私の先生
24話 私の先生
演習場前……
「クウキさん!いいですか?私達はもう遅刻しました。」
「そうだね」
「素直に謝りましょう!」
「そうだね!」
「では!いきますよ!」
扉を開けると
広い演習場の中央に先生が1人
笑顔で立っていた。
「あら……エリッタさん、クウキさん、おはようございまーす。」
「よかったですわ。笑っていますわ……」
「えっ……」
先生に駆け寄るエリッタった
「エリッタ……たぶん……違う」
「おはようございます先生、私達寝坊しましたの!ごめんなさいです……ゔぁ!」
怒り過ぎて笑うやつだ……
正面から魔力弾をくらい、飛ばされてきたエリッタ……
「エリッタ……」
(1人にしないでよ……)
「他の皆んなは?」
「あなた達以外は教室でレポートを書いてもらっています。」
(レポートじゃなくてよかった。)
「その方が私も本気であなた達と向き合えると思いまして……」
「先生!私からお願いしますわ!」
(起きたんだ……)
「エリッタさん、私は王族だからといって手は抜きませんよ?」
「当然ですゔぁ!」
再び撃ち込まれた魔力弾。
エリッタは完全に動かなくなった。
エリッタ……
「やはりおかしいですねクウキさん……」
「なにが?」
「あなたさっきから私の魔力弾に反応してますね。でもエリッタさんを庇おうとしない……なにか隠しています?」
「別になにも隠してないよ」
「そうですか……では昨日の続きをしましょうか!」
(昨日はそんな構えしてなかったじゃん……)
わざと負けてもいいけど……
……演技するのも疲れるなぁ
「1つ聞いていい?」
「はいなんでしょう?」
「なんで生徒を痛めつけるの?」
「言い方が悪いです。」
「もちろん指導です。この学園に入ってくる生徒はエリート揃いなので、まずは弱いことを教えてあげるんですよー」
「そう……もう一つ先生って秘密守れる人?」
「生徒との秘密は守ります。」
この先生……
……
「じゃあ言うけど、私先生より強いの……」
「聞き間違いでしょうか?私よりクウキさんの方が強い?」
「そう……昨日観てて思った。」
「強いからなんなんですか?」
「先生が私に弱さを教えるのは無理だと思う……」
「ふふふ、では今から証明してもらいましょうか!」
魔力弾を飛ばす
出力が弱すぎる
反応する意味がない……
私の体に当たり魔力弾が消える……
「先生……ごめん」
「守りは硬いみたいですね……ではクウキさん先生を倒してみなさい!」
「それは無理……」
たぶん○しちゃう。
「ではこちらからいきますよ!麗風の寵愛、飾り風!」
全身に風を纏い跳躍
加速して距離を詰める……
「はや……」
風を纏った状態での近接格闘……
こちらも魔力を手に宿して受ける。
「クウキさん、このままじゃ証明できませんよ!」
拳が加速する
疲れた……
「証明したらやめてくれるの?」
「考えてあげます!」
じゃあ1発だけ
拳に合わせて……
あっ……
避けられた……
距離をとる。
「先生、強いんだね」
「そうですよ、先生は強いですよー」
ほんとに疲れた……
「わかったよ……」
演習場全体に結界
エリッタに結界……
「やっとやる気になりましたか!」
「少しだけね……」
一部魔力解放……
演習場の魔力濃度が急激に上昇する
「なんです、この魔力濃度……」
纏っていた風が解ける
もう少し解放……
「急に……息が……」
先生が膝をつく
「なるほど……」
……
先生は気を失った。
「ごめん……先生」
……
気を失った先生を膝枕に乗せる
「……」
「なんか言った……?」
「……強いですね」
「……証明できた?」
言葉がうまく出てこない……
胸が苦しい……
「……そうですね。
なので、先生の勝ちです。」
「え?」
「私は言いました。あなた達に弱さを教える。」
「でも私、弱くない……」
「弱いんですよ……私なんかに力を見せましたから……」
「……でも、私は」
「そして強い人は……倒した相手の前でそんな顔をしません……」
「その繊細な心にその強さ……今まで、良く耐えてきました。」
先生の手が頬に触れる……
「これからは私が先生として、強さとの向き合い方を教えてあげます。」
「良いですね?……」
……
「……はい゙……せんせい」
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