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【番外編3開始!】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
番外編3 レオの追憶 遠征旅立ち編

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遠征旅立ち編-3.レオ、子どもたちにトランスを教え込む

 元テーパーで3日過ごした。テーパー自体はかなり広い国だったので、現状の確認に時間がかかったってのがあったんだ。


 魔獣が多少入り込んでいたので、併せて駆除もしておいた。将来的にここに移り住む予定とはいえ、魔獣が住み着いてるってのもあんまりいい気分しないしな。



「ふむ···。地上の構造物は大半が壊れてしまっているが、地下の上水道と下水道についてはそこまでダメージはなさそうだ。これなら何もないところから集落を作るよりかは快適に暮らせると思うぞ」



 そう、人形兵器によって壊滅させられたというのは地上の建物ばかりで、地下の施設はそんなに問題なかったんだ。コイツ、王として動いていた時に『万が一魔獣に襲撃されてもある程度耐えうる設備を用意しておく』って方針だったらしい。さすがに異世界人侵略までは想定外で国民の被害は甚大だったが、今なお使える設備が残ったというのはなんというか···。やっぱコイツはスゲエなぁ~って改めて思ったところだ。



「しかし、やはりこのまま長期間放置は稼働再開した時に不具合が出てしまうかもしれんな」


「だったら、今の状態で固定(・・・・・・・)しておくか?」


「なに?レオ、そんな事ができるのか?」


「まあな。ちょっと龍脈の力を借りてやるんだ。ただ、さすがに国全体ってのはムリだ。そんなに広い範囲でなければな」


「では、重要拠点は5か所だ。これぐらいならどうだ?」


「だったら大丈夫だ。ついでにここが誰にも見つからないようにカムフラージュもしておくか?」


「そうだな···。ははは!なんだか誰にも知られない秘密基地を作るような気分だな!」


「秘密基地って···。一応、お前はここの元王様だろ?基地じゃなくて国でいいんじゃね?」


「いや、国と名乗るとほかの国に影響が大きいから集落でいいぞ。気にしてくれてありがとう、レオ」


「気にすんなって!よし!そんじゃあやるか!レグス、フェア、アル、ルエル。これからトランスと真のトランスを見せるからな。ついでにやり方を教えておくぞ」


「「「「は~い!」」」」



 まぁ、子どもたちにはトランスを見せてはいたんだけど、それは背中に背負って戦闘やってる時だったんだよな。だから、こうして教えながらってのは今回が初めてだ。


 というのも、トランスはあんまり人前では見せたくないからだ。こういった変身する種族はドラゴン族だけってのが一般的な理解だ。だから、オレたちを見てびっくりするかもしれないってのがあるんだよ。


 だけど、ここならうちの家族だけだからな。堂々と、安心して見せられるんだよ。



「まず、トランスは自分の体の奥底にある、自分の力の源に働きかけて力を引き出すんだ」


「ちからのみなもと···?」


「よくわかんないわ···」


「どこにあるんだ?」


「それなに?」


「···あ~、まぁそうなるよなぁ~。オレ自身はもともと『こう使うんだ!』ってのが知ってる状態だったからなぁ~。だったら···、ティールのようにやってみようかな?」



 そう、ティールは魔法を子どもたちに教える時に自分の魔力をわずかながら子どもたちに流して『感じた異物が魔力だぞ~!』ってやってたんだ。だから、今回はオレがそのやり方をトランスに応用してやってみることにしたんだ。



「みんな。オレの手をつなぐんだ。そして、オレがトランスしたらその力をみんなにちょっとだけ流すぞ。そうしたら何かを感じるはずだ。その感じが自分のどこにあるかを探してみるんだ」


「わ、わかったよ」


「ど、どうなるのかしら?」


「どんなかんじがするのかな?」


「ちょっとこわいけど···」



 子どもたちはちょっと不安なようだな。でも、これは大事なことだし正しい。でないと、力の制御ができずに暴走してしまうからな。そうなったら命の危険も十分にありうる。



「よし。そんじゃあいくぞ!」



 オレはトランス状態になった。体に紋様が浮かび上がった!そして次の瞬間!子どもたちも反応した!



