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【番外編3開始!】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
番外編3 レオの追憶 遠征旅立ち編

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遠征旅立ち編-30.ネボラの剣術のゆかり

 本日は夜勤なので朝に投稿しています。

「ネボラさん?あなた、私の世界の武術を使えるんですね?」



 公園でネボラとアルクさんが試合したんだが、ここでアルクさんからとんでもない話が出たんだ!


 コイツの剣術、アルクさんの世界のものだって?



「···ということは、私の師匠がいた世界はアルクさんのところだというのか?」


「はい。受けてはっきりわかりました。その剣術は『大曲(おおまがり)流』と言います。話は聞いていたんですが、まさかここで見れるとは思いもしませんでしたね。誰から教わったのですか?うちの世界の人ですか?」


「···いや、信じられないかもしれないが私の頭に直接語りかけてきたんだ。『このように剣を振るうのだ』とね。その通りにやっていただけだ」


「そう···、ですか」


「差し支えなければ、この剣術について教えてくれないか?」


「ええ。いいですよ。私の知る範囲でよければ」



 アルクさんから聞いた話によると、この大曲流の剣術というのは結構有名で『伝説の武術』と呼ばれていたらしく、あらゆる武器の扱いにおいて通じるそうだ。ただ、そんな万能な武術を使える者はいなかったらしいんだ。


 秘伝書なる武術の教本はあったそうだ。だけど、その秘伝書通りやっても武術を習得することが誰もできなかったそうだ。


 そのため、『頭で理解できても(・・・・・・・・)体で理解できない(・・・・・・・・)武術』ということで伝説の武術と呼ばれたらしい。



「なるほど···。そんな古武術を、師匠は私に教えてくれたのだな」


「しかし驚きましたよ。まさか別の世界の人が完璧に習得しているとは···。もしかしたら、私の世界の人では習得がそもそもできない武術だったのかもしれませんね」


「そうかもな。私としては師匠に感謝しているよ。この剣術がなければ、私は旦那と出会うこともなかったからな」


「そう言ってもらえると嬉しいですね。とてもいい体験をさせてもらい、ありがとうございました」


「いや、こちらこそ感謝する。まさかこの剣術の出どころが知れてよかったよ」



 これではっきりした。コイツの師匠はアルクさんたちの世界の神だ。しかも、アルクさん同様にこの世界に置き去りにされたんだな。


 そして、その神は武術に精通していた。気まぐれでネボラに教えたってとこか。


 異世界の神が干渉したってのはあんまり気に食わないが、そのおかげでオレたちは助かってるんだな。その点だけは感謝するぜ。オレは会ったことがねえけどな。


 このあと、オレもアルクさんと試合をした。一応勝つには勝ったんだが···、ネボラの剣術と似ているところが多かったからやり辛かったなぁ〜。



「さすがだな!こんだけ激しくやり合ったってのに息一つ切れてねえなんてな」


「ははは!でないと、戦場で生き残ることなどできませんからね。もっとも、体力だけはあったので逃げ切れたというのもありますし」


「あ〜。ちなみにほかに生き残りって?」


「わかりません···。逃げるのに精一杯だったからというのがありますし、逃げ切った先で妻に出会えたというのもあるので」


「そっか···。もし元の世界に帰りたいって連中がいれば、ネイレに来てくれたらオレが送還してやるよ」


「ありがとうございます。ですが···、まぁいないと思いますね」


「いろんなヤツがいるから、万が一って事で知っといてくれたらいいさ」



 そしてオレとアルクさんの試合が終わったら、今度はネボラがオレに襲いかかってきた(・・・・・・・・)!おい!?お前までやるのかよ!?


 もちろんボコボコにされて、最後のフィニッシュに首を斬りつけてきた···。それを見たアルクさんとティスさんはドン引きしてたぞ···。


 そりゃそうだろ?首に寸止めじゃなくて当ててる(・・・・)んだからさ。オレはもう慣れたけどな。···え?『それはおかしい』だって?···あ〜、非常識だって感覚がなくなっちまってるのか?



