降臨編-25.すでに試合で何度も首斬られてるって
温泉県別府の鉄輪温泉で温泉缶詰執筆を終えて、ただいま翌日の仕事のために通勤中です。
本日の通勤手段は別府観光港から商船三井さんふらわあ様の『さんふらわあむらさき』にお昼から乗船する『昼の瀬戸内海カジュアルクルーズ』です!
しかもセミスイート貸切!豪華な通勤手段だなぁ~(笑)。
去年は出発日当日にコロナに罹患してマジ泣きでキャンセルした苦い思い出がありましたが、今年は温泉入って体調万全!
瀬戸内海の景色を見ながらの執筆はいいっすね!船上缶詰執筆もオススメですよ〜!
ネイレに戻ってきたら、ネボラまでうちにやってきやがったんだ!久々に家でゆっくりできるって思ってたのに···。
とりあえず今後どうするか?をおっちゃんが王様に聞きに行ってくれてるので、返答待ちだ。その間、オレはお茶にしてのんびり過ごすことにした。もちろん、ちゃんとアイツの分も用意したぞ。
「うむ、素朴な味だな。こういったのも悪くはない」
「そういや、お前って修行で国の外に出てるから、豪華なものでなくても平気だったな」
「そうだな。まぁ、豪華すぎるのも好ましく思ってないな」
「そうなんだな?意外だぜ」
「ああ。あれは体を作るような食材がないのでな···。どちらかといえば太りやすくなる食べ物ばかりだ。剣士としては好ましくない」
「だったらやめるように言わないのかよ」
「もちろん言ってる。しかし、『そういう食べ物を出せるほど豊かだ』と相手に見せかけるためらしい。見栄でやってるんだよ」
「見栄だとか、いろいろ大変なんだな」
「まあな。これも国を守る一環だと思ってガマンしてるのだよ。だから、こうしてレオの淹れてくれたお茶はうまいぞ!」
「へいへい」
そんなたわいもない話をしていると、扉が叩かれた。この叩き方はおっちゃんだな?やっと来たか!
「おお、レオ。待たせたな!」
「で?さっさとコイツを城で引き取ってくれよ」
「お前···。そんな暴言吐いて、ネボラ様から本当によく首を斬られないよな?」
「あ?すでに試合で何度も首斬られてるって。練習用の木剣だけど」
「そ、そうか···。すでに斬られてたのか···。でだ。先ほどの件だが···。ネボラ王はレオの家で泊まってもらうことになった」
「···はぁ!?マジで!?」
「ああ。おそらく説得はできないと王も判断されたので、ネボラ王の好きにさせるのが得策とお考えのようだ。だから寝具と夕食一式を持ってきたぞ。そうそう、王との面会は明日の午前で決まったぞ」
「···完全にオレに丸投げしたな?」
「そう言うな···。ワシとしても外交上、城にお泊りになるのが正しいと思うのだが、ネボラ王は以前も言い出したら聞かなくてな···。好きなようにさせたら好意を抱いていただけたので、今回もそのようにするだけと判断されたのだよ···」
「···コイツ、前も好き勝手してたのかよ?」
「うむ···。前回はいきなり全兵士に対して試合を申し込んでな。もちろんネボラ王が全員倒してしまってな···。ワシもあっさりとやられて勝てなんだ···」
「情けねえ···。って、オレも勝てねえけど···」
「そういうわけだ。すまんが、よろしく頼むぞ!」
「ちょ!?待てよ!?行っちまった···。あの方向、このあと日輪亭で飲む気だな?」
おっちゃんは脱兎のごとく、全速力で逃げて行った···。マジで相手したくないんだなぁ~。コイツの相手するオレの身にもなれってんだよ···。オレは生贄かよ?
「どうしたレオ?将軍はなんと言ってきた?」
「うちで泊まって、明日の午前中に王様と面会だとさ。寝具一式と夕食を持ってきてた」
「ははは!話がわかってるじゃないか。さすがフリード将軍だ!」
「いや、あれはお前から逃げただけだと思うけど···?」
「それは逃げるだろう?相手は一国の王だ。ヘタな発言をしてネイレの立場を悪くしたくないというのもあるだろうからな」
「じゃあ、なんでオレはいいんだよ?」
「レオは家はここにあるが、この国の国民ではないのだろう?」
「まあな」
「だからだ。レオの暴言はネイレに影響することはないからだ。まぁ、レオからはいつも暴言を吐かれてはいるが、なぜかイヤな気分にならないから大丈夫だぞ!」
「オレとしては心から嫌味言ってるんだが?まったく効果ねえのかよ···?」
「ははは!さあ、食事が来てるのだろう?早く食べないと味が落ちてしまうぞ?」
「そうすっか···。今日はヤケで食ってやる!」
外に放置された荷車を家の敷地内に入れる。一番大きいのは寝具だな···。扉の幅より広いから入らないぞ···?
