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【番外編3開始!】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
番外編3 レオの追憶 遠征旅立ち編

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遠征旅立ち編-2.滅び去った国、テーパーの今後

 本作がついに800話到達いたしました~!

 と言っても2話分はチャットGPTで書いてもらった設定画のご紹介だけでしたけどね。

 引き続きムリしないようにお話を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

「ママ?ここが?」


「···ああ、レグス。ここが···、ママの故郷だ」



 キャンプをしながら1週間。オレたちはテーパーにやって来た。ネボラにとっては約7年ぶりの帰還になるな。


 オレ自身はこれまでに何度かここに来ていたんだ。真のトランス状態で走れば日帰りできたんでな。


 荒れた状態ではあったが、魔獣が住み着いていることはほとんどなかった。まぁ、見つけたらちゃんと駆除はしておいたけどな。



「···あれからもう7年以上経ったのだな。みんなの仇(かたき)は取ったが、こうして廃墟となってしまった国を見てしまうと、くやしさがどうしてもこみ上げてしまうな」


「ママ···」


「···ああ、フェア。そう心配するな。私たちはこれからほかの場所でもこうならないようにするために戦っていくんだ。悲しい思いをする人を減らすためにも、頑張らないとな」


「···うん!」


「おい?今日はここで泊まることにするか?」


「そうだな···。今の中の様子も確認しておきたい」


「わかった。とりあえず入って、無事な建物があったらそこで休むことにしようぜ」



 オレたちは国の中に入った。ルートはすでにオレが知っている。まずは半開きになっている門をくぐって中に入った。


 人の手が入らなくなって7年も経つと、国は自然にかなり飲み込まれ始めていた。石畳の隙間からは草が生え始め、土が見えていた家の庭にはそこそこな高さの木まで生えているところがほとんどだ。前回訪問した時に無事だった建物も、今や壁にはびっしりとツタが張り付いていたりもしていた。


 こうして管理ができなくなった場所というのは、あっという間に自然に還(かえ)ろうとしてしまうんだろうな。崩壊したあの時、ネボラが『ここはもう放棄するしかない』と言った意味が今になってよくわかったぜ。



 今、先頭を歩いているのはネボラだ。ここはアイツの故郷なんだ。好きにさせているんだよ。


 そうしてたどり着いたのは···、城の正門の跡だった。



「···ここは、あの時から時間が止まってるように思えてしまうな」


「ママ?ここにママは住んでいたの?」


「そうだよ、レグス。ママはここの王様だったからね」


「ママ、すごかったんだね!」


「ははは。ああ、今思えばすごいことをやっていたものだ···。10年間、この国の人々の平和を守ることができたからな。さすがに外の理(ことわり)の者の兵器相手にはかなわなかったが、できうる限りのことはやってたのさ。それじゃあ久々に中に入るとするか!」



 崩れ落ちた正門を潜り抜けると、かつてきれいな庭園があったところは見る影もなく、ここも背の高い雑草と木が生えていた。石畳の通路も、ぎりぎり1人通れるぐらいの幅まで草で埋まっており、そこをネボラは進んでいき、崩れ去った城の手前で止まった。



「さすがにここまで崩壊していたら山賊どもの拠点としては使えんだろうな。略奪の跡もないし、ここは安全だ。ここでキャンプするとしよう」


「ああ。それじゃあレグス!フェア!手伝ってくれ!」


「「は〜い!」」



 昨日はレグスがテントの支柱用の穴を掘ったので、今日はフェアが掘ってくれた。


 フェアはオレと同様に土魔法で穴をくり抜いたんだ。フェアは魔法制御がうまいな。器用なんだろう。



 今日の夕食は昨日の残りだ。ライトニングディアが大きすぎて家族6人では食べきれなかったんだよ。


 そして食べ終わってから、今後のルートについてネボラと相談したんだ。



「次はこの北にあるクリートだな。次にメッセン、トロリーに行き、白銀竜の集落とやらにあいさつ、次に進路を西にとってクマトリ皇国、そして時計回りに進んでバーニア王国、エイテ帝国を回り、ここに戻る。これでいいのではないか?」


