武者修行編-16.フー、モンドをハメる!?
「はぁ~、買った買った〜!」
「とんでもない量買い込んだな···」
「そうかな〜?これでも1週間もたないと思うけどな〜」
「改めてとんでもない量を売ってるんだな···」
昼食は新鮮な生魚の切り身だった。めっちゃおいしかったぜ!
その後、フーは市場で大量の魚を買い込んでいた。
「あと〜、これとこれとこれも〜!いっぱい買うから安くして〜!」
「嬢ちゃん···、本気か?」
「本気本気〜!これだけだとうちのお店だと半日もたないの〜」
「すげえなぁ!じゃあ、もうちょっと買ったら400万ジールポッキリにするぜ?」
「買ったぁ〜!」
「まいど!そんなに買うなら定期購入するか?」
「てーきこーにゅー?」
「うちをひいきにしてくれて大量にいつも勝ってくれるか?ってこった」
「ごめんね〜!フーは冒険者だから、そんなに来れないの〜!」
「そうか···。また来たら買ってくれよな」
「もち!」
市場のおっちゃんと交渉して安く仕入れてた。フーの無限収納ポシェットはナツママの無限収納ポシェットと一部共有しているんだ。
アキじーちゃんによれば、『ワンワン!どらいぶ』という機能らしく、フーが仕入れた魚介類をポシェットに入れたらナツママのポシェットに入るんだ。おれもパパの無限収納ポシェットと共有してるぜ。
じーちゃんが言うには『くらうど機能』ってらしいな。さっぱりわかんねーけどな。
そして宿に戻ると、ちょうどチェックインの時間だった。おれはカギを受け取りに行くと···、
「モンド様、お待ちしておりました。こちらがカギでございます。お部屋は205です」
「ありがとな!···って?···え?1室?」
「はいダブルのお部屋でございますね」
「···え!?ちょっと待って!」
「どうかなさいましたか?」
「おれはシングルの部屋2つって言ったぞ!?」
「···え?おかしいですね···。ダブルの部屋で宿帳にお名前を自筆で記入してされておりますよ。こちらですが···」
「んなわけ···!?えっ···!?どーなってんだ!?確かにおれのサインだぞ!?」
あ、ありのまま今起こった事を話すぜ···。おれはチェックイン手続きでシングルの部屋を取って宿帳にサインしたら、ダブルの部屋にサインしていたんだ···。な···、何を言ってるのかわからねーと思うが、おれもなんでダブルの部屋に書いたのかわからなかった···。頭がどうにかなりそうだった···。
「あ〜、それフーがダブルの部屋にしたの〜!」
···犯人は身近な人物だった。じーちゃんが前に話してくれた『すいりもの?』ってお話で、殺人事件の犯人が親類だったってお話だったんだ。
今回はまさにそれだった!おれは殺されないけどな!
「フー!?どういう事だよ!?」
「せっかく一緒に冒険者の旅やってるんだから、一緒の部屋がいいよ〜!でも、モンドくんは嫌がるだろうから···、幻惑魔法かけちゃった!てへっ!」
「フー!?やり過ぎだろ!?そこまでするのかよ!?」
「いいじゃんいいじゃん〜!ほらほら!一緒に行こうね〜!」
「ちょっと待て!納得できんぞーー!!」
「ホテルでは静かにしないと怒られるってじーじが言ってたよ〜!」
問答無用でフーはおれの襟首をつかんで、そのまま部屋に入った。
「どういう事だよ!?フー!」
「···モンドくん。フーの事は嫌い?」
「どういう意味だよ!?」
「そのままの意味だよ。フーはモンドくんと一緒に寝たいの!せっかく一緒に旅してるんだから!」
「おまっ!?それ意味わかって言ってるのかよ!?」
「意味〜?フーはモンドくん大好きだから一緒に寝よ!って事以外に何かあるの?」
「え···?そ、それは···」
「フー、モンドくんが言う意味がわかんないよ〜!」
「い、いや···。だからその···。成人した男と女が一緒のベッドに寝るって···、け、けけ···」
「けけ···?」
「けけ、結婚したって意味になるだろうが!?」
「···へ?···モンドくん?思いっきり勘違いしてるよ?」
「···は?」
「だって、フーとモンドくんはいとこでしょ〜?結婚できないじゃん〜!」
「いや、そうだけど!成人したらいろいろ気を遣うんだよ!」
「そなの〜?でも、フーは気にしな〜い!」
「···こりゃ言ってもわからんか」
男はこの年になると···、あ、あれがああなっちゃうんだよ···。こいつはそれがわかってないんだよ!だからそんな事言えるんだよ!
