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どこから奇譚 離労デット  作者: 西高 英哉
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五十三の非凡な毎日

やっと更新できました。


 陸奥六郎が呆れ気味に続けた。「登場人物と5W1Hあたりが――、全く分からんです」

 後藤三世はそれには答えずにそのまま、ビジュフォンを通話の状態のまま、眠ってしまったようだ。翌日、後藤三世が悪びれた様子もなく、ビジュフォンを陸奥六郎につないだ。

「おはようございます。やっと休みになりましたが、疲れが取れませんね。翻訳ビズはなかなか前進しません。これが、いつものビズの進捗速度かなと思いますよ。そういえば、外惑星資本の家具のヤケイが惑星熊本にできるみたいですね。トレンドが陸奥六郎さんを追いかけてきますね。陸奥六郎さんがヤケイに入るのも一手かと思いますが」

陸奥六郎が即座に返事をした。「それ見ましたよ。記事も読みましたが、ネット対応したスモールパイロット店みたいですね。多分、私も後藤三世さんのような老境ジジイと言う程ではありませんが、土日の長時間労働に耐える体力は、もう無いですね。多分、密林書店社の倉庫係みたいな仕事なんでしょうね。マックのように、トーキーつけながらレジプラス倉庫荷物出しとか、二十代のガッツ君じゃないと、勤まらんでしょうね、おそらく――」

「やっぱり、ローラースケートでイナバウアーとかしながら、華麗に踊りながら倉庫から荷出し作業の連続ですかね」後藤三世が喋りながら、詳細情報をメールで送信した。

「家具のヤケイ情報提供、ありがとうございます。『家具のヤケイは、国内初の小型店を十月に惑星熊本の商業施設内に開くと発表した。売り場面積を従来の店の十分の一にあたるニ千平方メートルほどに絞り込み――』、この程度の広さじゃ、ローラースケートは要らんでしょうね。商品受取中心という、新聞の見出しも意味が不明ですが――、それだけ小型店の形態という事でしょう。密林書店社とリアルと組み合わせたような、業態を創りたいんでしょうね―― 地方で。惑星熊本は、テスト一号店なんでしょう」

「家具のヤケイは、先日、後藤家族総出で行ってきましたよ。五百ボッタクリ円カレービュッフェ食い放題がうまかったです。混んでなければ、また行きたいレベルでした。惑星熊本は、台風直撃大丈夫でしたか? 携帯電話も繋がらない系のニュースリリースがコモドオオトカゲ通信社から出てましたが――」

 陸奥六郎が食い物の話題に食いついて来た。「『カレー食い放題』なんかあったんですか。惑星横浜時代は、とにかく子供が小さいから食べ放題とか無縁でした。出口のホットドッグ、アイスは良く食べましたけど。でも、最近ヤケイやリットーニで売ってるものの大半は、プラゴミってのが自分の感想なんですけど。台風? 今頃ですか―― まあ、大丈夫でしたよ。ちょうど上陸した朝方は、かなり風強かったですけど。周辺で木がかなり、倒れてましたね」

「テストで写真を送ります。ビジュフォンから、最近このアプリ使ってなかったので――」

「ビジュフォン買ったんですか。刑期がいいですね。機種は何ですか?」

「いやいや、前の四次元地図の売人をやっていた時から持ってたヤツですよ。トーク用アプリとメールアプリがリンクしてないようなので――」

 後藤三世が話題を変えた。「先週金曜の夜は久し振りにヒフ民と飲んでました。こちらが指示した十万ボッタクリ円の請求書を発行しなかったんで、フォローも兼ねてですだけど。まあ、相変わらず元気でしたよ。家庭は不仲と言っていましたが―― どこもそんなモンでしょうし。しかし、彼の飲み方は相変わらずで、惑星上野で立ち飲みを何件も梯子するという独特な飲みでした」

陸奥六郎が笑いをかみ殺しながら。「立ち飲みの梯子というのは、なかなか体力勝負な飲み会ですね。惑星上野の太陽系ステーション周辺のパチメーカーとご縁が欲しかったんですかね。まぁ、収入が安定しないと主婦さんはご機嫌ナナメになりますね――」

「流石、陸奥六郎さんは家具のヤケイ好きですね。家具のヤケイの正社員応募トライを是非オススメしますよ。今日はホロ酔い。知り合いの社長と差し飲みです。なかなか面白かったです。爬虫類進化論、三一一人工地震情説、お互い信じていることがわかりました。プリンタ営業時代からの知り合いですが、ここまで同じ意見だったので、楽しめました。まぁ助成金獲得の話が、メインですが」

「家具のヤケイは、私が好きなのではなく、広告料が貰えるメディアが好きなのでしょうね。あと、それを見たプラゴミファンの方々が。 何を信じるも自由の権利は、法律上認められているから良いのでは。真実であるかは、二の次でしょう。 仕事して、気の合う仲間と酒を飲んで、好きな話題を語る、トリクルダウン技有り詐欺の応用ですね」

「そういえば、今日は九一一ですね。まぁ、お互い気を付けましょう」

 陸奥六郎が即返答した。「九一一なのに、免許更新だから百十番の外郭団体にお世話になってます! 奴らのせいで、なかなかゴールドが貰えないですね。しかも、有効期間まで短くなるという、どこまで公務員を助けたら気が済むのか――」

「火山噴火は大丈夫ですか? こちらは、勤怠システムの改修作業で相変わらず忙しいです。」と後藤三世。

「良かったですね、そのような社築系の仕事が有るだけ―― フレックス制度導入したら、それ要らなくなるかもですね。でも、自分の首が絞まるような施策する訳もなく。正にご自身で面白く表現していた、フリエイターという、現代のマンリーに無くてはならないスキルですね!ご苦労様です」

 翌日、後藤三世が陸奥六郎にビジュフォンした。「就活如何でしょうか? こちらは、相変わらずの日々です。そういえば、先週、ユニファウストの元同僚のエンジニアを職場周辺の目抜き通りで見かけましたよ。三人位の客を引き連れて歩いてました。相変わらず元気そうでしたが、相変わらず幸せそうには見えませんでした」


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