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完成した銃

「……まあ、そういうことで、あたしたちはあと数日もしたらこの町出るよ」

「承知いたしました。あとはお願いいたします」

「うん」

どーして王位とかほしいもんかなー。面倒なだけだと思うけど。

「まったく」

「責任がわかってないんでしょ」

(王が愚かな場合なら分かるけどね)

それぞれの反応、ってかマリー怒ってるな。

「あんなことをされたらね」

まったく。そんなやつに上には立って欲しくないな。

「絶対にツブス!」

みんな一斉に頷いた。


で、これからのことを相談するためにシオンのところへ。ってか、コスモスちゃんの家に。

「こんにちは。こっちは大丈夫でしたか?」

「あ、キキョウさん。私たちは大丈夫です。シオンさんのカラスさんが助けてくれたので」

カラスさんたち大活躍だったもよう。

「出来た!」

「やりましたね!」

作業場から歓声が。

「こんな状態でも、ふたりとも魔道具の完成に集中してたんですよ」

奥さんあきれてるぞ。だけど。

「……ふたりともそーいうところがいいんだ?」

「はい」

「……」

おー。コスモスちゃん照れてる。

(桔梗、私にも紹介してくれないかな)

おっと、そうだった。

「ちょっと彼を紹介したいから、シオンたちのとこ行こう」

「あ、はい」

あたしの横を見て、慌てて中に入る。

そんなコスモスちゃんについていった。


「出来たんだ?」

「おう、出来たぞ!」

「これなら大丈夫だよ!」

自信満々だな。

「さっそく試し撃ちだ!」

うん。やる気になってんのはいいんだけどね。

「その前に彼を紹介させて」

「彼?」

ようやく気づいたか。紫黒が軽く会釈する。

「彼は紫黒。真竜の長の契約者で、創国の王子」

「……え?」

みんな固まりました。

「で、加護の関係でしゃべらない。あたしとは念話での会話はできる。あ、シオンもできるかな?」

(聴こえてるかな?)

「うん……。聴こえるみたいです……」

(私にたいしては敬語は必要ない。ふつうに、桔梗に話すのと同じようにしてほしい)

「……わかりました、いや、わかった、よ」

戸惑うわな。他のみんなはまだ絶句中だし。

「で、まずはこれからのことなんだけど……」

……あたしの説明を聞いて、みんなの顔がどんどん険しくなっていく。

「……そうなんだ」

「……ゆるせんな」

「……キキョウさん。そんなやつぶっ飛ばしに行きましょう!」

って、コスモスちゃん?

「お父さんとシオンさんの作った銃の的に丁度いいのです!」

切れてる……。

「よく言った! コスモス、こいつでぶちのめしてこい!」

「はい!」

……似た者親子?

(見た目はふわふわしてるけど、性格はちょと過激みたいだね)

(……怒らなければ、見た目と一致してるんだけどね)

おもわず念話でのないしょ話してたよ。

「……とりあえず、試し撃ち行こうか」

「それが先だね」

ぞろぞろと庭に移動。

さっさと的を作って銃を構える。

あ、ちなみに確認の試し撃ちはいつもあたしがやってたりする。


パーン……。


おお、一撃で粉砕したか。

次は連射。……威力は多少落ちるけど、これなら十分。ミドルドラゴンの皮くらいは貫けるね。

次、属性変更……。おっけい。各属性についてもよし。

最期、人に撃つの、どうしよ。

(私が的になるよ)

「でも」

(大丈夫。防護の結界を張るから)

「……わかった」

で、紫黒が的になる。

『守護結界』

おお、初めて声聞いたよ。美形は声もいいもんだな。

……だけど、これが加護の影響か。彼は自身の魔力は使ってない。周囲の魔力が自然と集まって魔術が発動した。

……おそらくは、魔術を使おうと意識しなくても、魔術語ですら無くても、魔術が発動する。……確かに普段はしゃべれないわな。

「……いくよ」

(どうぞ)


パーン……。

ポテッ。


……なんか魔力弾が実体化して撃ち出された。

んで、結界に当たって落っこちた。

地面に落ちたら消えたけど、まあみたところ。

「これくらいの威力で丁度いいかな。実体化して当たっても、怪我するほどの威力もないし」

「……よっしゃ!」

「やったね!」

仲良くハイタッチとかしてるね。

「じゃ、銃も完成したし、コスモスちゃんが使いこなせればいいけど、駄目でも3日後には町を出るよ」

「はい!」

「じゃ、まずは準備だな」

情報を集めたり、いろいろすることはある。

「キキョウ様。我は一度創国に戻り、風の国の情報を持ってこよう」

「よろしく」

(その間、少しゆっくりできるか?)

「……ゆっくりしたいの?」

(一般の食べ物に興味がある。君がいろいろ作ったようだしね)

そーですかー。

「……空いた時間に案内するよ」

(任せる)

……となっていた。


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