魔族について話そう
場所を移して応接室。
ここには王様と第一王子、それにあたしと紫黒と黒羽と長さん。
まずは、お礼を。
「あたしと同郷の菫さんを保護してくださったこと、感謝します」
「いえ、私としても、最愛の妻を得ることが出来ましたので……」
おー。仲いいんだなー。
「そうですか。では、この話はあとで菫さん交えてということで……」
「あ、あの」
「はい?」
「……出来れば敬語はやめていただけませんか? ……キキョウ様にそのようにされると、なんというか……」
……あたし、神様じゃないんだけどな。
ちょっと遠い目をしちゃったよ。
はあ。
「ま、いいけど。じゃ、改めて。魔族について話そうか」
「はい」
みんな真面目な顔になったところで、まずは一口お茶を飲んで、それから説明を始めた。
「ーーー。神様たちは、その魔族を救いたがってるんだ。だからまずは会って話をしたい。ただ、場合によってはその場で戦いになるかもしれない。その時のフォローはお願いしたいんだ」
長さん、神様、それぞれから聞いたことと、神様の願いを伝えた。
なんてゆうか、あたしってば神様の願いを叶えるためにこの世界に来たのかね、っとかふと思っちゃったりした。
まあ、神様たち、楽しくて好きだからいいけどねー。
「……分かりました。こちらはキキョウ様に合わせて動ける兵を用意させていただきます。そのために数日の猶予をいただけますか?」
「こっちはそれでも構わないけど、こっちはこっちで動くよ。情報集めたり、町の様子を見回ったり」
「分かりました。町の案内などはシコクもできますので、どうぞお連れください」
えっと、そういえばちょっと疑問があったな。
「……なんで紫黒って自由に城を出ていけんの?」
仮にも王族だし。
(ああ、それは彼が一緒だからだ。そもそも、真竜の長をどうこう出来る存在がいると思うか?)
ここにいます。が、実際のとこ、あたしか神様くらいだしね。納得納得。
「じゃ、そういうことで。よろしくね。あたしは菫さんと話しに行っていいかな?」
「どうぞ。あれも喜びます」
うん。ひさびさの日本語は楽しかった。
「じゃ、行くね」
あたしが席を立つと、紫黒もついてきた。
(一応、私がここでの君の世話役担当だからな)
そうだった。じゃ。
「菫さんにシコクの子供の頃の話でも聞こっかなー」
(……それは勘弁してくれ……)
はっはっはー。
紫黒をからかいながら、みんなの所へ向かった。




