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季節が過ぎていき気がつけば暑い季節が到来していた。

学校の授業は退屈だったがアリスがいたおかげで学校生活自体は楽しめた。

一つだけ汚点というか面倒な事があった。

例の残念イケメンがアリスがいない時に限って接触して来ていたのだ。

アリスに聞くと何日か前に復習っぽい事を舎弟と一緒にしてきたそうだが体に恐怖を刻み込んだらしい。

どおりでアリスが近くにいると残念イケメンがヘタレイケメンみたいになっていた原因のようだ。

どおやらアリスがいない時に私に嫌がらせをする知識を得たようで私のストレスは溜まっていった。

大人大人っと自分に言い聞かせていたが我慢にも限界がある。

私は薫さんの電話番号をお母様から聞き出し連絡し現場を説明し後遺症が残らなければ教育をしてもいいという言質を取った。

言質を取った次の日にアリスがいない時にまた嫌がらせを敢行してきたので私がいつもと違い笑顔で対応すると腹が立ったのかアリスがいなければ何もできない癖にと殴りかかってきた。

アリスへの鬱憤を私に向けられるのも何だか釈然としないが私は笑顔で迫ってくるイケメンの顔を掴む。

こめかみに私の指が食い込み徐々にイケメンの体が浮き上がる。

イケメンは必死に私の腕を叩いたり引っ掻いたりするが痛くも痒くも無い。

その様子を見ていた舎弟が慌てて逃げようとするがもう一方の手でモブ顔の舎弟一人を確保しもう一人の舎弟は手が届きそうな位置にいなかったので上履きの踵を脱ぎ足を振り抜き遠心力と私の力で射出されターゲットの背中に当たりもう一人の舎弟は蹲り泣いていた。

私の教育方針は度が過ぎる事は拳にてわからせる。

悪い事を悪いと言われなかった子供が将来大人になった時にどうなるのか沢山見てきたからだ。

さて左手でアイアンクローされていたモブ顔が泣き出したので降ろしてあげる・・・笑顔で。

そして余った左手でイケメンを持ち直し右手でお尻にスパンキング。

最後は半泣きになっていたがボスの矜持なのだろう舎弟に涙を見せない根性を見せつけ逃走した。

あれから嫌がらせは鳴りを潜めたが面倒な絡みをしてきていたがマシになった方である。

もしかしてあれで何かに目覚めて男の子特有の好きな子の興味を引くための行動に出てるとしたら・・・。

一瞬考えたがやめておこう。


学校での憂いが解消され夏休み間近。

そう夏休み。

夏休みの課題を出され前世では夏休みが終わる2日前に終わらしていたものだが今回は出された翌日には終わっていた。

前世では終わらないものは終わらないと開き直って終わっていない課題をやらずに登校して教師に吊し上げられていたが今はお嬢様、いくら私の性格が脳天気でもダメな事はわかる。

お母様に確実に怒られる。

まぁ29歳が小学生の課題を終わらせられなかった方が色々とヤバいが・・・。

そんなこんなで夏休み、アリスと遊ぶ約束をしたし他の予定もたてようとカレンダーを見ていると。


「小冬音よかった。夏休みだが合宿だアリスと。」


合宿か訓練だろうがアリスといられるのなら良いかなと思っていると。


「1ヶ月と10日くらいな。」


あれ?夏休みって40日前後じゃなかった?

錆びた機械のように首をゆっくり動かしクレア先生を見る。


「悪いけど強制だ。自由研究以外はお前たちはもう終わらせてるだろう。自由研究に関しては合宿の事を書けばいい。書いてはいけないこともあるのでこちらで目を通すがな。」


クレア先生に見えるように挙手する。


「何だ小冬音?」


「自由研究も終わっているので色々と遠慮したいのですが。」


クレア先生の笑顔が少し怖くなった事を感じていると。


「自由研究って何日かにかけて作るように指示されてたよな。」


頭を掴まれ持ち上げられる。

しまった終わらせる事を優先して朝顔の成長記録を予想して天気の部分だけは書かずに完成させているのだ。

それを気づかれたようで質問される。


「自由研究が何だって?」


「何でもありません。」


「はぁ。大人っぽいところがあると思ったらやはり子供だな。」


あなたに言われたくありませんという顔をしていると私を降ろした後にそのまま体重をかけてくる。


「何か文句があるのか?それに合宿に行かなくても小冬音、どうせおまえ親戚とか財界の人に挨拶回りさせられるぞ。」


最初から私の夏休みはなかったようだ。

訓練と挨拶回り・・・。

訓練していた方がストレスが溜まらなくていい。


「合宿お願いします。」


「小冬音だと選んでくれると思ったぜ。」


選択肢なんてなかった癖にとジト目になる。

そんな私をしりめに笑うクレア先生。


「明日の準備はこっちでするから小冬音はあとは寝るだけでいいぞ。朝早いからそれだけは覚えておけ。」


クレア先生はそれだけ言うと帰っていった。

私はリビングに行く。

そこでお母様がいたので合宿の件を聞いてみる。


「私も挨拶回りの予定だったのだけど、どうも長秀様も断れなかったようで急遽決まったみたいなの。」


旧財閥のトップが断れないって国家権力じゃ・・・。

明日の旅路への不安に胸を膨らませ早めにベッドに入る。


「面倒ごとじゃありませんように。」


願いが聞き届けられるよう祈り夜もふけていく。

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