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【番外編3開始!】アキの異世界旅行記 ~旅先でなぜか変なフラグ立ってトラブルに巻き込まれて···ホント困ってます~  作者: ぷちきゅう
番外編3 レオの追憶 降臨編

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降臨編-17.お転婆な女王様!?

「はい。ネボラ王(・・・・)はこちらにいらっしゃいますよ」


「···はぁあーーーーーー!?」



 あいつ!?王様だったのかよ!?マジでか!?



「ちょ!?ちょっと待った!!」


「は···?いかがされましたか?」


「なんで王様が国の外で1人で行動してんのさ!?」


「腕に自信があるからですが?」


「だからって!」


「あ~、確かに他国ではそうではないのかもしれませんが、我が国はこの方針ですね。というか、ネボラ王自身がそう決めてますからね。我々はそれに従うだけです」


「それであんたはいいのかよ?」


「はい。王に忠誠を誓ってる近衛ですし、王に全幅の信頼をしておりますから」


「うわぁ···。マジでか···」



 予想以上にぶっ飛んでたわ···。こりゃおっちゃんが『政治的にムリ』って言うのも理解できたわ···。他国の王様に『教えてくれ!』なんて言えんよなぁ~。


 ってかおっちゃん!?ネボラが剣聖だけじゃなくて女王様って知ってただろ!?なんで言ってくれなかったんだよ!?帰ったら思いっきり怒る理由が増えたぞ!



「え~っと、そろそろよろしいですか?」


「あ···?ああ!悪い。頼むわ」


「はい。陛下!レオがやって参りました!」


『入ってもらえ』


「それではレオ様。どうぞお入りください」


「お、おう···」



 両開きの大きな扉が開くと、そこには書類がたくさん積まれた大きな机に座って仕事しているネボラの姿があったんだ。多少ラフな格好はしているが、先日襲い掛かってきた時とはまったく違う雰囲気を出していたんだ···。



「おお、レオ。よく来てくれたわね。もう少しで仕事が片付く。それまでそこに適当に座っててくれ」


「············」


「···ん?どうした?そこで私が仕事を終えるまで突っ立っているつもりか?」


「い、いや···。あんた、王様だったんだな?」


「ん?なんだ、そんな事か。その通りだ。詳しくは後で話そう。とりあえず座っててくれ」



 オレは言われた通り、ソファに座った。なかなかフカフカで座り心地が良かったな!すぐにメイドさんがお茶を用意してくれた。


 そして10分ほどが過ぎて···。



「よし、これで終わりね。さてレオ、待たせたわね。よく来てくれた。私が言った通り、早めに会えたな」


「ああ。まさかあんた、未来を視(み)ることができるのかよ?」


「まさか。そんな力があればこの国はもっと栄えてるさ」


「だろうな」


「どちらかと言えばレオ?お前の方がとんでもない力を持ってるではないか?」


「···そう言えばこの前気づいてたな?」


「そうね。私もこう見えて理(ことわり)に至ってるそうなのでね。相手がどの程度の力を持っているかを類推することはたやすいわ。だてに『剣聖』なんて呼ばれてないのよ。ところで、何か用件があるのではないか?」


「ああ、そうだった。あんたに、『ほかの人に対して剣術をどうやって教えたらいいか?』を聞こうと思ってな」


「ほう?それはどういった理由で?」


「今、オレはネイレに住んでいるんだが、はっきり言って防衛力が弱すぎるんだよ。で、オレに教えてほしいって言われたんだが、オレはどうやって教えたらいいかがわかんねえんだよ。そしたらフリード将軍からオレに『剣聖様に教えてもらったらどうだ?』と言われてこうやって来たんだよ」


「なるほど···。たしかにあのフリード将軍なら言いかねんな」


「おっちゃんを知ってるのかよ?」


「ああ。私が修行で諸国を回ってる時にな。もうずいぶん前の話だがな」


「その時も1人で国の外に出てたのかよ···?なんで王様が国の外に1人で出るのさ?」


「護衛がつくと動きにくいし、逆に護衛を守る(・・・・・)事の方が多くてな。足手まといだからだ。それに、国を守るのは王としての務めだ」


「だからって、王様が好き勝手に行動してるのって···」


「大丈夫だ、問題ない。政治については宰相や大臣がきっちりとこなすし、軍事についても将軍に全権を任せている。はっきり言って私は方針を決めて決裁の判を押すだけの仕事ぐらいしかないのさ。本来ならレオのように他国の賓客をもてなすのも業務ではあるが、今の状況では他国があいさつに来るにはリスクが高すぎるのでほぼないに等しい状態だ。だからそれなりに時間はとれるので好き勝手してたら理(ことわり)に至っていたというだけさ」


