第三話: 百匹の猫事件
はじめまして、または再びこんにちは。今回もお付き合いいただきありがとうございます。
大きな屋敷での最初の夜は、なんだか妙な感じがした。
ベッドは柔らかすぎるし、布団は香りが良すぎるし、割り当てられた部屋は、つい数日前まで橋の下で濡れた段ボールの上で眠っていた自分には広すぎた。
眠れなかった。
不快だからではない——むしろ快適すぎて、いつ弾けて消えてしまうか分からない夢のように感じたからだ。
だから僕は部屋を出て、静かな廊下をゆっくり歩き始めた。
今日の出来事が現実だと感じられる、何か——何でもいい——を探して。
廊下の突き当たりで、カゲロウが裏庭の庭に面した小さな縁側に一人で座り、いつもの平板な表情で夜空を見上げているのを見つけた。
手元には小さな湯飲みが湯気を立て、濃くてほのかに甘い緑茶の香りが夜気に溶けていた。
僕はほとんど引き返そうとした。
でも、昼間からずっと引っかかっていたことがあって、どこから湧いたのか分からない小さな勇気が、僕を近づかせた。
「……カゲロウ?」
声を少し震わせて、小さく呼ぶ。
彼が振り返り、まだ起きている僕を見てわずかに眉を上げた。
「どうしてまだ寝ないんだ」
「僕……」
唾を飲み込み、体に大きすぎるパジャマの端を握りしめる。
「さっき……家の前で……『また』って言ったよね。どういう意味?」
一瞬、カゲロウは答えなかった。
長いあいだ僕を見つめ、答える価値があるかどうかを測っているようだった。
それから、なぜか口角がわずかに上がった——満面の笑みではないが、少なくとも昼間の冷たい視線ではなかった。
「座れ」
と彼は言い、隣の縁側の床を軽く叩いた。
僕は少し気恥ずかしそうに座り、安全な距離を保った。
こっそりと手元の湯飲みに目をやる。
その香りは、これまで嗅いだどんなものとも違っていた——深く、ほのかに旨味があり、これまで日常の背景だった下水の臭いとは全く別物だ。
カゲロウは僕の視線に気づき、片方の眉を上げた。
「気になるのか」
僕は慌てて首を横に振ったが、顔がすでに本音を語っていたのかもしれない。
「う、ううん、ただ……別に」
「これは玉露だ」
と彼は、明らかに失敗した嘘には乗らずに言った。
「高級な緑茶だ。父が幼い頃から飲むよう教えた——『これだけは、まだ合理的な贅沢だ』とな」
僕はただうなずき、あまり興味なさそうに見せようと努めたが、お腹が「贅沢」という言葉を聞いて小さく鳴った。
カゲロウは息を吐き、何かをこらえるように少し面白そうな様子だった。
隣の小さな盆から二つ目の湯飲みを取り——いつからあったのか——少し茶を注いだ。
「……飲むか?」
と尋ねる。
口調は相変わらず平板だが、その奥に少し柔らかなものがあった。
僕は驚き、こんなに早く勧められるとは思っていなかった。
「あ、僕、もらってもいいの?」
「聞いているんだ。命令じゃない」
と彼は言いながら、すでに湯飲みを差し出した。
僕は両手で受け取った。
ただの一杯の茶よりもはるかに貴重なものを受け取るように。
ゆっくりと口をつけると、繊細な苦味とほのかな甘みが舌を撫でた——奇妙で、見知らぬ味だけれど、なぜかまた味わいたくなるような。
「……美味しい」
と、正直に呟き、思わず小さく笑った。
彼と出会ってから初めて、カゲロウが本当に笑った——小さく、短く、でも本物の笑顔だった。
「二年前」
とカゲロウが語り始めた。
声は平板だが、奥に微かな楽しさが隠れている。
「父が一匹の野良猫を連れて帰ってきた。『かわいそうだ、痩せ細って傷だらけだ』とな」
「それは……いいこと、だよね?」
と僕はためらいがちに尋ねた。
「問題はそこじゃない」
カゲロウは長い息を吐き、トラウマ的でありながら同時に馬鹿馬鹿しい記憶を思い出すように言った。
「一週間後、その猫が妊娠していることが分かった。すると父は、子供たちのために新しい場所を探す代わりに『どうせこの家は広い、ここで大きくさせればいい』と言い出した」
僕は息を止め、話の行方を察し始めた。
