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【番外編3開始!】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
番外編3 レオの追憶 遠征皇国編

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遠征皇国編-17.水道施設から皇国へ潜入!

 道なき道を進んで、オレたち一家は目的地である水道施設にたどり着いた。


 ここは施設の横に緩やかな流れの大きな川があり、そこを少しだけ堰(せ)き止めて水を建物内へ引き込んでいたんだ。建物の周囲は高い壁に囲われていた。



「おいネボラ?どうやって入る?警備はあんまりいないっぽいけど」


「ここには皇国側に正門があり、川の方に通用門がある。だから通用門を通って中に入るぞ」


「門を通るったって、カギかかってんだろ?だったら壁を越えるか?」


「壁の上には結界魔法が張られてるそうだ。乗り越えようとすると警報が鳴るらしい。だから門を通る必要があるのさ。さて、カギがなければどうすればいい?」


「こんなところでクイズかよ···?そんな状況じゃねえだろ?」


「だったら···、みんなはどうすればいいか考えてみろ」



 ネボラはオレじゃなくて子どもたちに振った。するとフェアがこう答えた。



「中から人が出てきたら通れる!」


「うむ半分正解だ」


「え···?半分?」


「そうだ。じゃあどうやって中から人を出させればいい?」


「う〜〜ん···」



 フェアが考え込んでしまった。すると、次はルエルが答えた。



「外に出る用事を作っちゃう?」


「うむ!ルエル、いい線いってるぞ!では、どんな用事を作ればいい?」


「え〜〜〜···」



 ルエルが悩みだした。すると、次はアルが答えた。



「何かトラブルを起こせば出てくるんじゃね?」


「うむ!アルも正しいな。じゃあ、どんなトラブルがいい?」


「むぅ〜〜···」



 すると次はレグスが答えた。



「ここにいる人って、水道関係の人でしょ?水が取れなくなったり濁ったりしたら慌てて出てくるかな?」


「うむ!正解だ!つまり、ここに常駐しているのは何かあったら対応する人たちだ。だから、外でトラブルが起これば必ず出てくる。みんなの正解を合わせて実際にやってみよう(・・・・・・・・・)!ちょっと離れていろ」



 そう言って、ネボラは···?おい?何しようとしてるんだ?


 ネボラは神剣ムラマサを抜いて···!?



「秘剣、速連花(そくれんか)」



 ズバズバッ!!



 川の周囲の草や木の枝を無数に切り刻んだ!その切り刻んだ草や枝、木が川に大量に落ちていき、水面に浮かんだ。


 そしてその大量のゴミはゆっくりとした川の流れでゆっくりと水道施設の取水口に近づいて···、入口に溜まった!



 そしてしばらくすると···、通用門から人が出てきた!男2人だな···。



「ったく···。この前スクリーンの掃除やったばっかだってのにもうこんなにゴミが引っかかってんのかよ!?」


「上流で大雨でも降ったか?」


「知るかよ!さっさと掃除やんねえとな!取水口塞がれたら水が供給できなくなっちまうぞ!」



 そんなグチを言いながら作業を始めようとしていったん通用門に戻ろうとしていたその時!ネボラが襲いかかった!



「秘剣、水切り」



 ドカッ!ドカッ!



