祭りの食べ物といえば
すみません。記憶違いで、暦の水と風の順番を間違えました!
その為、順番を入れ換えて水のあとに風の月とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしました。
……調査の結果、この辺りでの魚介の食べ方は、単純に煮る、焼くの二種類。やっぱ祭りでってことは加熱は必要だな。
で、煮るのもどっちかってーとスープ、シチュウ系。……醤油と味噌が欲しい……。だれか作ってくんないかなー。あたしもそっちは全くわからんし。
まあ、それはおいといて、煮るはともかく焼く方。
単に塩をふって直火で焼くだけ、ね。……これは改良の余地ありだよね。
……というわけで、まずはタレ作り。
果物、香草、野菜、肉類、調味料。ここら辺で手に入る物を集めて……、あれ、これって……。
ペロッと味見。うん、魚臭い。あれか、魚油ってやつ。微妙に醤油に似てるな。うん、これは使える。
って訳で、厨房借りて試行錯誤。……えっと、ここの料理人さん?
「……なにを作られるのですか?」
目が爛々としてるんだけど! ちょっと恐いよ!
「おっと、失礼。いえ、あなたがなにをしておられるのかが気になりまして」
あー、だろーな。なにしろいろいろ調合しては味見。そのあと鉄板に垂らして焦げかたと香りの確認。端から見りゃなにやってんだ、だよね。
「ちょっと焼き物のタレ作りを」
「タレ、ですか?」
「そ。完成すれば、これつけて焼くだけで美味しくなる。金網で炭火で焼けばなお良し」
「はあ?」
ま、わかんないか。
「タレ出来たあと実際にやってみるから、それまでのお楽しみってことで」
ふんふんふーん♪
料理人さんおいといて、あっちの歌を口ずさみながらタレ作りを続けた。
「出来たっと」
これで完成。……タレはね。
あとは焼くための金網と鉄串、それにできれば炭が欲しいんだよな……。
うん、ここはあれの出番だな。
「ラピスラズリ様、ここって炭ある? 無ければ炭焼きに適した木材でもいいけど」
「炭は山岳地帯なら。黒羽ならすぐ」
ああ、そういえば北の海の近くは山岳地帯で、万年雪の状態だっけ。そこでは炭焼きやってんだ。
よし。
「ちょっと出掛けるんで、これおいとかせてもらうね」
いちお、手出しできないよう、小規模な結界張ったけど。
「え、ええ、かまいませんが……」
見張り人形置いたけど。……ちっこい黒羽の人形。
「じゃ、いってきまっす」
厨房を出てまずはみんなのとこへ。
「……というわけで」
「なるほど、ではここで料理に使えそうな細い鉄串と金網を探せばいいのか」
「それじゃわたしたちが探しておくわね」
「なら僕はキキョウに付き合うよ。ユキというのも興味があるしね」
と言うわけで分担作業になった。
そしてやってきた山岳地帯。
スッゴい雪。氷点下の気温。
……着てるものは綿入れです。……今度ダウンとか作ろ。
それはともかく、山の麓の小さな村にいってみる。
村の人に聞くと、炭は簡単に手に入った。
暖をとるのに炭はいいからね。……火鉢とかあったし。
でもなんでこんな寒いところに?
「この山でだけ捕れる希少な魔獣と、山菜類が在るからじゃよ」
見せてもらったものは、あたしも知らないものだったけど、これらも少し譲ってもらった。……代金はドラゴンの牙のあまり……。
「……驚いた。嬢ちