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【番外編3開始!】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
番外編3 レオの追憶 殲滅編

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殲滅編-1.テーパー国、壊滅···

 本日からレオの追憶『殲滅編』全15話が始まります!

 ドンドンッ!



「レオ!いるか!?一大事だ!!」



 その日の夜明け前、おっちゃんがうちの扉を叩いた。


 いつもよりも強めだった。ったく···、こんな時間にいったい何なんだよ···?


 眠い目をこすりながら扉を開けると、息を切らしたおっちゃんがいたんだ。



「···どうしたんだよ?こんな時間に···」


「···レオ。今から言う事を、落ち着いて聞いてくれ」


「な···、なんだよ?何かあったのか?」


「···テーパーの国が、壊滅した」


「···はぁっ!?マジかよ!?」


「冗談で言える話ではない!というか、ワシ自身も何かの冗談であってほしいと今でも思ってるぐらいだ···」


「···どこまで情報があるんだ?」


「···とりあえず中で話させてくれ」


「···ああ」



 テーパーが壊滅···?あんだけ防御も軍事力も完璧に近いのになんで···?


 そういやネボラはどうなったんだ?アイツがいるのに国が壊滅だなんて、信じられるとでも思うか!?オレでも勝てねえんだぞ!?


 とりあえずおっちゃんを中に入れて、魔法の明かりを点けた。おっちゃんには水を入れたコップを渡してやり、話の続きを聞くことにしたんだ。



「ふぅ~、済まぬな。ワシがこんなに取り乱しては部下に示しがつかんのだがな。どちらかと言えばレオは冷静でいられてるな」


「バカ言うな。オレだって冷静じゃねえよ。でも、今ある情報がないと、どこへ向かえばいいかなんてわかんねえからガマンしてんだ!」



 オレの右手の拳が強く握られて震えてるのを、おっちゃんは見て気づいたようだった。



「済まぬな。実はつい先ほどだ。テーパーの兵士が馬に乗って門にやって来てな···。そこでテーパーが壊滅したという話を聞いたのだ···」



 おっちゃんが言うには、その兵士はネボラの命を受けて、とにかく最速でネイレに向かってオレの救援を求めるというものだったそうだ。


 おっちゃんは当直の兵士から緊急で叩き起こされて、その伝令から状況を聞いたんだって。


 すると···、



「『外の理(ことわり)の者』の侵略を受けた···」


「どうやらそうらしい。見たことのない巨大な武器で、壁は破壊されてしまったそうだ。前触れなく接近したらしく、避難準備や迎撃態勢が整う前の奇襲だったらしい」


「クソが!!」


「ネボラ王は最前線に向かうと同時に全国民にネイレへ避難するように王命を出したらしい。だから避難民がこちらにやってくるので、受け入れ準備も要請されたのだ···」


「受け入れったって···。そんな人数分の食料って···」


「ああ···。ない···」


「来ても餓死しかないのか···」


「我々としても他人事ではない。ネイレが襲撃されたら立場が変わるだけだからな。だがしかし···、国の規模が違いすぎると···」


「···よし。状況はわかった。オレは今からテーパーに向かう!」


「待て!気持ちはわかるが、1人ではムリだ!せめて何人かを!」


「おっちゃん?忘れてないか?ギャロップを滅ぼしたのは···、オレだぜ?」


「ぐっ···」


「それに、これから避難民たちが来るんだろ?警備を厳重にしねえとマズイだろ?」


「う···、うむ」


「任せておけって!とっとと潰せばテーパーに戻ってもらえるだろ?これ以上の被害を出さないようにするんだよ!だから止めるな!」


「···わかった。元よりレオに向かってもらうことは確定ではあったが、やはり心配でな···」


「大丈夫だ。こういう時に活躍するために、オレは創られたんだからな!」


「済まぬな···。それとレオ。行く前に一つだけいいか?」


「ん?なんだよ?」


「レオ。お前は確かに神によって創られたのだろうが、お前はお前だ。1人の人間なんだ。だから、『創られた』なんて悲しい言い方は···、もうやめてくれ」


「な、なんだよ···?いきなり···」


「『創られた』というのは魂が宿ってない人形(・・)のように聞こえてしまうのでな···。レオには立派な魂が宿っている。1人の人間で、我々の一員であり仲間だ。それを···、忘れないでくれ···」


「···あんがとよ、おっちゃん。気を遣ってくれたんだな?」


「これから戦地に赴く者に、気を遣わない者などいないぞ」


「···わかった!そんじゃあ、全速力で行ってくる!!」


「ああ!こっちは任せておけ!」



 オレは家を出て、真のトランスになった!事は一刻を争うんだ!