「はぁ~、とんでもねえな」


「ははは。さてレオ?お前の言う通り、これからここでお前を鍛えてやる」


「はぁ?教え方を教えてくれるんじゃないのかよ?」


「もちろん教えるさ。でも、頭で覚えるより体で覚えた方が早いだろ?」


「マジかよ···?」


「マジだ。さあ!ついてこい!」


「ちょ!?机の上の書類はいいのかよ!?」


「あれはすべて決裁が完了した書類だ。さっき言っただろ?『仕事が終わった』とな!」


「ちょ!?おい!引っ張るな!」



 そうしてやってきたのは屋外の練習場だった。練習場には誰もいなかったな。人払いをしてるのかもな。


 ここでもさっきのやりとりやんのかよ···?


 ネボラは練習用の木剣をオレに投げつけてきた!結構乱暴だなぁ~。



「ここに来る時に門でやりあった時は素手で兵士と警備隊長を倒したそうだな?さあ!今回は先日の変わった剣ではなくてこの木剣でやりあおうじゃないか!」


「まったく···。あの『ネボラに会いに来た』って言葉はワナだったんだな?」


「いや?ワナではないな。直接私に会いたいという意味合いではあるが、それを門の兵士たちは私を守る立場として警戒していただけだと思うが?」


「兵士たちもこんなお転婆な女王様相手に苦労してるんだな···」


「そんなことはどうでもいいだろ?さあ!始めようじゃないか!楽しませてもらうわ!」


「くそっ!」



 そう言うと、ネボラが構えた!あの隊長と同じく中段の構えだ。


 隊長と違うのは、まったくスキがないんだ···。どこを撃ち込んでも、すぐさま反撃を食らいかねん危険がありそうだ。


 なるほど···、『剣聖』って言われるだけのことはあるな。これが理(ことわり)に至ったってヤツなんだな。



「どうした?攻めてこないのか?」


「無茶言いやがる···。どこを撃ち込んでも、手痛い反撃くらいそうなんだが?」


「ふむ···。やはりレオにはわかるか···。さすがだな」


「はぁ?たかがこれだけで何がわかるんだよ?」


「レオの『状況判断』だ。私は構えただけだが、そこからさらに一歩先をレオは見抜いた。これができるのはそうそういないな」


「ほめてもらっても何も出ねえよ」


「一方、レオの構えは未熟だ。その構えから、次にどんな攻撃をするかがミエミエだな」


「今度はけなすのかよ···」


「ははは!そう言うな。だからこそ鍛えがいがあるというものだ。ちなみにレオの初撃は右から左への横薙ぎだろ?」


「ぐっ···!?な、なんで···!?」


「簡単な事だな。レオは今、剣を右肩に載せている。そこからすぐに出せる剣は振り下ろす袈裟斬りか横薙ぎしかない。そこから横薙ぎと判断する理由は、剣の向きと胸のところで構えてる左腕の位置だな。剣の刃先が背中に対して平行だ。袈裟斬りなら垂直にする。そして剣を横に薙ぐモーションの途中で左手でも剣を持って威力と薙ぎの攻撃範囲を拡大する···。といったところかな」


「············」



 オレはこの時、恐怖を感じた···。誕生して初めての感覚だった。額から頬に冷や汗が流れたのを感じた···。


 コイツには普通にやり合えば勝てない···!

 ネボラさん、強すぎて護衛をむしろ守らなくてはいけない!という具合なので好き勝手やってたんです(笑)!でもちゃんと内政もきっちりやってたのでテーパーの国は非常に栄えていたんです。行政がきっちり機能していたおかげでネボラさんは結構自由でした。


 そしてレオくんとの試合ですが···、構えの時点で次の攻撃が見抜かれていました!そもそも構えというのは『次に出す攻撃を効率よく繰り出す前準備』という意味もあるので、そこからあっさりと看破しちゃったんですね。


 さて次回予告ですが、レオくんがフルボッコされます(笑)!しかも真のトランスまで使ったのに!?

 そんなネボラさんの大暴れっぷりをお楽しみに〜!

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