別視点4
「ほう、日本にいる角ありは人間で言うところの超人というところのようだ。ああ、もう角無しだったかな。」
綺麗な高級そうな机、黒い革張りの椅子に座り部下から送られてきた報告書をパソコンで確認し電話にて部下に指示を出す。
「日本の部隊にはもう少し予算をつけてやれ。」
足を組み直し別の報告書のパスワードを入力し開いていく。
「これは・・・。」
軍からの情報が挙げられてきていたが。
(近代兵器で傷がつかないモンスターが現れ始めこれ以上のダンジョンの調査は対人目的以外での兵器開発、もしくは兵士の強化を優先し準備が出来次第調査を再開する。兵士の強化については一部の兵士がハンドガン程度なら撃たれても軽く傷が付くだけで殺傷能力が皆無になり重力加速度の実験では15Gまで対応可能。新種の鉱石に関しては複数見つかっているがどの鉱石も電磁波を一切通さない硬度や靱性が既存の鉱石より高く現在加工が不可能な鉱石があり脆弱性を発見する為に研究中。)
「鉱石に関しては暫く秘匿できるだろうが兵士の方は無理だな人数が多すぎる。」
マスコミも嗅ぎつけてきているようで軍の方が最近騒がしい。
何かしらの情報開示をしなければいけないだろう。
マスコミや一般国民が納得しそれ以上の情報が無いと思い込ませれる情報を選べる内に開示しておきたいが。
「ダメだな。ダンジョンで兵士が強くなっている事はマスコミに把握されている。だとすると。」
マスコミが食いつき一般市民が納得する情報は。
「鉱物資源がない比較的に弱いモンスターしかでないダンジョンの開放。今の段階で一般公開はあり得ないがライセンスを国が発行し管理させるか。」
弱いモンスターを倒しても強化幅が低い事は統計でもうわかっている。
ライセンスを発行して管理したとしても一般市民の超人化はできるだけ避けたい。
それに急激な変化は国をも滅ぼすことがある。
この件は明日会議にかけ草案をまとめよう。
翌朝会議は紛糾したが次のように決まった。
『ダンジョンの一般公開への情報開示と新たな省庁の立ち上げについて』
1、新たなる省庁の名前は国土安全狩猟省。
2、国土安全狩猟省はダンジョン探索に対する資格を発行し取得物などを買い上げ管理する。取得物の管理は商務省と国防総省で管理運営する。
3、我が国が作成したシステム、育成した人材を同盟国に斡旋し他国のライセンス保持者の情報の取得に努める。
4、3で得た情報はイギリス、フランス、カナダには開示する。
草案が出来上がりそれぞれの省庁が動き出す。
東側の国は国土が広大でダンジョンから溢れ出したモンスターをミサイル攻撃主体で殲滅しているようでまだダンジョンの有用性を確認できていない。
一部西側陣営では気がついてきている国もあるが。
一度動き始めたら民主主義国家より共産主義国家の方が動く速度が速い。
この軍事を根底から覆す状況での遅れは致命的であり東のスパイを一掃できた今こそ追いつけない差をつけなくてはいけない。
アメリカが最強であり続ける為に。
この草案を更に煮詰め発表をすると東側もダンジョンの重要性に気がつくだろう。
だから新しい省庁の発表までに次世代の兵器、兵士を揃えなければ。
新たなる核に変わりうる技術革新が起きようとしていた。




