家族編-12.子どもたちの日常 その3
ママから初めてお小遣いももらったんだ!
というわけで、今日はお買い物だ〜!
「レー!なにかおうか!?」
「いちばっていろんなものがうってるから、どれにするかまようね〜!」
ママからもらったお小遣いは300ジール!いつもはママとパパが買い物してるからあんまりお値段は見てなかったんだよ。だから、これで何が買えるかな〜?
そしてぼくたちは市場にやって来ました〜!人がいっぱい〜!ものもいっぱい〜!
「どこにいこっか!?」
「おかしやさんかな〜?」
「それいいな」
「いこういこう!」
「それじゃあいってみよ〜!」
お菓子屋さんはたまにママが連れて行ってくれるんだ!だから場所はわかってるんだよ。
そして到着〜!お店にはいつものおばちゃんがいたんだ〜!
「あら!レグスくん、フェアちゃん、アルくんにルエルくん。こんにちは」
「「「「こんにちは〜〜!!」」」」
「今日はネボラ様はどうしたんだい?よそでお買い物かしら?」
このおばちゃんはいつもママを『ネボラ様』って言うんだよね〜。ちょっと理由はわかんないけどね。
「きょうはぼくたちだけでおかいものするんだ〜!」
「おこづかいはじめてもらったの〜!」
「だからおかしかいにきたんだ!」
「どれにしようかな~?」
「あらあら!お使いじゃなくて初めてのお買い物かい!?」
「そうなの〜!」
「お小遣いはいくらもらってるんだい?」
「「「「300ジール!」」」」
「そうかい!じゃあこっちのお菓子はどうかな?」
おばちゃんがオススメしてくれたのは···?え?これって···?
「おばちゃん?これ、ねふだが···」
「食べたことのないお菓子だけど···、500ジールってかかれてるよ?」
「え?でもおいらたち···」
「300ジールしかもってないよ」
「そうだね。1つ500ジールだけど、今日はおばちゃんが勉強させてもらおうかね〜。半額の250ジールでどうだい?」
「えっ!?はんがく!?」
「でもでも!それっておばちゃんがそんしちゃわない〜!?」
「うれしいけど、それは···」
「いいのかなぁ〜?」
「あはは!みんな嬉しいこと言ってくれるじゃないの!でもね?気にしちゃいけないよ。これはおばちゃんからみんなに初めてお買い物をやったっていうご褒美だよ。よければこれでどうだい?」
「いいのかなぁ〜?」
「レグスくん?商売ってのはね?こうやって値段交渉するものもあるのさ。でもね?やる時は相手も自分も損をしないようにしなきゃいけないよ。今回は売るおばさんがこれでいいって笑顔で言ってるんだからいいんだよ。遠慮しないでいいよ」
「じゃ、じゃあ!これで!」
「あたしも!」
「おいらも」
「おれも!」
「うんうん!ありがとね〜!またお小遣いもらったらおいで!」
「「「「うん!ありがと〜!!」」」」
市場を出て、ぼくたちは家に戻る道中でお菓子屋さんで買ったお菓子を食べることにした。
買ったお菓子は茶色い色の塊だった。これってなんだろうね?そう言えば聞くのを忘れてた〜!
でもいいや!そう思ってぼくとフェアは口に入れると···!?
「「あまくておいし〜!」」
「なんだこれ!?おいら、はじめてたべたぞ!?」
「こんなおいしいものがあるんだね〜」
初めて食べたお菓子だからか、とってもおいしかったんだ!数はそんなに多くないから、大切に少しずつ食べることにしたんだ〜!
そして帰り道で、ぼくたちはちょっとしたトラブルに巻き込まれちゃったんだ···。
それは大通りを歩いている時だった。
通りに面する路地から、いきなり人が吹き飛ばされてきたんだ!
「うわっ!?」
「びっくりした〜!」
「なんだなんだ!?」
「あぶなかった〜!」
飛ばされたのは男の子だった···。ぼくたちよりも年上かな?
「イタタタ···」
「おい!ガキィ!オレのサイフをひったくってタダで済むと思うなよ!オラァ!!」
「がはっ!?」
どうやらこの子、ひったくり犯のようだ。まぁ、悪いことしちゃったんだから当然こうなっちゃうよね。
でも、盗まれた人の怒りは収まるどころか、ヒートアップしちゃったんだ!動けなくなった男の子を何度も蹴ったんだ!
「このっ!このっ!」
「ぐふっ!あがっ!」
ちょっとこれはさすがにまずいんじゃないかな?このままだとあの子、死んじゃうかもしれない!
