王さまとご対面
翌日。午前中にこられて大神官とお茶を飲む。ということで、その場にお邪魔することになった。
「……」
入ってきた王さまもお付きの人もビックリしてるね。
「紹介いたします。こちら聖女キキョウ様。そのご友人のトキワさん、マリーさん、シオンさん、コスモスさん、それと創国ダイヤモンドの王のご子息様でシコク様です」
こっちはそれぞれ紹介された時に頭を下げる。
「……」
余計に言葉が出なくなったもよう。
話が進まないんで、無理矢理いくか。
「これ、創国の王からの紹介状です。目を通してください」
王さまは受けとると読み始めた。
ここでこの国の王族についての説明を。
まず、目の前にいるのは、国王のフリージアさん。側近二人。
見た目30代前半、実年齢40代の後半という、小柄(シルフとしては標準)の女性。
で、いま王さま亡くなったら、次の王はフリージアさんの娘さん。次いで上の妹、下の妹、上の妹の娘、下の妹の娘、上の妹の2番目の娘。基本女性が王位につく。もっとも、20才以上限定だけど。
女性が王の姉妹およびその子供にいないと次は男性。
王の兄、息子、妹の息子、そして兄の息子、となる。男が王位についても、その後女性が王位につける年齢になると、そっちが王となることになる。
まあ言ってみれば、男は中継ぎのみかな。
もっとも自分で政治を行う王は少なく、宰相とかが強い権限を持ってる。王は象徴、国の顔、外交官ってのが主な仕事らしい。あとは普通の貴族の女性のように過ごしてるって聞いた。
ちなみにフリージアさんは宰相であるお兄さんと協力して国を動かしてるそう。
そしてあたしをねらってる王族は、……宰相の息子、セイラン。
はあ、大人しく次の宰相でも目指しとけばよかったのに。はた迷惑な。
「……あの子がキキョウ様を妻にしようとしているのですか。そのこと自体は歓迎すべきことなのですが……」
「……悪いけどあたしは1国に縛られる訳にはいかないからね。王族辞めんならともかく、王になるためにあたしを手にいれようとすることは許さないよ。そもそも、そのための手段が冗談じゃない!」
あー、思い出したら腹立ってきた。
「あの子が何を……」
「町ひとつに毒撒いた。すぐに浄化したけど、しばらく町の人たち動けなかった。捕まえた犯人はみんな前もってかけられてた魔術で死亡した。人を道具にしか見れない奴なんて、絶対に願い下げだ!」
……みんなあの状態見てるからな。険しい顔してるよ。
「……本当にあの子が……」
王にとっちゃ子供の頃から知ってる甥っ子だし、信じたくないのもわかる。
「はっきりとした証拠を得るために、罠を張るつもり。その時に手を借りたい」
証人として、王の信頼出来る人がいてほしいんだよね。
「……わかりました。近日中に人をこちらによこしましょう」
「よろしく」
さて、どんな罠にって、やっぱあたしが囮かなー。




