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maki
それからしばらくたって、あたしはふと外の騒がしさに気づいた。
「北くんが助けに来てくれたのかな?」
あたしは願望を素直に口に出した。
でも上総はかすかに顔をしかめるだけ。
ま、助けに来たにしては騒がしすぎるか……。
そこへ突然おじさん――ロムステル――があたしの前にボワンとでてきた。
「君達の仲間がここにいるよ」
おじさんは平然とそんなことを言ってのけた。
上総が目を見開く。
「後であわせてあげよう」
そう言うと、おじさんはすっと消えてしまう。
上総は頭を抱え込んだ。
一体、今度は誰が捕まったの?!
「あの野郎……とんでもないタヌキだ」
上総はポツリとつぶやいた。
out★side
「うまくやってるかな、あの三人……」
美来は銃の手入れをしているリックにコーヒーを渡しながら言った。
「大丈夫。ポチはともかく、リーと真幸は絶対心配ないって」
正直それは、美来にというより自分に対して言ってるようなものだった。
これは賭けだ。
リー、真幸、ポチ。心もとない組み合わせではある。しかしなぜか、真幸の言葉は信じなくてはいけない気がするのだ。
助けだと女神がいったからだろうか?
side★MARINO
あれから上総は何もしゃべらない。
あたしは暇を持て余して、壊れた(?)無線機をいじってる。
でも、あたしにはぜーんぜんわからない……北くんなら改造や修理得意なんだけどな……。
「上総、アマカーテアは何を考えてるのかなぁ?」
あたしは上総に背を向けながら小さくいった。
この待遇のよさ(監禁だけど……)、副総帥自ら声をかけてくること……今度は何をしようとしてるのか……。わからないことだらけだ。
ふと手の中の無線機を見ると、いつのまにか赤いランプがついてるのが目に入った。
ドキッとしたのに気が付いたのか、上総がさりげなくあたしの隣に来る。
ちょうどカメラには背を向ける形で。
かすかなノイズ……そして
「リーの声だ……」
上総がささやくように言った。
『上総、聞こえるか?』
その声に、上総はマイク部分に指をこつこつと数度当てる。
しゃべらないで答えてるみたい。
『これから言うことをよく聞いてくれ。マサユキが囮で捕まってカメラに細工をした。これから五分間、こちらからの映像をカメラに流す。小型爆弾を設置したから一分後に逃げろ』




