表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Cheatahs!!  作者: 樹祕朶椏
17/18

第17話 A girl(どこから来たの)

「ふふふ……、にしても嬉しいです。まさか双子さんからお休みの日をご一緒するお誘いが来るなんて」

「カミドはカーラのこと大好きだからなです!」

「カミラもその、カーラさんのことは……えっと…………お母さん…みたいに思ってます……」

「……………………!!」

(なんですなんなんですこの可愛い生き物!!こんな男っ気微塵もない女を捕まえて言うに事欠いて『お母さんみたい』?!目覚めた母性が私を内側から破裂させる気かッ!!!しかもちょっと恥ずかしくってモジモジしてらっしゃるじゃないか!!)

「……////」モジモジ

「う…………っ!!」

「カーラさん……?」

「今日から私が!!二人の母親ママです!!

 さあ!!私の胸に飛び込んでおいで!!」

「あ、今のカーラは怖いから別にいい」

(お姉ちゃん…… “です” を忘れるぐらい本気で……?)




「何はともあれ二人とも、今回は本当にお疲れ様!まさかいきなりレベルアップだなんて……あいても強かったでしょう?」

「 “強い” ……?」

「え、ええ……手強い相手だった、って言い換えてもいいけど」

「ああ……カロさんとザクスさんは随分苦労してたみたいですね」

「そ、そうなのよ!なんでも早い段階で二人とも悪い癖が出たみたいで……カロさんなんか全身の骨にヒビが入りかけてて……!!」

「手を抜きすぎなんだです!!」プンプン

「手……、え?」

「そんなことより聞いてくれです、カーラ!!」

「そんなことって…………」

「カミラは空が飛べるようになったです!!」

「空を……?」

「百聞は一見まさかず!見せて乗せてあげて欲しいですカミラ!!」

「にしかず、だよお姉ちゃん。まさかずさん帰してあげて。……でもこんな街中で?」

「練習にはもってこいだろです!」

「うーー…ん……、カーラさんも見たいですか?」

「え?!私!?」

(ま、まずい……)


同時複数処理マルチタスク〉ッ!!!


『カミラちゃんを褒めたい!!』『カミドちゃんを悲しませるわけにはいかない!!』『でも高いとこ怖い……』『お目々キラキラさせてて可愛い……!!』


 この時、カミラへの母性とカミドへの配慮と自身の恐怖心がせめぎ合った結果——、


「危なくない範囲で見せて欲しいな?」


 愛情の圧勝だった。


————〈風船〉!!


『カミドちゃんのこと!!』『カミラちゃんのこと!!』あと……あと…『楽しかった思い出!!』

(あ、これ走馬灯か)

「きゃああああああ!!!!」




 上空にて高所恐怖症の女性一名が幼女に泣かされている、一方その頃——




「よっ、ザクス」

「あれシリト、どっか行ってたのか?」

「ああ、カミドとカミラがカーラさんと遊びたいってんで送り届けてきた」

「親か?」

「ところでカロは?」

「燃え尽きてるよ」

「え、特に火事とか起こってない……よな?」キョロキョロ

「無意識に発動した能がスカったみたいだ」

「え??どういうこと??

 出そうと思ってなかった火が勝手に出ようとして勝手に失敗した結果動けなくなってんの??

 もうそれ何かの呪いだろ」

「はっ!もしかして今朝から続く腹痛も何かの呪い……!?」

「それはただの自業自得だよマッチポンプ野郎」

「…………それはもしかして…………消火器ポンプ消化器ストマックをかけたギャグ……??」

「はっ倒すぞ。そんなことより、今日はなんか予定あんの?」

「ああ!聞いてくれよ!実は美味しいアイス屋さんができたみたいなんだ!!」

「やっぱバカだろお前」


--------------------------------------------------


(結局ザクスのやつアイス食いに行っちゃったしな……。オレもどっかブラブラしてみようと思ったけど……行くとこなんかないしな……)

——ピタ。

「あ、大街道か」


 元・森林前線守護支部こと、現『本部』。

 ここは元々大森林フォレステストに最も近しいギルドであった。

 シリトたち属する森林最奥支部『木漏れ日』が新しく創設されたことと、あるパーティーの功績が認められ晴れて『本部』として昇格したことから、この二つのギルドを繋ぐ大街道の整備が計画された。大街道はヒトやモノを自由にき来させるパイプとなるだろうと予想された。

 だが、ただでさえ大規模な工事が行われるにも関わらず、度重なるマモノの襲撃と、度重なるチーターズの襲撃によって、完成は未だ見えず……というのが現状である。


「まぁだ間違えて半分ぐらいぶっ壊しちゃったの覚えてるかなぁ。まあでも、あの頃とは進行度合いが段違いだからな。もう七,八割完成してるって話だし」


……えーん……えーん……


「ん?なんか聞こえる…………泣き声?」




「えーん!!えーん!!」

(見つけた……小さな女の子だったのか。年は11か12ってとこか…?カミドやカミラよりは上に見えるが……)

「こんにちは。どうしたのかな?」

「えーん!!え…………………………」

「お母さんとはぐれちゃったのかな?」

「え……………………えーん!!えーん!!」

「あぁあぁ怖くないよ!ほら、これ!」

「……おかし!!」

(よかった……会話になりそうだぞ)

「お名前教えてもらえるかな?」

「なまえ…………??……んー…………ナイフ!!」

「切れ味のある名前だね。どこから来たのかな?」

「どこ?んー…………あっち」

「あっちって……」

(この子、大街道の向こうを指してるけど…………。

 もしかして本部のある街から来たのか?結構距離あるぞ……。

 親が工事の関係者で、道のどっかではぐれた……とかか?)

「流石に放ってはおけないよなぁ…………。

 よし!お兄さんと一緒にギルドに行こうか!!」

「ぎるど……?」

「うん、そしたらお母さんやお父さんに会えるよ!」

「…………お兄さんつよい?」

「え…………(子供の尺度は難しいな……)お兄さんはあんまりだけど、ギルドにいるお兄さんの仲間は超強いよ!」

「そっか………………じゃあ行く!!」

「よし来た!!任せろ!!」

(せっかくの休日だったけど…………、まあこっちの方が有意義な過ごし方かな)

面白い掛け合いを考える練習中……(人と話すのが一番近道だと思うけれど)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