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「あれ? 皆何処行ったんだ……?」
ログインして共有フロアに行くとサラ以外の皆は見当たらなかったので机に突っ伏しているサラに聞くとサラがふぇ? と顔をあげる。
「!? シ、シーカー!? 私以外は皆外に出てると思ったのに……!」
「お、おう……今ログインしたら誰もいなくてな……サラは知ってるか?」
「皆レベル上げにいったよ!? ナツカもフェニックスと契約できてフェニックスのレベルを上げるのに外に出ていったし……」
寝ているところを見られた恥ずかしさから落ち着いてきたのか段々喋り方が元に戻ってくる。
「そうなのか……んじゃどうしよっかなー。……そうだ! サラは今暇か? 良かったら一緒に街歩かないか?」
「ええぇ!? 一緒に……私と? ……※◇○□※※○☆」
サラが盛大に驚き、そして、後ろを向いてしまう。
最後の方何て言ったんだ……?
「おい? 大丈夫か……? それで散歩は?」
心配して片に手を奥と ビクッ! と背筋を伸ばしたサラがすごい勢いで振り向き、首を縦に振る。
そ、そう……良かった、最近は第一フィールドじゃ経験値の量が微妙でレベル上げもあんまり進まないからな。今日はサラと息抜きするとしよう。
だが、ここで問題に突き当たった……
「着ていく服がない……」
今まで戦闘か鍛冶しかしてなかったから作業服やインナーにコートで胴は事足りたからなー……駄目だ、自分から誘ったのに服がないとか。
「シーカー、準備できたよっ♪ 」
サラがスキップしそうなテンションで俺の部屋の扉を開ける……まじ!? はえーよ!
扉を開けたそこには膝下五センチくらいのライトブルーのワンピースにピンクのハイヒールを履いて前髪を髪留めで止めて2つに分けたサラがいた……
ヤベえ……いつもコート装備だからあんまり気にならなかったけど、なんだこのかわいい生物は……
小さめの身長に幼そうな面持ちのサラにぴったりマッチした服装がサラを天使のように輝かせている。
「お、おう、似合ってるぞ!」
どもってしまったがサラは気にしてない様子で顔を赤くしている。
「あれ? シーカーは準備まだなの?」
そう聞かれたので正直に答える……
「そうなんだ、でも任せて! 私がコーディネートして上げる!」
意気揚々と戦闘装備のままの俺は成すがままで表通りの服飾店まで引っ張っていかれた……
「この人に似合う服! 青か白のシャツがいいと思うんですけど出して貰えます?」
「まだかかるんか……頼む、店員さん、早く終わらせてくれ……!」
しかし店員さんまで乗って来て俺は四面楚歌状態になってしまった……
ズボンと靴、そして、靴下までも選ばれ、各4着づつ位買った俺はもうクタクタだが、サラは元気があり余っている……これじゃあ息抜きにならねぇ……!!
あっこれ良いですね! と言って青いダークブルーのシャツとピンクのシャツを手に取ったサラが俺の身体にシャツをあて、1つうなずくとこれください! と言った。
あ、午前中つぶれそうだわ……
それからサラにジャケットやパーカー、テイラードを買った俺は更に、サラが最後に見つけてしまった執事服に白手袋を買い、漸く街を歩くことになった……執事服なんていつ着るんだよ。と聞くとやっぱり私の服がお嬢様っぽいときにでしょ! と言われた。 また一緒に出歩くのは確定か……嬉しいけどもう服屋にだけは来たくないな。
もうお昼なのでまずはレストランにいって昼飯を食べ、次何処にいくか考えながらブラブラしている !? するとサラが腕に抱きついてきた。
ドキドキして心臓に悪い、誘ったは良いがよく考えていなかった……!!
「あ、あそこ見ていかないか? 装飾売ってるし、更に似合うのあるかも知れないぞ?」
気を紛らす為に俺は装飾店を指差す。
「ほんとかな~、じゃあシーカーに見繕ってもらおっかなっ♪」
「おっおう! まかせとケっ!」
墓穴を掘った~! 思わず裏声になる。
周りから射殺さんばかりの殺意のこもった視線を受けながら俺達は装飾店に入る……
「これなんかどうだ? ダイヤモンドのイヤリング、黄色で軽い色だしいい感じだぞ?」
ほんと~? と耳につけたイヤリングを触り、見上げてくるサラと目があう……
いかん、サラの顔が直視できん……リア充って意外に大変なんだな……変な感慨に耽りそうになるがそれよりもサラに似合う者を探す。
ふと、目にあるネックレスが目に映る。
そのネックレスを手に取りサラの首にかけてやる。
サラの周りを柔らかい光が包み込む。
そのサファイアを台座に取り付けたネックレスはピンクの生地によく映え、空いた胸元を埋めるかのように丁度よく納まった。
「これ! 凄い良い! オーイ、これで頼む! いくらだ?」
即決してお金をだし、買い取ると再びサラの首につけて上げる。
「ありがとう! シーカー、大切にするよっ♪」
そのあと表通りだけでなく、裏路地を探検し始める。
裏路地に入って10分、歩いていると今まで見たことがない微かに赤色に光っている神殿? のような建物を見つけた。。
「いってみるか?」
サラを見ると行きたそうにしているので早速建物のなかに入る。
中は大理石を切り出して作られたとても大きい部屋だった。
「おっき~! あれ? 部屋の真ん中に台座? みたいなのがあるよ……?」
サラの声が部屋に響き渡る。
台座のところに行くと目の前に文字が浮かび上がる。
『汝、世界に不満をもつか? もつなら台座に触れるべし』
サラを見ると目が合い、頷き、台座に触る。
たぶんクエストだろう……実際この世界じゃなく、リアルの世界には多少の不満もあるしな。
『汝等、新しき世界を望むか? 望むものには扉の導きがあるだろう。』
こんな世界のような、新しい世界があるのならそれは望むだろ……
扉……?
部屋の周りを見回してみると、さっきまではなかった入り口とは反対側の壁に赤い両開き扉があった。
扉のところに行くとまた文字が浮かび上がってきた。
『真に新しき世界を望むなら、奥に進むべし』
ここまできて、俺達はこの神殿をおかしく思った……
サラも眉をしかめ、ねぇ、可笑しくない……? と呟く。
俺達は扉を開けず、そのまま神殿の外に出る。
そして後ろを振り向くと神殿は消えてなくなり、空き地になっていた……
ぽろん♪
『突発クエスト ??? が発生しました。 進行度2/4』
「なんだったの?」
とサラが聞いてくるが俺にもわからない。
取り敢えずサラの手を取りギルドホームに戻る。そして、この事は誰にも言わないことにした。言うと探そうとしそうだから。
それから俺達はそのクエストのことを記憶の奥深くにしまい、フィールドボス討伐に向け、スキルアップに励むことにした。