すると、フーがとんでもない爆弾を落とした!!
「ママが言ってたけど、男の子って◯◯◯◯◯が◯◯◯◯なっちゃうんでしょ?」
「ちょ!?知ってんのかよ!?」
「えへへ~。モンドくんもパパと同じ反応するね〜!顔が真っ赤になってる〜!」
「と、当然だ!」
「知ってるけど、それでもいいよ〜!一緒に寝ようね〜!」
···知った上でかよ。そんな事はしないけどな。当たり前だけどさ。
こいつ、単純に好きだから一緒にいようね!って事だろ?変に意識したおれがバカみたいじゃないかよ!?
おれはもう諦めた。
その後、夕食までのんびりした。夕食はホテルにレストランがあったので、そこで食べることにしたんだ。ここもなかなかのうまさだったな!
翌日···。
フーとともに早朝に目覚める。寝てるとフーがおれに抱きついてきやがったが、もう完全無視で寝たぞ。変な考えは起こしてないからな!ちょっと反応したっぽいけど···。何が?って聞くなよ!?
今日は久しぶりに朝の鍛錬をやった。護衛業務中はできなかったから久しぶりだぜ!
まずは夜明け前に走り込みだ。町の中をぐるっと大回り走った。まぁ、町中だからそんなに速く走らないけどな。
そして近くの公園で剣術と槍術の型を一通りやる。フーは剣術に短剣と暗殺術もだ。おれもちょっとだけやった。さすがにフーほどうまくないけどな。
そしてホテルに戻って汗を流したら朝食だ。
「ここはパンがおいしいね〜!」
「そうだな。やっぱおいしい食べ物の方がいいもんな」
「モンドくん!今日はどうする〜?」
「そうだな···。昨日確認するの忘れてたけど、ナナマーマのいたアイム島へ行く船の時間をまず確認するか」
「いいよ〜!その後で時間ありそうなら依頼請ける〜?」
「そうすっか!そんじゃあ行くか!」
「お〜!ごちそうさまでした〜!」
朝食を終えて港にやって来たぜ。たくさんの船が積荷を船から出したり入れたりしてるな。
さてと···。アイム島行きの船って、どこから出てるんだ?聞いてみるか!
「すいませ〜ん!アイム島行きの船ってどこから出てます〜?」
「アイム島行き?あ〜、残念だけど、船は今はないぞ」
「えっ!?どういう事です!?」
「船は去年の大嵐で壊れてな···。航路が廃止になったのさ」
「そうですか···。今はどうしてるんです?」
「今は便利になったぞ!ちょっと運賃が高いけど、青竜高速特急便に乗って行くんだよ」
「えっ!?青竜高速特急便って、人も運んでるんですか!?」
「船がやられてからな。期間限定って事で始まったんだが、あっという間に着いちまうから値段高くてもみんな乗っちまうのさ」
「そうですか···。ありがとうございました」
どうやら船旅は今はできないそうだ···。
フーちゃんが実力行使に出ちゃいました(笑)!
悪意はありませんからね。モンドくんと一緒にいたい!ってだけの純粋な思いなんですよ。ちゃんとモンドくんがなぜ嫌がるか?もフーちゃんは知ってました(笑)!でも、それを知った上で同じベッドで寝てますからね。信頼してるんですよ。
さて次回予告ですが、レイスに来たのでここで依頼を請けますよ〜!どんな依頼を請けるのでしょうか?
それではお楽しみに〜!