 背後から2人の首にキツい一撃を食らわせて気絶させてしまったんだ···。ホント、コイツは首狙うのがうまいわ···。いつもオレも首斬られてるからな···。



「よし!これで入れるな!さあ、行くぞ!」


「「「「············」」」」


「···ん?どうした?さっさと行かないと作戦失敗になるぞ?」



 オレと子どもたちはネボラの行動を見て呆然としてしまっていたんだ。そして気持ちを切り替えて施設内部への潜入を始めた。



 通用門には警備はいなかった。そのまま建物に向かい、扉を開けた。



「お〜、これはまたスゲえな···」



 中には人がいなかった。どうも自動的に川の水をきれいな水にしてるようで、たくさん水槽があったんだ。



「レオ、見ている余裕はないぞ」


「おう、そうだった!んで?どこに行くんだ?」


「ここは水をきれいにする施設だ。という事は、水の流れに従えば皇国に入る水路に出るだろう」


「そういう事か。そんじゃあ行くか!」



 たくさんの水槽がある上にある通路を通って奥へ進む。奥に進むに従って水は透明度が増していっていた。


 そして···、



「ここだな。ここからが皇国内部への水道の入口だ」



 そこには点検用と思われる通路と大きな水路があったんだ。ここから皇国の壁の内側に入れるって事だな!


 そうして点検通路の扉を開けると、そこは皇国の町の中で結構高い位置だったんだ。


 オレたちはそこから飛び降りた。というのもこの点検通路、いろんな場所から丸見えだったんだよ···。



「これは想定外だったな···。確かに点検通路を行けば皇城へ行けるのだろうが、さすがに丸見えはマズいな」


「まぁ、こうやって入れただけでも上出来だろ?」


「まあな。さて、次は皇城に入る方法だな···。どうするか···」


「とりあえずここを離れようぜ。侵入がバレちまうかもしれねえし」


「そうだな···。とりあえず普通に行くか」



 そう、今のオレたちはお尋ね者になってるだろうけど、皇国の外に出たってのは知られてるんだ。まさか堂々と皇国の中にいるなんて思ってないだろうからな。


 でも、だからと言っても警戒するに越したことはない。普通通りでいても気づくヤツがいるかもしれないな···。


 さて、どうするか···。そう思ってると、



「だったら変装(・・)しておくか?」



 ネボラがこんな提案をしてきたんだ。



「···へ?変装?」


「そうだ。せっかくだから『着ぐるみフード付きパーカー』を着て進もうか!」


「···それ、変装か?」


「ああ。誰もこの大人気の着ぐるみパーカーを着ているのが侵入者だとは思わないだろう。これは妙案だな!」


「え〜!?あれ着るのかよ!?恥ずかしいぞ!?」


「さあ!レオも着替えろ!みんなもこれを着て行くぞ!」


「「「「は〜い!」」」」



 というわけで、オレたちは全員『着ぐるみフード付きパーカー』を着た。···確かにこんな目立つ服を着てるのが侵入者だなんて思わねえよな。オレもそう思うわ···。


 まさか服屋で買ったこの服がこんなところで役立つなんて···。


 ええい!これも『外の理(ことわり)の者』の送還に必要なんだ!そう思ってガマンすることにした。


 ちなみにガマンしたのはオレだけだった···。ネボラも子どもたちもノリノリだったな···。



 こうしてオレたちは皇国の中を派手な格好でどんどん進んでいったんだ···。ホントこれ、大丈夫なんだろうな?

 本来、水道施設というのは厳重に警備されてないといけません。というのも、ここで毒を入れてしまえば皇国内の人全員が倒れてしまうからです。

 昔も水道に何か悪さをした場合は厳罰に処されていました。それほど重要な設備にも関わらず、メンテ要員だけでしたね。これ、今の水道施設も似たような物だと思いますね。

 水道施設は高度な処理をしていました。これも異世界の技術が導入されていたんです。のちにピムエム皇国が大陸の半分を支配下に入れるほどの国力がついたのは、こうした高度なインフラが整備済みで、ちゃんとメンテをしていたからというのもあるんですよ。


 そして着ぐるみフード付きパーカーが再登場!まさか変装に使うとは作者も思っていませんでして、『木を隠すなら森』作戦でここから進んでいくことになります。


 さて次回予告ですが、あまりにも順調に侵入できたので、皇国内でテントを張って1泊します。

 そして翌日の早朝にピムエム軍が侵攻開始!ドサクサに紛れてレオくん一家は皇城へ向かいますが、正門は閉じたまま···。ここでネボラさんがある作戦を思いつきました!何するんでしょうか?


 それではお楽しみに〜!

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