 そして時刻は昼になり、宿に戻るとレグスたちがちょうど戻ってきたんだ。



「あっ!パパ〜!ママ〜!ただいま〜!」


「おう、お帰り。楽しかったか?」


「うん!」


「ちなみにレグス?何やった?」


「えっとね〜。まずは海で泳いだ!」


「お、おう···。そっか」


「ウルサちゃんとアイルくん、すっごく速かった〜!追いつけなかったから、ぼくたちトランスまで使っちゃって、それで同じぐらいだったよ」


「············」


「···あれ?パパ?」



 おいおい···。遊びでトランス使ったのかよ?それで引き分けって、ウルサちゃんとアイルくんの身体能力がスゲえけど、さすがにこれは正々堂々じゃねえわ。



「レグス。遊びでトランスはやめておけ。反則過ぎるし、それは戦闘で使うものだぞ」


「···あ。···うん。ウルサちゃんが『勝負だ!』って言ってたから、つい···」


「フェアもアルもルエルも、トランスはこういうことには使うな。いくら神狼族の能力だからって、それで勝っても真の勝ちじゃねえからな」


「「「···はい」」」



 すると、ネボラがフォローに入ってきた。



「遊びでの勝ち負けは確かに大事だ。だが、もっと大事なものがある。それが何かわかるか?」


「「「「大事なもの···」」」」


「それは、『相手の健闘をたたえる事』だ。今回はウルサちゃんとアイルくんの身体能力がトランスとほぼ同等だったのだろう?そのすごさを『すごい!』と言えるのがいいんだ。自分たちよりも上には上がいる。だからこそ、すごいと言えるようにしておくとさらにいい関係になるぞ。わかったか?」


「「「「はいっ!」」」」



 やっぱコイツは教えるのがうまいわ。確かにコイツの言う通りだな。



 そして昼食後は買い物だ。レグスたちはお昼寝タイムだ。疲れ切ってたってのもあるんだろうなぁ〜。トランスを使ってしまうぐらい、全力で遊んでたみたいだからな。


 買い物は主に日用品と食料は主に野菜だ。肉は道中の魔獣退治でたんまり手に入ってるので、余剰分はここで売却しておいた。肉屋は大喜びで買い取ってくれたぞ。



 そして夕食。アイルくんも打ち解けたようで、子どもたちは楽しんでいたな。



 オレはこの時思ったんだ。


 ウルサちゃん一家は『外の理(ことわり)の者』だ。このエーレタニアに侵略でやって来たんだ。ウルサちゃんとアイルくんはエーレタニアで生まれたって事だが、だからといってこの世界に元からいたわけじゃねえ。


 基本的には元の世界へ送還なんだが、こうやってレグスたちと仲良くなってる。


 理想論だろうけど、『外の理(ことわり)の者』でもこの世界でやっていこう!という考えを持ってもらえれば、こうして手を取り合って一緒に生きていく事ができるのでは?それが実現すればオレは一つ仕事がなくなる。


 だけど、実際はそういうのはごく少数だ。クリートの国やウルサちゃん一家のようにちゃんとわかってる連中は特異な例だろうな。

 ネボラさんの師匠であるエマさんはアルクさんたちの世界の神様の1人でした!

 そのためにアルクさんはネボラさんの剣術が伝説の武術だと気づいたんですね。なんでそれを知っていたのか?というのはアルクさんも武術に精通していたからです。アルクさんは名言していませんが、侵略軍ではかなりの強者だったんですよ。


 そしてレグスくんたちはウルサちゃんたちの体力に勝てなかったのでトランスまで使ってしまいました。この能力は確かに神狼族固有の能力ですが、あんまり大っぴらにしてはいけないんですよね。

 そのためにネボラさんは『上には上がいる』と諭していました。力の使い方、ネボラさんはその重要性をちゃんと教え込んでくれています。これは非常に大事なことですからね。


 さて次回予告ですが、レオくん一家は港町での補給を終えて出発します!そして向かうはアキくんたちも足止めされてしまった港町ボレンです。

 ですが船が欠航となっていました!アキくんの時のように魔獣によって運航不能となっていたのでしょうか?これがまたとんでもない理由でして···。


 明日からは作者は九州へドライブに行く予定です。明日は鹿児島県志布志港へ向けてフェリーに愛車を乗っけて向かいますが、いつもの投稿時間だと高知県沖で電波が届かないので紀伊水道あたりから投稿する予定です。おおむね19時前後でしょうかね?台風でどうなるかわかりませんが···。

 それではお楽しみに~!

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