「オレはそこまで地理に詳しくねえから、それでいいぞ」


「うむ。確かに地理については自国以外については商人を除いて機密事項であるからな」


「なんで機密なんだよ?」


「侵攻されるのを防ぐためだ。地形とかが相手に知られると、守る側が不利になるからな」


「まったく···。こんな状況なのに人同士でも警戒しなきゃならねえって···」


「ははは。···人とはそういうものだ。だから···、この侵略が一段落したら、私たちはネイレを出た方がいいかもしれんな」


「は?なんで?」


「以前にも言っただろ?レオや子どもたちの戦力を当てにしたり利用しようと画策する者が出るからだ」


「今はそんな事ねえけど?」


「レオが気づいてないだけだ。フリード将軍が抑え込んでるのさ」


「おっちゃんが?」


「ああ。あの御仁(ごじん)はいろいろ根回しが得意なのだ。だからそういった我々を利用しようとする者に対して裏でけん制してるのさ」


「そうだったんだ···」


「だから私がレオとともにネイレに行った時に、ネイレ王にレオを利用しないよう釘を刺しておいたのだよ。将軍が動きやすくするためにな。それに、過剰な力は時として民衆をも不安にさせることもある。守ってくれてた力が、自分たちに向かないか?とどうしても考えるのだよ」


「やけに具体的だな···?まさか···?」


「···ああ。私は経験がある。ここで王をやっていた時の話だがな」


「そうか···。なら、ここをこっそり神狼族の集落にするってのもありかもな」


「ああ。今のこの状況で、もはや遺跡となったここを集落にするのはいい案だと思うぞ」


「お前のホームグラウンドだもんな!勝手は···」


「ああ!知り尽くしてるのでな。利用しない手はない」


「それじゃあ、この遠征が終わった時にみんなに話すか!ティールたちも来るかもな」


「その事だが、すでに私から話しておいた」


「マジで!?」


「ああ。将軍は『残念だが、今後の事を考えるとその方がよいだろうな』と言ってたぞ」


「そっか···」


「まぁ、ここはネイレからそこまで遠くはない。何かあればすぐに駆けつけれるだろう?」


「確かに」


「そういうわけだ。レグス、フェア!お前たちはここの王子様と王女様だからな!」


「えっ!?おうじさま!?」


「おうじょさま〜!?」


「ははは!間違いないぞ!私がここの王だったのだからな!もっとも、今は滅びたから今後の集落の王子と王女というところだな」


「え〜?よくわかんないや」


「あたしも···」


「まぁ、そんな肩書きは気にしなくていいぞ。もしかしたらそうなるかも?というだけだな」



 ちょっと話が飛んでしまったが、将来的にここは神狼族の最大の集落としてひっそりと出来上がっていくんだ。

 番外編3の最初でネイレの北へ行った描写がありましたが、目的地はここテーパー跡地でした。

 そしてここが神狼族の最大の集落として再利用されたんですね。そしてレオくん一家全員がここのお城跡に新設された墓地で眠っているんですよ。

 やはり人を超えた力を持つ以上、兵器として利用されてしまうのはどうやっても避けられません。そのためにこういった隠れ里が必要だったんですね。

 ですが、一から作るには時間がかかりすぎてしまうためにこのテーパーを利用したんですね。あとはネボラさんの心情に配慮というのもあります。

 ただ、ここが神狼族の最大の集落でありますが、ほかにも集落があったり人の中で生活する神狼族も年数が経つと出てきまして、そのうちの一部が過激派となって力を悪用されてしまい、この隠れ里も滅ぼされてしまうんですよね···。なんとも悲しい歴史ではあります。

 ですが、この事実はネボラさんも危惧していたのでレオくんも覚悟の上でした。と言っても死後を心配しても仕方ないというのもありますね。

 だからこそナビとなって戻ってきた時に子孫であるハルちゃんたちを見て感動していたんですよね。


 さて次回予告ですが、隠れ里とするための調査をネボラさんは行います。

 そしてレオくんはここで子どもたちにトランスの仕方を教えますよ〜!無事に成功するのでしょうか?


 それではお楽しみに〜!


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