毒を手に入れて。
カインの調合屋。シャラシャラと扉の鈴が鳴る。
薬の独特な匂いが充満しつつ、時折とても良い匂いがする不思議空間。棚には数えきれない程の薬品。色んな植物も展示されており中には花を逆さに吊るし乾燥させているものがいくつかあった。
アリアはいつも通りに声がけをする。
「カインさーん、補充とメンテお願いしまーす。」
カウンター奥からのっそりとカインが出てくる。
「よう、いらっしゃい。アリアはいつものな。お連れさんは何か必要かい?」
ラフな格好に黒いエプロン。いつものスタイルに頭をがしがしかきながら客を迎える。
「初めまして私はユリヤ。刀に塗る毒を調合して欲しいなって思って。できる?」
「効果はどんなものを?」
2人は毒について話し込み。何故かお互い煙草に火をつけ吸い始めた。薬の匂いと煙草の臭いでアリアもフェンリルも鼻がおかしくなりそうになった。
クゥーンと一つ泣いてフェンリルはアリアの体に戻りたがった。それを頭を撫でて許してやる。
「鼻、痛いもんね。いいよ、おいで。」
胸が光り、その光がゆっくり収束してフェンリルはアリアの体に戻った。一体化する感覚は何だか体がぽかぽかするようだ。
「それで、毒の種類だか何だか知らないけど決めたの?」
2人の様子を伺うと機嫌が良さそうにユリヤは返事をする。
「いい毒が手に入りそうよ!」
それは良かったね、とポーションの陳列された棚を見ては時間を潰す。自分の銃のメンテは少し時間がかかるのだ。
着いた直ぐに2丁の銃はカウンターに置いたので後は仕上がりを待つだけだ。
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