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『元SSS級暗殺者の道具屋生活。依頼ついでに冒険者をしていたら、なぜか伝説になっていました』  作者: ねむい人
第2章 弟子達、集結する

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第十一話 最強の剣聖、配達を頼む

いつも読んでいただきありがとうございます!


今回は新たな弟子「剣聖アリシア」が登場しました。

世界最強クラスがどんどん道具屋に集まっていますが、レオンだけは平常運転です。


次回は「十三弟子最悪の問題児」が登場予定!

さらにカオスになります。

辺境の街。


 朝。


 夜明けの道具店。


「パン追加」


「はい」


「ミルクも」


「はい」


「卵も」


「はい」


 ゼロが働いていた。


 恐ろしく優秀だった。


 接客。


 掃除。


 在庫整理。


 完璧。


「何で人類最強が店員してるんだろうな」


 アークが呟く。


「幸せです」


 ゼロは笑顔だった。


 完全に馴染んでいた。


 その時。


 空から何かが落ちてきた。


 ズドォォォン!!


 街が揺れる。


「またか」


 レオンが立ち上がる。


 住民達は悲鳴。


 アークは頭を抱えた。


 ノクスは笑う。


 グラディオスは欠伸をした。


「弟子だな」


「弟子ですね」


 ゼロが頷く。


 慣れていた。


 そして。


 土煙の中心。


 一人の女性が立っていた。


 長い銀髪。


 腰まで届く剣。


 鋭い眼差し。


 圧倒的な存在感。


 街の冒険者達が震える。


「おい……」


「あれ……」


「嘘だろ……」


 誰もが知っていた。


 伝説。


 生きる神話。


 世界最強の剣士。


「剣聖アリシア」


 アークの声が震えた。


 剣の国を一人で守った英雄。


 歴史書に載る存在。


 その本人だった。


 アリシアは周囲を見渡す。


 そして。


 一直線に歩く。


 夜明けの道具店へ。


 扉を開く。


 レオンを見る。


 数秒。


 沈黙。


 そして。


 膝をついた。


「師匠」


「ん?」


「お久しぶりです」


「誰だ?」


 アリシアが固まった。


 ゼロが肩を叩く。


「気にするな」


「やはりですか」


「いつもの事だ」


 慣れていた。


「名前は?」


「アリシアです」


「そうか」


 覚えていなかった。


 完全に。


「用件は?」


 アリシアは真顔で答える。


「配達を手伝います」


「そうか」


「雇ってください」


「いいぞ」


 即採用だった。


 アークが叫ぶ。


「世界最強の剣聖が何で配達員なんだよ!!」


「師匠の配達は神聖な仕事です」


 真顔だった。


 冗談ではない。


 レオンは頷く。


「人手足りなかったし助かる」


「お任せください」


 世界最強の配達員が誕生した。


 その瞬間だった。


 アリシアの顔色が変わる。


「師匠」


「ん?」


「もう一人来ます」


「そうか」


「かなり危険です」


 ノクスが顔をしかめた。


 グラディオスも珍しく真面目になる。


「まさか……」


 アリシアが頷く。


「十三弟子最悪の問題児」


 ゼロが苦笑する。


「来るか」


 遠い空。


 雲が割れる。


 巨大な黒い影が見えた。


 その瞬間。


 世界中の強者達が同時に空を見上げた。


「始まったな」


 誰かが呟く。


 災厄が。


 辺境へ向かっていた。

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