83.ディルレヴァートル旅団
場所:ノイエ帝国首都バルトーリ
「いや〜面白いね。貴女、私の部隊に来ない?」
一通り私の人生を語ると、ノアにそう言われた。
「部隊?」
「貴女みたいな子を集めた特別部隊。今の貴女と同じで、かなり強いわよ?」
「今の私が…強い?」
「ええ、私の血を飲んだから人間より強くなったの」
何でもないかのように、しれっとノアがそう言う。
「私ってもう人外…?」
「嫌だった?」
「全然…むしろ嬉しいくらい」
人外である方が"趣味"を楽しめそうだし
「あら、そう言ってくれると思ってた」
ニタニタとノアは笑う。
「それで、部隊って?」
「正式名称をディルレヴァートル旅団。あ、これ私の姓ね?で、これは貴女みたいな私の血を飲んだ転生者を集めた部隊なの」
「んー…趣味を自由にやれるなら、入りたい」
「もちろん良いよ。ようこそディルレヴァートル旅団へ」
「やぁ〜紳士淑女諸君。久しぶりだね?」
バルトーリ某所、集まったのは約50人。
服装は様々で、中にはエプロンをした人間までいた。
「紹介しよう!ディルレヴァートル旅団構成員、最後の1人"エヴァ・リスト"中尉だよ」
「現世での名はどうでも良い!前世では何て名前だったんだ?」
約50人のうちの一人、眼帯をした軍服の大尉がそう声を上げた。
その声にノアはチラリとこちらを見る。
自己紹介しろということだろうか。
「"鳩山茜"です。大尉殿」
私の言葉の後に、どこからともなく口笛が聞こえ、その後何人かがざわめき始めた。
「誰かわかるやつ解説してくれないか?おい日本人ども!その感じわかってるんだろ?」
大尉がざわめきを制するように声をあげる。
「あの!私、大ファンです!握手してください!」
1人の女が私の前に出てきた。
…ファン?
「"鳩山茜"、通称『令和最初の連続殺人犯』或いは『東京の28人殺し』。令和に現れた連続殺人犯は全て彼女の手法を真似たとさえ言われる天才的狂人だ」
エプロンを着た男が高らかにそう言う。
…そんな、高らかに言われましても…
「まさかこっちで出会えるなんて…こ、これから仲良くしてください!」
目の前の女は私の腕をブンブンと振りながらそう言う。
「あ、ちなみにこの部隊は全員前世殺人犯だし、半数は元日本人だよ」
ノアがそう補足する。…多くない?
でも、その方が趣味を咎められないのかな。
「さぁ最後の1人を迎えたから、本格的に動き始めようか。打倒敵国を目指して」
ノアはそう言葉を紡いだ。
次回、再び東部戦線へ




