降臨編-7.異世界人が作った国
「なんなんだよ···?なんなんだよお前!?」
「オレか?オレはレオ。この世界の神によって創られて魔獣退治をやったり···、お前ら異世界人を追い返したりする役目をもってるんだよ。というわけで···、てめえらの世界へ戻りな!!」
「神に創られた生物兵器···、だと!?なんというものを!!」
「兵器···、ねぇ〜。まぁ、てめえらから見たらそうなんだろうな。勝手にそう呼んでな。オレはオレの仕事をやるだけだ。···覚悟しろ」
オレは今、異世界人たちとの戦闘をやってる。この世界にはない兵器を持ち込んでやりたい放題やって自分たちの領域を広げようとしていたんだ。
まぁ、不法占拠ってヤツだな!どういう事情かはわからんが、この世界の神にスジ通さずに勝手にやってきて不法占拠なんてやってるんだ。ロクな連中じゃねえのは確かだな。
ちなみに神をサポートしていたナビってやつの話によると、異世界人たちが一定以上の面積を占拠したら、その世界の神がこのエーレタニアの乗っ取り成功になっちまうらしい。オレはそうさせないためにこうして動いていたんだが、まさかネイレのお隣の国であるギャロップが異世界人の国だったなんてなぁ〜。
事の始まりは将軍のおっちゃんがうちに訪ねてきたことだった。
「おお!?いつの間にこんな立派な家ができてたんだ?」
「昨日できたばかりだ。まぁ、オレが作ったからいい出来じゃねえって思ってたけど、案外住心地いいぜ。ところでおっちゃん?今日はどうしたんだ?」
「実はな···。隣国のギャロップが攻めて来ようとしてるという話があってな。もしかすると戦争になるかもしれんのだ」
「はぁ?こんだけ魔獣被害が多いってのに、お隣さんは無事なのかよ?ってか、ここを攻める余裕なんてあるんだな」
「そのあたりはどういう事情かはさっぱりわからんのだ。だが、怪しい動きをしている武装した集団がこっちに向かっているのを目撃した者がいるのだ。向きからして最近できたばかりの新興国であるギャロップの可能性が高いのだよ」
「ふ〜ん。攻められる理由ってあんのか?」
「いや、特にないな···。こちらは魔獣相手に戦力を集中しているので、他国へ干渉などできる余力がないのでな」
「つまり、向こうの野心で動いてるってわけか。まぁ、家もできてすぐに壊されるなんてゴメンだから、ちょっくら調査に行ってくるわ」
「待て!」
「なんだよ?おっちゃん?」
「レオはうちの軍人ではないのだぞ?魔獣相手に暴れまわるのは助かってはいるが、この件は国家間の事情だ。レオが口出しする理由はない」
「じゃあ、なんで知らせたんだよ?」
「レオはこの国の住人ではないからな。世話になった恩人を国同士の諍いに巻き込みたくないのでな。今のうちに逃げるがいいぞ」
「そうか···。気持ちだけ受け取っておくわ」
「おい!?」
「だが、こうやってせっかく家建てたのに壊されるなんてまっぴらごめんだ。家を守るぐらいはいいだろ?」
「まぁ···、それぐらいなら」
「···言質取ったぜ?そんじゃあ家を守るために相手さんがどういう連中か?を見てくるわ!」
「おい!?話聞いてただろ!?それは軍事行動に···」
「見てくるだけだって!手は···、身を守る程度ならやっちまうかもなぁ〜」
「はぁ~···。言う事聞かんか···。大事にはしてくれるなよ?」
というわけでオレは北の森を抜けた場所へやってきた。ちょっと聞いてて気になることがあったんでな。
この世界では魔獣被害がハンパねえんだよ。自国を守るので精いっぱいなはずなのに、他国へ侵攻するなんて余裕があること自体がおかしすぎるんだ。
おそらく···、異世界人たちだな。
こいつらはこのエーレタニアでは『外の理の者』と呼ばれて恐れられている。まぁ、異世界人って言っても人の姿をしていない場合もある。魔獣も一部はそういった連中だって話もあるぐらいだし、魔獣を放ったのも異世界人って事実もある。
さらにはこのエーレタニアとは別の物理法則の場合もあるし、文明が進んでいる場合もある。まず友好的でない時点で脅威なのは間違いねえ。
だが今回は国を名乗ってるということは、人の姿をした異世界人ってわけだろうなぁ〜。侵略する気マンマンだな。
···いた。やっぱり異世界人みたいだな。兵装がネイレのものともまったく違っている。
全身金属の鎧を着ているが、鎧を着ていないのと同じような動きをしていた。全身鎧だなんて重量があって動きづらいはずだから、相当軽量な鎧なのか、はたまた能力が高いのか···。
数は···、100人ぐらいだな。これぐらいならオレ1人でもなんとでもできそうだけど、とりあえずどの程度の戦力かを見るとするか。
そう思い、オレは森の木の上に隠れて攻撃をすることにした。
「アイスアロー」
とりあえず20本の氷の矢を生成し、空中に留めておく。そしてオレが木を降りた瞬間に発射した!
「うわっ!?なんだ!?」
「攻撃だ!第2撃に備えろ!」
「どこから撃ってきた!?」
「森の木の上だ!あそこだ!」
「ならこちらからも攻撃だ!狙ったことを後悔させてやる!」
連中にアイスアローは命中したが、金属の鎧にすべて弾かれてしまい、ノーダメージだった。
いきなりオレが撃ち込んでやったから、連中はびっくりしてたな。そして連中は右足のももに着けたホルダーから棒状の何かを取り出した。···なんだありゃ?
そう思った次の瞬間!
バシューーン!!バシューーン!!
な!?なんだありゃ!?光が撃ち出されて一直線に飛んできた!
そしてオレがアイスアローを放った木の付近に当たり、木が焼け焦げていた···。
···なるほど。これが連中の兵装ね。結構なロングレンジだというのに弾道軌道をせずに一直線で向かってくる遠距離攻撃ね···。
しかも発射準備から発射までの『溜め』の時間がほとんどない。これは連中がネイレに来ちまったら手も足も出ずに滅ぼされてしまうなぁ〜。
まぁ、そんなことはさせねえけどな!相手の武器さえわかっちまえば、ある程度は対処のしようはあるんでな。
よし!隠れてなにかをやるってのは性に合わねえ。堂々と出ていってやって、連中に元の世界へお帰り願うとするかね。
エーレタニアは魔獣と異世界からの侵攻という猛攻を受けていました。
まぁ、異世界からの侵攻はエレくんがこの世界をリフォームする前の神がやらかしたツケを払わされているのですけどね。
世界を越えるには神の力が必要で、侵攻はその世界の神の意志でやっています。もちろん侵攻するのですから、それなりに兵器がないと話になりません。
そのため、今回は科学技術が発達した世界からの侵攻でした。光線兵器なんて、この時のエーレタニアの技術力では実現できず、このままでは蹂躙されかねません。
ですが、今回は運がいいことにレオくんがいましたので、これ以降追い返しますよ~!
さて次回予告ですが、レオくんが異世界人相手に無双しますよ~!そしてちゃんと生きたまま強制送還させるのですが、どうやって強制送還させるのでしょうか?
それではお楽しみに~!




