追跡用魔道具でも作ろっか
「もっしもしー」
なんにせよ、まずは確認からだな。
部屋に戻ったあたしは、神様に電話をしていた。
「……って話を長さんに聞いたんだけど?」
「……その通りじゃ。火の国での騒ぎの後から動き出したようでの。
……キキョウ、そなたにあれを救ってやってもらいたいのじゃ。妾たちが動けば、あれは世界そのものを滅ぼそうとしかねん。それゆえキキョウに頼みたい。……それがどのような形であってもの。……妾たちを恨むのは当然じゃろうが、他の無関係なものたちまで巻き込んではほしくないじゃ。あの当時関わったものたちは、もはやこの世にはおらんしの」
ふむ。
「じゃ、まずは見つけて話をしてみるべきか。その上でどうするかは考える」
「すまん。よろしく頼む」
……エメラルド様、ずいぶんと気にかけてるみたいだな。いや、ほかの神々もかな。わざわざ紫黒をあたしのところによこしたぐらいだしね。
あとは本人さがさないと。
ってことで魔道具作成開始ー。
ーーー
よし、出来た。
その1 レーダー。
魔族の居場所を探れる。
縮尺を切り換えることも可。
その2 魔力検査機。
対象の人物の魔力の質を確認出来る。
各種族で魔力の波長が違うようだから、前もって他の種族については記録しとけばおっけー。
その3 魔術消去結界。
範囲内の魔力を消して、本人の魔力を使っても魔術が使えなくなる。姿変えも魔術と原理が一緒だそうなので、これで変身も解ける。
(……その魔道具は欲しいかもしれない)
ん? 思わずって感じにつぶやいた紫黒の方を見る。
……そういえば紫黒がしゃべれない理由は、勝手に魔術が発動してしまうためだっけ。通常の言葉でも周囲の魔力が反応してしまう。なら。
「全部片付いたら、紫黒用の魔道具も作るよ」
(……ありがとう)
「どういたしまして」
これでずっと苦労してきた訳だしね。これくらいは簡単に出来るし。
「それで、まずは魔族さがしかな?」
「だね。スイッチオン」
「……こいつは?」
「現在地を中心として、方角と距離がわかる。……この位置だと、創国ダイヤモンドだね」
「シコクの故郷に入り込んでいるってことかしら?」
「そ。ただ、あそこは世界の中心でもあるから、買い物とかっていう理由かもしんないけど」
「そういうものですか?」
「理由は直接確認しないとわからないものだよ。先入観が一番危険だからね」
シオン、ちゃんとわかってるな。
「まずは行ってみないとね」
(その前に、これに魔力の質を登録しないとならないだろう)
……そうだった。だけど。
「いいの? 行くの遅くなっちゃうけど?」
(行くなら万全の状態の方がいい。それに、あと少しで祭りだろう。王に参加するように言われてたのではないのか?)
うー。そうだけどね。お茶会の雑談でそうなってたけど。
「そうだね。まずは一旦ゆっくりとした方が、判断も間違えなくなるものだしね」
まあねー。
「じゃ、祭りでリフレッシュしてから創国へってことで」
「それまでに、出来る限りの種族の魔力の質を登録しちゃいましょ」
「あ、それとキキョウには祭りの衣装をお願いするよ」
ああ。
「コスモスちゃんと、紫黒の分ね」
「衣装、ですか?」
「楽しみにしておくといいわよ」
(?)
首をかしげるふたりのためにも、新しい浴衣作るぞー。
魔族=悪魔です。
悪魔とひとくくりにして、種族としての特徴が、人に害をなす、ということだと思ったので、自由に姿を変えられることにしました。一応、元の決まった姿というものはあります。




