魔人?昨日見たけど......
12話 魔人?昨日見たけど......
幼女が帰って数分、気絶していた受験生たちが徐々に起き始める。
「怪我をした者はいるかー?」
幸い怪我人はいなかった。
よかったー
「これで実技試験を終了する、各自明日の模擬戦に向けてしっかり準備するように」
二日目の実技試験は無事終了した。
怪我人も出なかったし、私の力も1人にしかバレなかったし、無事終了だね!
いや無事じゃない……幼女にバレた、どうしよ
ママの顔が浮かぶ……
寄生してのんびり暮らす計画が歪んでいく。
(ハルの戦技を見た時からずっと考えてた。)
———
「あの爆発は凄かったですね」
「そっそうだね」
そうだよね……気になるよね……
「私も意識を失なってしまいました……私は弱いです。」
「あの状況だったらしょうがないよ、みんな倒れてたし……」
「そうですか……」
「そうだよ、そんなことより明日の模擬戦に備えなきゃ!」
話題を変えなきゃ!
「そうですね!主席合格するためにも頑張らないといけませんね!」
首席狙ってた……流石ハル
「私も入学できるように頑張る!」
相手を○しないように
私もハルも気合いが入る。
「じゃあ先に部屋戻ってるね」
やることないし……
「えっ?練習しないんですか?」
えっ?しないよ?
「ちょっと疲れたし身体を休ませようかな」
ゴロゴロしたい
「……そうですね!身体を休めるのも戦略ですね。」
そうだよね
「ごめんね、先に戻ってるね」
ゴロゴロしたい
「はぁぁ」
部屋の前で 深いため息をつく。
魔力漏れすぎだよ……
渋々扉開ける。
「おっ、思ってより早い登場じゃの」
「あら、おかえりなさいクウキちゃん」
ママと幼女が笑顔で迎えてくれた。
さいあく……
「こちら学園長の、ナツミちゃんでーす」
「ナツメ・サイジョウじゃ!よろしく」
やっぱり知り合いだったか……てか名前間違えるな……
「クウキです。さっきはありがとうございました」
一応助けてもらったのでお礼言っておく。
「よいよい、しかしあの盾をアイスアローで破壊するとはのぅキイナよ、ソナタの娘は化け物かの?」
失礼な幼女だ。
「まぁそうですね化け物ですね。」
失礼な母親だ。
「もし、なんの制限なく戦ったら私もナツメちゃんも盾と同じ運命を辿るわね。」
「なんと!それはヤバいのぅ」
(嬉しそうにするな)
幼女が鑑定眼で私を見てくる。
「ちょっと、なんですか」
じろじろ見られてなんか嫌だった。
「クウキよ、その隠蔽を解いてくれないかの?」
ダメだよ、スキルがバレちゃうじゃん……
ママの方を見る
「ナツミちゃん、それは辞めておいた方がいいわ。」
ママが間に入る。
「ほぅ、そんなにいいスキルを持っているのかのぅ?」
幼女が勘繰ってくる。
ママ頑張って
「今はクウキちゃんが頑張って隠蔽してくれてるから鑑定できているけど、隠蔽を完全に解いたクウキちゃんを鑑定したら目が潰れちゃうわよ」
なんでそれを私に教えてくれないの?
「それはどういうことじゃ?」
「そうねぇ……例えるなら、至近距離の太陽を天体望遠鏡を使って観察するようなものだわ」
それはヤバい。
「それはヤバいの〜」
ジロジロ見ないでよ!
「そういえば、なんで私の部屋にいるんですか?」
早く本題に入れ
「そうじゃった、実はクウキに頼みごとがあってのぅ」
「え?いやだ……」
やば声にでた……
咄嗟に切り替える
「さっきの助けてくれましたし、もちろんいいですよ。できる範囲で手伝います」
「あら、いつになく素直ねクウキちゃん。」
いけた!
「ようj……学園長に仮を……恩を返さないといけないからね」
あぶない
「それはありがたいのぅ、依頼内容は魔人の特定と捕縛じゃ」
あぁ、あの赤目か
この学園に魔人が潜伏しているので捕縛して欲しい。
「ママでもわからないの?」
「学園内に気配はするのよね〜でも隠蔽がうまくて特定ができないのよねー」
「わしらクラスが近づくと警戒されてしまうからのぅ」
この人達魔力漏れてるんだよ
でもママから隠れるなんて、凄いなあの赤目……
「私その魔人わかるかも……」
「流石だわクウキちゃん!」
「流石じゃな……でどうやって捕まえるかのぅ」
「それなんだけど、私に作戦があります……」
とてもいい事を思いついてしまった……
天才の私は作戦を話した。
「ではそのように手配しておこう……明日を楽しみにしておるぞ。」
作戦がまとまると幼女は雪のように消えていった。
私の心配ごとも消えていった
「それで、あの幼女は一体なんなの?」
「ナツメちゃんは、レイギス魔剣学園の学園長よ」
それは知ってる
「そして私と同じS級冒険者で、使用を禁止しているスキル「氷華の咲人」の持ち主よ」
「あぁ……トラウマスキルね……で、ママはいつまでいるの?」
なんか胸が苦しいから早く出ていってほしい。
「クウキちゃんとお風呂に入るまで?」
……ふぅ
問答無用でママを追い出し私はベッドに潜り込んだ。
「はぁぁ、氷華の咲人……ね……」
余計なことを思い出す
スキル「氷華の咲人」は全てを凍らせるスキル。
別に大したトラウマじゃないけど……
数年前の夏、寝苦しくて氷系統最強スキル「氷華の咲人」の魔法を発動させた。
部屋に気温が下がり過ぎて風邪をひいた。
って感じ……
ついでに街が凍った。
なにもかも凍った……
そんだけ……
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