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私とわたしの入学式




 (あっハルいた!)

 

「ハ、ハルー……」

 

 あっ、なんか知らない人といる……

 

 どうしよ……

 

 ……隠れよ

 


 

「クウキさんがいないのですが!」

 

「ハル、落ち着いてください。もうすぐ式が始まりますよ。」

 

「すみません、エリッタ様」

「こらっ!様は入りませんよ!」


「すみません、エリッタ」

「会場は広いんです。どこかにいますよ。その……ユウキさん?」

 

「クウキさんです……」


 

 

 

「これより入学式ならびに国営ギルド登録式を行います」


 式が始まってから様々な人の挨拶が続く……

 (いろんな人が挨拶しますね……)

 

「やはり、疲れます……」

「私は、このような式典慣れてますの!」

 (さすが王族ですねー)


「新入生代表挨拶、ハル・ヒラハシヤ。」

 こういうのは王族が……

「頑張って……」

 

 聞いてないけど……

 やるしかないです。


「はい!」

「わ、わたしは、剣聖になる為にここにきまひた……」

 記憶はない……

 思い出したくない


「いいスピーチでしたわ。とても……そう!いいスピーチでした!」

「ありがとうございます」


 

「学園長お願いします」

 わたしのスピーチで下がった気温がさらに気温が下がる。

 

「ふむ、まずは入学おめでとう」


 気のせいではなく寒い……


「長い話が続き退屈しているであろうお前たちを少し試してみようかのぅ」

 

氷華の咲人(ワカビシン)、薄氷之詞」

 (あっこれ寒いやつだ……)

 静かに粉雪が舞い始める。


「凄く綺麗……」

 まばらに歓声が上がる。

 

 (とても綺麗な雪ですね、学園長なりのお祝いでしょうか?)


 徐々に歓声が静まる……


 (……違う声が出ない!)

 逃げなきゃ

 ……身体が動かない

 

 せめて障壁を


 ……魔力が凍っている

 

 (王女様を……守らない……と……)


 もう……ダメ……


 ……

 

豪炎の鬼兵(イフリート)、蒼炎一閃」


 あたたかい……

 

「ナイスタイミングじゃ、リィネ・アルデリア」

 

 壇上の幼女が親指を突き立てる。


「ナツメ様、魔力耐性が低い者はもう限界でしたよ。入学式で死人を出すつもりですか?」

 

「すぐに回復させるからそう怒るでないわ。氷華の咲人(ワカビシン)治癒吹雪」

 

 目が開けられない、いったいなにを……


 気絶した新入生達が舞いあがる。

 なにもできない……


 声が出るようになったものから悲鳴をあげる

 

 (懐かしい……)


 

「どうじゃ、みんな元気になったかのぅ」

 (なに笑ってるんですかこの幼女……)

 

 

「さて、今おまえ達は何を思った?

 ……圧倒的な力の前に絶望し、何も出来ずにただ倒れる気分はどうじゃ?」


「……最悪じゃろ?」


「妾も昔、おまえ達と同じことを思った。圧倒的な強者と出会い恐怖した」

 

 (S級冒険者が勝てない強者って……)

 

「この世には圧倒的な力を持つ強者が溢れている。弱いままでは守れない。」

 

「妾は修行した。人々を守れるまで努力した。」

 

「魔力が無くなるまで魔法を撃ち続け、血反吐が出るまで剣を振れ。」

 

「安心しろ、その間は我々が守ろう。」

 

 寝ぼけていた……

 わたしは剣聖になる為にここに来た。

 


「やっと終わった……」

 

「あの少しお話よろしいでしょうか?」


 (さっきの蒼い炎の人……)

「は、はい……」

「あなた、寝てましたよね?」


「い、いや……あっ、温かくて、いい炎でしたよ……」

「え?」

「え……」


 


読んでいただきありがとうございます

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