愛ある結婚とは。
婚約破棄の破棄。つまりは婚姻関係を結んだということ。
7歳の時に結んだ婚約で一度は破棄と言い渡されたが、突然の撤回でアイリーン=トゥリアはローレライ家に嫁いだ。
アイリーンは相当驚きながらも婚約破棄の件で自覚した自分の気持ちに正直であろうとした。
屋敷のガーデンにあるガゼボとピアノ。
植物蔦がガゼボにいくつも連なり小さな花が咲いていた。
ガーデンを散歩しようと声をかけたのはシルヴィアの方だった。アイリーンは戸惑いながらも歩く彼の後ろを黙って着いていく。
「良い返事をもらえて良かったよ。本当にありがとうアイリーン。一時は気の迷いで君を傷つけてしまい、ごめんね。」
微笑みながらアイリーンの手を握り、ガーデンに設置してある椅子に座るようエスコート。
彼女は気恥ずかしい気持ちになりながら貴族らしくピンと背筋を伸ばし淑女の手本になるように座る。
「…いえ、私こそあの時は取り乱してしまいとても恥ずかしいですわ。でも、約束はよろしいのですか?」
メイドが紅茶の入ったポットをカートに乗せやって来る。
香り高い高級な紅茶を二杯分注ぎ終わると、指示があれば動けるよう三人のメイドが側に立つ。
「約束なんて、もう良いんだ。僕が愛しているのは君だけだよアイリーン。信じて欲しい。」
ぶあっと顔が熱を帯びるアイリーン。本当に?信じて良いのだろうか。今の彼は自分が幼い頃から見てきた彼とは違う男性のように見えた。
だからといって、もう気持ちに嘘はつけないのだから彼を信じて良き妻でいることが生きる全てだと思った。
「僕に全て任せて?大丈夫、何も心配なんてないよ。」
ふふっと笑ってはアイリーンの赤い頬に手を滑るよう触れる。そして髪を一房掴んではキスをした。
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