「おじさん!もうそこまでにしてあげて!」
「やりすぎだよ!」
「そこまでやんなくてもいいじゃんか!」
「ちがでてるよ!」
「なんだぁ!?お前らもこいつの仲間か!?」
「ちがう!でも、これいじょうはダメだよ!」
「やかましいわ!」
おじさんは今度はぼくたちに向かってきた!ぼくたち悪い事してないんだけど、このままやられるわけにはいかない!
そう思ってぼくたちは構えた!
そしたら!?
「はいはい!ここまでにしておきな!」
「な!?いだっ!?」
ぼくたちとおじさんの間にママが割り込んできたんだ!ママが持っていた木剣が、殴りかかろうとしたおじさんの右腕を下からすくいあげたんだ!
「な、なんだテメエ!なにしやがるんだ!」
「さっきうちの子が言っただろ?確かにひったくりは悪いことだけど、その子、身動きできなくなってるじゃないか?命まで取る気かい?」
「じゃかあしいわ!」
「それに、サイフ取り戻したんだろ?中身が盗られてなければそのへんにしときな。まだやるかい?」
「···けっ!」
ママ、すご〜い!怒ってたおじさんは不機嫌ながらもこの場を去っちゃったよ!
「ふぅ〜。さて、レグス、フェア。この子に回復魔法をかけてあげな」
「「うん!」」
ぼくとフェアで倒れていた子に回復魔法をかけてあげた。しばらくしたら気がついたよ。
「···ん。···あれ?···痛く、ない?」
「もうだいじょうぶだよ」
「でも、サイフとっちゃダメだからね!」
「···な、なんだよ?お前らは?」
「ぼくたち?ただここをとおっただけ!」
「いきなりめのまえでこうげきされてたからとめただけだよ」
そう言うと、その子はいきなり逃げるように走り出した!けれども···。
「おっと!待ちな!逃げる前に言うことがあるんじゃないか?」
ママがあっという間にその子の前に回り込んじゃって行く手を塞いじゃったんだ!
「うわっ!?なにしやがるんだ!言う事ってなんだよ!?」
「回復魔法をかけたんだ。お礼ぐらいは言わないのかい?」
「言うわけねえだろうが!?回復魔法かけてくれなんて言ってないし、そっちが勝手にやったんだろ!?」
「確かにそうだが、そうしなかったらキミは死んでたぞ?」
「ぐっ···」
「何か事情があるなら聞くが···、これ以上悪さするようならお仕置きをしないといけなくなってしまうぞ」
そう言ってママは殺気を出しちゃった···!
「ひっ···」
「ほう?これで泣かないな?なかなか精神的にはタフじゃないか。まぁ、事情を話してくれれば悪いようにはしないさ」
「···わかったよ」
素直になっちゃったね···。というか、あれは脅しじゃない?ぼくたちでもあの状態のママは怖いんだよ···。
この後、ぼくたちは近くにあった喫茶店に入ったんだ。ここなら落ち着いて話も聞けるしね。
「自己紹介がまだだったね。私はネボラ。この子たちは私の子でレグスとフェア、アルとルエルだ。キミの名は?」
「···アリウス」
「アリウスくんか。なんであんな事をしたんだい?」
「···食べるためだ」
「食べるため···。まぁ理由としてはまっとうな方といったところだが、犯罪は犯罪だぞ」
「そんな事はわかってる!」
「親は?」
「···ここにくる途中で死んじまったと思う」
「ここに来る···。そうか。キミはよその町からここへ逃れてきたのか···。しかし、それならば門でそれなりの待遇があるはずだが?」
「門なんて通ってねえよ」
「密入国か···。それはそれで大罪なんだが···。どこから入ったんだ?」
ママが何気なくこの質問をしたんだけど···、この回答がとんでもなかったんだ!
「···世界を越えたらここだった」
日本でも最近は多くなってきましたが、海外でこういう人の多いところではスリや窃盗なんてのは多いです。幸いなことに作者は被害に遭った事はありませんが、そういった場所には特有の雰囲気があります。
盗みやすい雰囲気···、というか、誰かに見られてるというか···。
あまり汚すぎるところは要注意ですね。暗いところもそうですね。
そういう事をする連中はだいたい盗みで生計を立ててる人が多いんですね。仕事がしたくても能力が足りないとか素行不良とかでね。
ですのでアリウスくんもこのエーレタニアの世界がよくわからなかったのでこうするしかなかったんです。
さて次回予告ですが、アリウスくんは異世界からやって来たと告白しました。ネボラさんは、レオくんは異世界からやって来た連中は全員送還という考えではないか?と思い、レオくんにどうするか?を確認します。どういった判断を下すのでしょうか?
それではお楽しみに〜!




