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『元SSS級暗殺者の道具屋生活。依頼ついでに冒険者をしていたら、なぜか伝説になっていました』  作者: ねむい人
第2章 弟子達、集結する

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第十二話 問題児、空から落ちてくる

いつも読んでいただきありがとうございます!


今回は十三弟子最強の問題児が登場です。


強いのにやる気がない。

そんな弟子を前にしても、レオンはいつも通りでした。

 空が割れていた。


 黒い何かが落ちてくる。


 街中の人間が避難を始める。


「魔物か!?」


「災害級だぞ!!」


「逃げろ!!」


 大混乱だった。


 しかし。


 夜明けの道具店の前だけは違う。


「昼飯どうする?」


 レオンが聞く。


「肉」


 グラディオス。


「肉」


 ノクス。


「肉」


 ルナ。


「肉」


 アリシア。


「肉」


 ゼロ。


「肉以外いないのか」


 平和だった。


 そして。


 ズドォォォォォォン!!


 街の外れに巨大なクレーターができる。


 土煙。


 衝撃波。


 鳥達が一斉に飛び立つ。


 その中心から。


 一人の少年が歩いてきた。


 十六歳くらい。


 黒髪。


 黒いコート。


 整った顔立ち。


 しかし。


 目だけが異常だった。


 退屈そうだった。


 世界の全てに興味がないような目。


 少年は街へ入る。


 冒険者達が道を開ける。


 本能が警告していた。


 逆らうなと。


 そして。


 少年は店の前で止まった。


「久しぶり」


 軽い口調だった。


 グラディオスが顔をしかめる。


「相変わらずだな」


 ノクスもため息を吐く。


「問題児」


 ルナは苦笑する。


 アークは震えていた。


「誰なんだ……」


 ゼロが答える。


「カイ」


「強いのか?」


 アークが聞く。


 沈黙。


 そして。


「一番強い」


 ゼロが言った。


 空気が凍る。


「は?」


「十三弟子最強」


 アリシアも頷く。


「師匠を除けば」


 アークの頭が痛くなった。


 もう驚く気力もない。


 カイは店へ入る。


 レオンを見る。


 数秒。


 そして。


「師匠」


「ん?」


「会いに来た」


「そうか」


「覚えてる?」


「いや」


 即答だった。


 カイが吹き出した。


「だと思った」


 他の弟子達も笑う。


 もはや様式美だった。


「働くか?」


 レオンが聞く。


「嫌」


 即答。


 初めてだった。


 弟子が就職を断った。


 店内が静まる。


「働きたくない」


 カイが言う。


「そうか」


「寝たい」


「そうか」


「飯食いたい」


「そうか」


「養って」


 レオンは少し考えた。


「裏の倉庫掃除できるか?」


「できる」


「じゃあ雇う」


「やった」


 就職した。


 アークは頭を抱える。


「結局働くのかよ……」


 その時だった。


 カイの表情が変わる。


 初めて真面目になる。


「師匠」


「ん?」


「封印が全部壊れた」


 全員が固まる。


「全部?」


 ノクスが聞く。


 カイは頷いた。


「全員起きた」


 沈黙。


 そして。


 グラディオスが天を仰ぐ。


「終わったな」


 ルナが笑う。


「賑やかになるね」


 ゼロが苦笑する。


 アリシアがため息を吐く。


 アークだけが絶望していた。


「王国滅ぶだろこれ……」


 遠い空。


 さらに幾つもの巨大な魔力が目覚めていた。


 全ての目的地は一つ。


 夜明けの道具店。


 世界最強達の帰る場所だった。

ついにカイが登場しました。


そして封印は全て解除。


まだまだ弟子達は集まります。


次回は「弟子達、勢揃い」。


夜明けの道具店がさらに狭くなります。


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