ!!
激しい火花が散り、鉄剣が分厚い外殻に弾き返される。
(くっ……!)
頑丈さだけが取り柄の「なまくら」では、物理的なスペックが足りていない。
「お兄様!」
「ルナ! 十秒だ! 十秒だけあいつの注意を引いて、時間を稼いでくれ!」
「はいっ! 任せてくださいませ!」
ルナが軽やかなステップで甲虫の正面へ躍り出た。牽制の突きを連続で放ち、敵のヘイトを完全に自分へ向けさせる。
その隙に俺は後衛へ下がり、鉄剣の刀身に左手を這わせた。
(十秒でこの初期装備を、最上級の武器にコンパイルする……!)
トール神の雷と己の魔力を極限まで圧縮して流し込み、対象の欠陥を修正する。
「【再錬】……!」
バチバチバチッ!! と激しい紫電が鉄剣を包み込む。
ただの分厚い鉄の塊だった刀身の分子構造が再配列され、極限まで研ぎ澄まされた鋭利な刃へと変貌していく。雷を帯びたそれは、まるで微細な振動を起こす高周波ブレードのようだった。
「ルナ、離れろ!!」
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
隠しダンジョンで待ち受けていたのは、圧倒的な硬さを誇るランクCの装甲甲虫!
いくらフォージの剣術が優れていても、初期装備のままでは物理的にダメージが通りませんでした。
しかし、ルナの勇敢な時間稼ぎのおかげで、フォージは自身の魔力とトールの雷を鉄剣に流し込み、【再錬】による武器の劇的な強化に成功します!
雷を纏った刃は、果たして硬い装甲を貫くことができるのでしょうか!?
「ルナちゃん頑張った!」「武器強化の詠唱アツい!」と思っていただけましたら、ぜひ下の【☆】から評価をお願いいたします!