 オレは壁を飛び越え、木の上も飛び越えて猛スピードで進んでいった!クネクネ曲がってる街道を走るよりも一直線で向かった方が速いに決まってるからな!


 そしてしばらくすると、街道に大勢の人たちがネイレに向かって歩いているのが見えた。ざっと見で1000人前後か?


 みんな着の身着のままって感じで、とても水や食料とか持っていそうにないな···。このままだと道中で野垂れ死にしてしまうかもしれないな···。


 ···先を急いではいるが、ここは避難民たちにオレが持ってる食料を渡すことにしたんだ!もちろん、手前で真のトランスは解除したぞ。



「お〜い!」


「···え!?レオ様!?」



 たまたま避難民たちの中に武装した兵士がいて、オレを知ってる近衛だった。



「話は聞いたぜ!今向かってるところだが、この人たちにわずかだけど食料をここに置いていく!奪い合いにならないようにうまく分けてくれ!」



 そう言ってオレは無限収納リュックを逆さまにした!ドサドサ!と食料がたくさん出しておいたんだ!主にオレが狩った魔獣の肉だな。



「えっ!?な、なんですか!?そのリュックは!?」


「そんなのはあとだ!それよりも、ネボラは無事なのか!?」


「王は···、『外の理(ことわり)の者』たちを食い止めるべく、前線に残って···」


「わかった。オレが来たからにはこれ以上好き勝手はさせないからな!そんじゃあ!食料配布を頼んだぜ!!」


「ちょ!?ちょっとお待ちを!···って!?は、速い!?」



 待ってられるか!急がねえと!間に合ってくれ!!



 そうしてすぐに前方で大きな煙が上がっているのが見えたんだ!間違いなくテーパーの国からだ!


 さらに進むと、状況が判明したんだ!



「な!?なんだありゃ!?」



 そこにいたのは···!テーパーの立派な壁の高さの2倍ぐらいある、鉄でできたような巨人が町を破壊して回っていたんだ!!


 数は···、7体!そしてその上空には空飛ぶ巨大な船があったんだ!


 ···間違いなく、異世界人による侵略だった。こんな技術、エーレタニアには存在してないからな!


 オレはさらに急いだ!龍脈の魔力のおかげで常時回復魔法がかかってるのと同じ状況だから、魔法の制御が乱れない限りスタミナ切れは起きない。このまま戦闘に突入だ!



 まずはうるさいハエを叩き落とす!!



「ライトニングランス!!貫けぇーー!!」



 相手は鉄の塊だ!そういう相手には雷魔法が有効ってエレの知識にはあったんだ!雷の巨大な槍を生み出して、それを上空に飛ぶハエに向けて···、投げ込んだ!!



 バチバチッ!!ズドーーーン!!



 命中したハエはテーパーの外に···、墜落した。


 さあ!次は鉄の巨人だ!すべて鉄くずにしてやる!!

 鉄壁の軍事国家であったテーパーが壊滅した理由は異世界人の侵略によるものでした。

 いかに鉄壁でも、それを上回る力で襲い掛かられてしまうとあっけなく壊れてしまうんです。人同士であれば問題はなかったのですが、今回の相手は悪すぎました。


 そしてレオくんは急行しますが、その前にフリード将軍が気遣いをしましたね。レオくんにとっては『自分は創られた存在だから、死んでもエレが新たな存在を創るだけ』と考えていたのでこのような発言を平気な顔でしてしまうんです。

 ですが、フリード将軍としてはこの考えはものすごく悲しいものだと感じてこのような発言をしたのですね。これは書いていてフリード将軍の優しさなんだなぁ~って思いましたね。仮にレオくんが死んで別の存在がフリード将軍の前に現れたとしてもここまでの優しさを持つかな?と思ってしまいましたね。

 フリード将軍はレオくんの心の支えになってるんです。これはレオくんもフリード将軍もまったく気づいていません。だからこそ自然にこの言葉が出たんだろうなぁ~って思いますよ。


 さて次回予告ですが、壊滅したテーパーの国内でネボラさんは孤軍奮闘していました!そこにレオくんが駆けつけて鉄の巨人を相手にしますよ~!


 それではお楽しみに~!

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