「うわっ!?」


「きゃっ!?」


「なんかきたぞ!?」


「ちょ、ちょっときつい!」



 オレの力が子どもたちに少しだけ流れ込んだようだ。やっぱり初めての感覚だから慣れてないので力が受け入れきれてないんだ。



「よし!今、自分の体の中に同じようなものを感じないか?もし見つけたら、そこから力を引き出すようなイメージをしてみるんだ!大丈夫だ!自分の力だから、ちゃんと言うことを聞いてくれるぞ!」


「う、うん!」



 レグスは目をつぶって集中し始めた。それを見たフェア、アル、ルエルも同じように集中し始めたんだ。


 そして···!



「あ!?これかな!?」


「よし!レグス!その力を開放してみろ!」


「う、うん!うおおおーーーー!!」



 レグスが思いっきり叫ぶと、レグスの顔に紋様が浮かび上がった!トランスに成功したんだ!



「パ!パパ!?なんかちからがあふれてきた!?ど、どうしたらいいの!?」


「よし!慌てるな!そのままの状態でいい!元の状態に戻る時は力を抜いて暴れたい気持ちを抑えるんだ!」


「よ、よくわかんないよ~~!!な、なんだかどんどんつかれてきた···」


「まぁ最初はこんなもんか。もっと力を抜いたらトランスは解除できるぞ!···よし!解除できたぞ~!」


「はあっ!はあっ!つ、つかれた~~」


「しかしレグスはあっという間に習得しちまったな···。フェアもアルもルエルも慌てなくていいから···、って!?」



 オレはレグスばかり見ていたんだけど、レグスがトランスを解除したのでフェアたちに目を向けたら···!ちゃんとトランスできていたんだ!


 しかも、安定していたんだ!!



「こ、これでいいの?パパ?」


「すんげえちからがでてきたぞ~~!!」


「これがトランスっていうんだ~!」



 そしてしばらくしてトランスを無事解除することができたんだ。ちょっとレグスが難航してはいたが、これで全員トランスに目覚めることができたんだ。


 なんというか···。自分で言うのもなんだが、やっぱ神狼族ってスゲエわ。ちょっと教えただけでできるようになっちまったんだよ。ネイレで人に教えてたからわかるが、普通の人族はここまであっという間にできるなんてことはねえんだよ。



「ははは!やっぱりレオの血を引くだけあって、物覚えがいいな!···これで、少なくとも自分の身を守ることはできるようになったな」


「ああ。まぁ、さすがに真のトランスはまだちょっと早すぎるけどな」


「確かに。最初にレオに会った時もそうだったが、あの時のレオですら力に呑(の)まれてしまって暴走していたからな。もう少し自分の力を制御できるようになってからでも大丈夫だろう。逆にそうでないと自爆しかねんからな」


「···今思えば、あの時のオレはちょっと恥ずかしかったなぁ~」


「誰しも経験することだ。恥ずかしがることはないぞ?そういう失敗をした者の方が強くなるのは世の定めだ。逆に失敗したことのない者ほど恐ろしいものはないぞ?」


「そんなもんか?だとすると、このあと子どもたちも···」


「ああ。失敗の経験をさせてやるのも親の務めだ」



 今回の遠征で子どもたちはどんな経験をするんだろうなぁ~?

 設備の老朽化ですが、実は使っていなくても劣化は進むんですよ。言ってみれば完成してから劣化は何もしなくても始まるんですね。

 特に動く部品は摩耗しますので、定期的に交換が必要なんです。こういったインフラは機械のように故障してしまうと生活に支障が出るのがほとんどです。

 そのために摩耗してない部品でも定期的に交換することがあります。これを『予防保全』と言います。


 テーパーは地上は廃墟となりましたが水道などの地下設備は使えるものがあったので神狼族の隠れ里としてすぐに立ち上げができるようになってました。このあたりについてはほぼ最終回あたりで描写を出そうかな?と考えていますよ。


 そしてトランスに目覚めた子どもたち!やはり幼いと吸収が早いんでしょうね。今後の成長が期待できますよ〜!


 さて次回予告ですが、テーパーを出てクリートへ向かいます。もちろん道中には魔獣が出ますが、今回は子どもたち全員が狩りをやりますよ〜!ちゃんと倒せるのでしょうか?


 それではお楽しみに〜!

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