殲滅編-6.ネボラの師匠
本日はドライブで松山の道後温泉近くにある鷹ノ子温泉にやってきました~!
去年ここで温泉缶詰執筆やってライくんの物語を完結まで書くことができたんですよ。フリードリンク飲み放題なので、激甘紅茶をたくさん飲んで温泉入って執筆しますよ~!
チェックイン前に高知県の土佐久礼にある久礼大正町市場でカツオのたたきをいただきました。こちら、JALさんに搭乗した際に機内誌で紹介されてたので食べに来たんですよ。
そして四国カルストの天狗高原にも行きましたが、霧雨と濃霧で真っ白でした(笑)。なのにめっちゃ車多かったですね。こんな景色もいいんでしょうか?
四国カルストの風景写真は次回の楽しみにしておきます。
「やあ!初めまして!俺様は白銀竜のティールだ。白銀竜の集落からやってきたんだ。よろしく〜!」
オレは国の外で出会ったティールを連れてネイレに戻ってきた。当然、門ではおっちゃんから質問攻めに遭うんだよ。
「···レオ?これはどういうことだ?」
「むしろオレが聞きたい···。でも、ドラゴン族だからな。今はちょっとでも戦力がほしいしな。一応使えるんじゃないか?」
「まぁ、そうだが···。してティール殿?」
「呼び捨てで構わないぞ!」
「そ、そうか···。ではティール。どうしてここに?」
「レオに迷惑かけたからだな!」
「ん?迷惑···?レオ、どういうことだ?」
「こいつ、狩りをする時にまとめてやりたいからって、広範囲から魔獣を追い込んでたんだよ。それが漏れてこっちに来てるのをオレが見つけて全部潰したってとこだ」
「なんとまぁ迷惑な···」
「こんなところに国があるとは知らず、申し訳なかった!お詫びに俺様の力を貸そうではないか!」
「···レオ?どうしてティールはこんな態度取れるんだ?」
「知らねえよ···。個性って事でいいんじゃね?」
「ううむ···。ではティール。さっそく手伝いをお願いしたいのだが?」
「うむ!俺様が来たからにはなんでもやれるぞ!」
このセリフを聞いたおっちゃんは、目が光ったのをオレは見てしまった。
「そうか。では今うちでは城を作っていてな。手を貸してほしい」
「うむ!力仕事は多少苦手だが、魔法でなんとでもしよう。任せるがいい!」
「よし。それではついてきてくれ。レオは今日は家に帰ってろ。ネボラが待ってるぞ」
「なに!?レオはその若さでもう結婚していたのか!立派だな!」
「違うわ!アイツが勝手に押しかけてきて居候してるんだよ!」
「またまた〜!結婚してないのに押しかけるなど、よほど好きでないとしないのではないか?それか照れ隠しか!」
「そんなんじゃあねえって!とっとと行け!!」
これ、おっちゃんのいじりだな!?わざとティールに言って焚き付けたんだな!
まったくいじわるしやがって···。でも、今日は結構疲れたからさっさと家には帰るけどな。
そうして家に帰ってくると、庭でネボラが剣を振っているのが見えたんだ。
「···ふっ!···はっ!」
集中してるように見えるが、やっぱり本調子じゃないな···。普段のアイツなら、ここまでオレが近づいたらすぐに気づいている。
気づかないほど集中しているのか、もしくは散漫なのか···。やっぱりテーパーが滅ぼされたっていう心の傷はそう簡単にはいやせないようだな。
そりゃそうだろうな。自分では剣聖や理に至ってないって言ってたが、実力あるのに国が壊滅しちまったんだもんな。自分の無力感を振り切ろうとして、ああやって無心で剣を振ってるんだろう。
まぁ、これは自分で決着つけないとな。外野がどうこう言ってもどうにもならんだろうし。
「おう、帰ったぞ」
「ん?レオ、いつの間に帰ってたんだ?気づかなかったぞ」
「今さっきだ」
「そうか···。やはり調子が悪いな。こうやって剣を振っていれば拭えると思ったのだが···」
「前に言っただろ?ムリすんな。そう簡単には戻らねえって。地道にやっていくしかねえんじゃねえか?」
「···うむ。···ははは。ちょっと今のセリフは懐かしかったな」
「ん?どういうことだ?」
「『地道にやっていくしかない』というところだ。これは···、私の師匠の言葉だ」
「へぇ〜。お前にも師匠はいたんだな?」
「当たり前だ。まぁ、かなり我流にはなってるが、基礎は師匠の剣だな」
「どんな師匠だったんだ?」
「一言で言えば変わった人だ。いや···、今思えば人ではなかったかもな」
「へ···?それって···?」
「私に姿を見せたことがないのだ」
「それって···、どうやって剣を学んだんだよ?」
「頭の中に声が響くのだ。『このように剣を振るえ』とな」
「···そりゃ、思念を伝える魔法の一種のようだな。いつから?」
「私が幼い時からだ。私が理に至るまで、剣を持った時だけ聞こえてたんだ」
「そういや、お前って親は?前の王様なのか?」
「いや、違う。私は···、孤児だ」
「え!?孤児が王様になったのかよ!?」
「テーパーは武力がものをいう国だったのだ。年1回行われる闘技大会で優勝したものが王に挑戦し、勝てば王となる方式だったのだ」