おっ!?そうだ!いったん無限収納リュックにしまえばいいんだ。ついでに荷車も邪魔だからいったん全部収納しちまおう!
そして家の中でまずは夕食一式を出した。すでに冷めてしまってるが、軽い火魔法でじんわりぬくめてやったらいいかんじになったぜ。
料理は見た目がすごく立派だった。肉や野菜をきれいに盛り付けしてて、その上にはソースが芸術品のようにかけられていた。これがお城で出る食事なのか?
もちろん酒もあった。いろんな種類があるけど、どれがコイツの好みかさっぱりわからんぞ?
「ほう?これはなかなかだな。今のネイレで精いっぱいのもてなしというわけだな」
「そうなのか?···あ、さっき言ってた話のことか」
「その通り。まぁ私がいきなり訪問したから、宮廷料理人もメニューに相当苦労したのだろうな。それもよくわかるぞ。酒は···、これにするか。果実酒はここの名産だからな」
「へぇ~、そんなことまで知ってるんだな」
「前回来た時にいろいろ飲ませてもらったからな。さあ!そんな話は終わりだ。いただくとしようか!」
というわけでコイツと夕食を始めたんだ。そう言えばテーパーではコイツと一緒に食事したことなかったな。まぁ、そりゃ王様だもんな。
食べ始めたんだが、オレはいきなりネボラに怒られた!
「レオ?食べ方がなってないぞ」
「はぁ?何言ってんだ?口に入れば一緒だろ?」
「そういうことではない。こういった料理はちゃんとした食べ方があるのだ。このように食べるサイズにナイフとフォークで切ってから口に運ぶのだ。レオのようにかじりついた食べ方は、見ていて美しくない」
「知らねえよそんなの。食えりゃいいじゃねえかよ?」
「そういう問題でないと言っただろ?これは品格の問題だ。そして品格は武術に通じている。一流の達人ともなればこういったマナーに対しても厳格に対応するものなのだよ」
「食事の仕方が、武術に通じてるだって?」
「その通り。そもそも狩りというのは食事のために行うものだからな。せっかくの機会だ。今から食べながらレオに教え込むとしよう!」
「ちょ!?好きに食わせろよ!?野宿の時はお前も思いっきり肉にかじりついてただろうが!?今さらお前に品格なんて言われる筋合いねえぞ!?」
「あ~!あれはあの食べ方がいいのだよ。レオの前だから、マナーに気を遣わずに食べれるからな!」
「そんなのはヘリクツだ!」
「その通りだ。そのヘリクツをレオもやれるようにしておくぞ。別の国に行った時にレオに好印象を持ってもらえるようにな!」
「いらん世話だ!」
結局はやることになってしまった···。アイツ、オレの後ろに立って『このように肉にナイフを入れるのだ。この入れ方を知っておくと魔獣を斬る時に役に立つぞ』って言いながら教え込んできたんだよ。
それを言われるとやってしまうじゃねえかよ···。
今回のタイトル、非常にお気に入りでして、これをフリード将軍とレオくんがかけあいの会話で言い出して書き起こした時に腹抱えて笑いました!そしてTwitterにまで上げちゃいましたね。
キャラが生きているという証ですね。これがあるから物語を書くのが楽しいんですよ。···まぁ、スランプになって書けない時は苦痛ではありますが。
結局ネボラさんはレオくんと同棲することを国が認めちゃいました(笑)。どんどん外堀りが埋められているレオくんですが、今の時点でもレオくんは外堀りが埋められているとは気づいていません···。知識はあっても人生経験がほぼ0ですからね。こういった面はレオくんは苦手なんですよ···。
さて次回予告ですが、翌日にネボラさんはネイレの王様と会談を終えて突然帰ると言い出しました。レオくんに伝えることは伝えたようですね。
そしてその日の夕方、フリード将軍が2人っきりで日輪亭で話があるとのことでした。どうもネイレ王とネボラさんの会談の内容なんですが···。どんな話があったんでしょうか?
それではお楽しみに〜!




