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『元SSS級暗殺者の道具屋生活。依頼ついでに冒険者をしていたら、なぜか伝説になっていました』  作者: ねむい人
第2章 弟子達、集結する

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第十七話 追跡者

いつも読んでいただきありがとうございます!


第十七話です。


今回は新たなドラゴン(?)と、世界の外側の王が本格的に動き始めました。


レオンは相変わらず平常運転です。

 世界の外側。


 光もない。


 闇もない。


 時間すら曖昧な場所。


 そこに無数の存在がいた。


 どれも巨大だった。


 どれも神話を超える怪物だった。


 そして。


 その中心。


 一つの玉座。


 黒い王が座っていた。


「確認したか」


 低い声。


 空間が震える。


 周囲の怪物達が頭を下げた。


「はい」


「間違いありません」


「十三番です」


 その言葉。


 全員が沈黙した。


 黒い王が笑う。


「生きていたか」


 愉快そうだった。


「封印されたと聞いたが」


「我らもそう思っていました」


「ですが存在反応を確認」


「先程の消滅現象で確定しました」


 世界を食う存在達ですら。


 その名前には警戒していた。


 黒い王が立ち上がる。


「面白い」


 目が細くなる。


「五千年ぶりだ」


 そして。


 笑った。


「遊びに行こう」


 全員が凍り付いた。


「王自らですか?」


「当然だ」


 黒い王は答える。


「十三番を相手に部下を送るほど愚かではない」


 かつて。


 何百もの軍勢。


 何千もの怪物。


 何万もの世界。


 それらをたった一人で壊した存在。


 それが十三番だった。


「準備しろ」


 王が命じる。


「狩りを始める」


⸻


 一方。


 辺境。


 夜明けの道具店。


「配達終わった」


 レオンが帰宅した。


「お帰りなさい」


 アリシア。


「肉は?」


 グラディオス。


「買った」


「よし」


 古龍は喜んだ。


 安い生き物だった。


 その時。


 店の外から悲鳴が聞こえる。


「た、大変だー!!」


 村人だった。


 全力疾走。


 顔面蒼白。


「どうした?」


 レオンが聞く。


「森にドラゴンが!!」


 全員沈黙。


 そして。


 ゆっくりグラディオスを見る。


「俺じゃないぞ」


「いや分かる」


 レオンは頷く。


 サイズが違う。


 グラディオスより小さい。


 だが。


 普通の人間からすれば十分災害だった。


「赤いドラゴンです!」


「ふむ」


 グラディオスが立ち上がる。


「見てくるか」


 そして。


 外へ出た。


 数分後。


 戻ってきた。


 片手にドラゴンを持って。


「子供だった」


 子犬みたいな顔だった。


「助けてくださいぃぃぃ!!」


 喋った。


 ドラゴンだった。


 全員固まる。


「誰だ?」


 レオンが聞く。


「炎龍王バルガスです!」


 沈黙。


 ノクスが吹き出した。


「お前が?」


「はい!」


「弱そう」


「今は弱いです!」


 泣いていた。


「昔は強かったんです!」


 昔らしい。


 その時。


 カイが言った。


「追われてる」


 空気が変わる。


「誰に?」


 レオンが聞く。


 カイは空を見る。


 珍しく顔が真剣だった。


「世界の外の奴ら」


 その瞬間。


 全員の顔色が変わった。


 ノクス。


 ルナ。


 フェン。


 グラディオス。


 全員が立ち上がる。


「早いな」


 ノクスが呟く。


「思ったより」


 ルナも警戒する。


 しかし。


 レオンだけが首を傾げた。


「知り合いか?」


「違います」


 全員即答だった。


 そして。


 空の遥か上。


 誰にも見えない場所で。


 黒い瞳が開く。


「見つけた」


 低い声。


「十三番」


 世界を越える存在が。


 ついに辺境へ視線を向けた。


 嵐は。


 すぐそこまで来ていた。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


弟子たちですら警戒する相手が近づいてきています。


次回はさらに不穏な空気が強くなりそうです。


また次回もよろしくお願いします!

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