「子供が生まれた。八匹だ。すると父は、あの奇妙な科学者の頭で『大規模な群れにおける猫の社会的パターン』に『科学的興味』を持ち始めた」
カゲロウは目を回した。
「だから彼は街中からさらに多くの野良猫を集め始めた。『研究のため』とな」
「どれくらい?」
「百匹」
カゲロウは、その数字が世界で最も当たり前のことであるかのように平坦に答えた。
「この家に、二ヶ月足らずで百匹の猫がいた」
僕は自分の吐く息でむせそうになった。
「百匹!?」
「そして父は他の軍事プロジェクトで忙しすぎたから、その猫たちを世話するための自動装置を作った。自動給餌器、自動砂箱掃除機、さらには——」
カゲロウは一瞬止まり、こぼれそうな小さな笑いをこらえた。
「——猫たちがストレスを感じないよう『慰める』ための小さなロボットまで」
「……すごそう?」
「すごそうに聞こえる」
カゲロウは繰り返し、声にたっぷりと皮肉を込めた。
「すべての装置が同じ日に、同時にエラーを起こすまではな。給餌器は故障して猫の餌を庭中に撒き散らし、砂箱掃除機は砂を四方八方に噴射した。そして慰めるロボットは——なぜか——大音量のサイレンを鳴らし始め、すべての猫をパニックに陥れて四散させた」
僕はその光景を頭の中で想像し、思わず笑いをこらえた。
「百匹の猫が」
カゲロウは続けた。
「家から飛び出し、通りへ、隣の庭へ、中には人の家の屋根にまで登った者もいた。近所の人々はヒステリックに叫び、災害だと勘違いした者もいた。主要道路は、猫を撮ろうとしたり捕まえようとしたりする人々で完全に渋滞した。地元のニュースは『謎の猫事件』として報じた」
「それで……お父さんはどうしたの?」
「父か?」
カゲロウは鼻を鳴らし、面白さとまだ少し残る苛立ちが混じった声で言った。
「庭の真ん中に立ち、あの大混乱を完全に困惑した顔で見つめていたよ。自分の実験が小さな国家的災害になったことに、ようやく気づいたような顔でな。あの猫たちを再び捕まえるのに、家の全スタッフ、近所の人々、さらには特別に呼ばれたいくつかの軍事部隊まで必要だった」
僕はもう本気で笑っていた。
夜中に声が大きくならないよう、手で口を覆った。
「結局」
カゲロウは話を締めくくった。
「すべての猫は一匹ずつ、市中の様々な動物保護施設に移送され、父から地域全体への正式な謝罪があった。それ以来、この家には不成文のルールがある。『父は事前の同意なしに何も『拾って』はいけない』とな」
僕の笑いは徐々に収まり、カゲロウを見つめて、この話と自分とのつながりを理解しようとした。
「だから」
と僕は小さく言った。
「お父さんが僕を養子にすると言った時……すぐにそれを思い出したの?」
カゲロウはしばし沈黙し、視線を再び夜空に戻した。
「正直に言うと」
と彼はようやく口を開いた。
「父が『また何か』を連れてくると言った時、僕は驚いて、また別の混乱に備えて精神を準備した。でもそれが人間で、また百匹の野生動物ではないと知った時……」
彼は息を吐き、今度は少し軽く聞こえた。
「面倒だと思っていた。だが、案外そうでもなかった」
僕は彼を見つめた。
どう返していいか分からなかった。
でも、なぜか彼自身の口から直接それを聞くのは、他人から千の甘い言葉をかけられるよりずっと温かかった。
「もう寝ろ」
と彼は言い、いつもの冷たい口調に戻ったが、今度は以前よりずっと柔らかく感じられた。
「明日はまだこの家について学ぶことがたくさんある」
僕はうなずき、立ち上がり、戸口で少し立ち止まった。
「……ありがとう、カゲロウ」
彼は答えなかった。
でも僕は、ほんの一瞬、口角が以前より少しだけ上がるのを見た。
それから僕は本当に振り返り、自分の部屋へと戻った。
その夜、両親を奪った悲劇以来初めて、僕は本当に現実の安心感とともに眠った——一時的な安全ではなく、本当の「家」の始まりのように感じられる何かとともに。
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