「とんでもねえな···。それでお前は?」
「10歳で王を倒し、そこから10年間王としていたのさ」
「ってことは、10歳で理に?」
「いや、その2年後あたりだったかな?師匠から『もうお前は理に至った。教えるのはここまでだ。これまで私も十分に楽しませてもらった。さらばだ』と言い残してからは、声は聞こえなくなったな」
「···おそらく、そいつは神だな。この世界でない神だ」
「この世界でない神?」
「ああ。このエーレタニアの神にはそこまでの力はねえよ。あいつはこういった戦いなんて全然知らねえからな」
「では、なぜ私に···?」
「知らねえよ。だが···、気まぐれにしちゃ介入しすぎてるな。エレが何か知ってるかもしれんけどな。また聞いとくよ。でも、異世界の神が仕込んでたんなら納得だぜ。オレの力に対抗できるなんてあり得ねえって思ってたからな」
「ははは。師匠は言ってたな。『いずれお前よりも強い相手が現れるだろうが、慌てることはない。本質さえ見抜けば、対処のしようがある』とな。それを実践したのがレオとの試合だったな」
「ったく···。とんでもねえ助言しやがって···」
「でも、師匠が剣を教えてくれたから今の私がいる。そして···、レオにも出会えたんだ」
「おい?なに小っ恥ずかしいこと言ってんだよ?ちょっとおかしいぞ?」
「そうかもな。もう日も暮れたな。夕食にしてくれ」
「話そらしたな···?今日はしんどいから日輪亭に行くぞ」
そうか···、コイツの過去って今初めて聞いたな。
コイツの剣術は異世界の神が仕込んだものだった。だけど、実体がない状態でアドバイスだけでここまでの強さになったってのは、単純にコイツに才能があったってことなんだな。
しかし、コイツに話しかけた神はいったい何者だったんだ···?そしてその理由は···?
次にエレに話す機会があったら聞いてみるか。おそらく『わっかんねえわ···』って言うだろうけどな。
日輪亭に着くと、今日も大盛況のようだった。どうやらお城やおっちゃんらが常連で通ってるようだな。
ちなみにネボラがお世話になった食堂のおばちゃんも無事で、今はここで働いてるんだってさ。
そして中にはいると···、
「おっ!?レオではないかぁ〜!」
「レオ〜!お前もここで食べてるのだな〜!俺様は先にいただいてるぞぉ〜!」
おっちゃんとティールがいた···。すでにかなり呑んでるようだな···。
「おっ?今日はネボラ様もご一緒だったか!」
「えっ···!?フリードが言ってたネボラって···、こんな美人ちゃんなのか!?レオ!こんなカワイコちゃんにあんな暴言吐いてたのか!?」
「···来るんじゃなかった。暴言ったって、本当のことだぞ?見た目はいいかもしれんが、コイツはまともな女じゃねえよ」
「レオ···。本人の前でよくそこまで言えるな···」
「ん?この程度でコイツは気にしねえんだよ」
「レオ?私にどういった暴言を吐いたのだ?」
「うちに押しかけて居候してるって」
「まぁ、事実ではあるな。私がやりたいようにしてるだけだしな」
「へぇ〜!ネボラちゃんって、レオが大好きなんだね〜!」
「ああ!レオほどの男はこの世にはいないだろうな!」
「おい!?何恥ずかしい事言ってんだよ!?」
「事実だろ?」
「まぁ···、力はな」
「レオには助けてもらってばかりだ。借りは返さないとな」
「いらねえよ。剣術教えてくれたじゃねえか?それでおあいこだ」
「なんかいい関係だなぁ〜!ネボラちゃん!話はいいから!一緒に飲も〜!」
コイツ···、空気読めねえんだな。会話に無理やり割り込んできたぞ。
まぁ、オレも腹減ってたからな。さっさと食うか!
「はいよ!レオも彼女さんも早く座りな!たくさん食べるんだよ〜!支払いは将軍につけとくから!」
「おい!?おばちゃん!支払いを勝手にワシに決めるな!」
「「「「ははは!」」」」
ここはいつもこんなかんじだ。こうやって賑やかにバカやってたらネボラの心の傷も癒せるだろうな。
ネボラさんの過去が明らかになりました。
ネボラさんの剣術はこの世界のものではなかったのです。ですが、理とは別にこの世界のものでなくても至ることは可能なんですね。本質を見抜き、そして応用する器用さなんです。
ただ仕込んだのが異世界の神様だったので、ネボラさんは通常の人間より大幅に強化されています。だからちょっと人間離れした行動ができてしまうんですね。これ、ネボラさんは気づいておらず『理に至るとこうなるんだろうな』としか思っていません。そもそも通常の人間は真のトランス状態のレオくんに勝てませんからね!
ちなみにこの異世界の神様ですが、このあと登場します!そしてネボラさんに教えた理由も明らかになりますので、だいぶ先ですがご期待くださいね~!
さて次回予告ですが、レオくんとネボラさんが朝稽古をやっているとティールさんがやってきました。そこで魔法の話が出たので、レオくんの魔法をティールさんに見てもらうことになりました。その結果はどうだったのでしょうか?
それではお楽しみに~!




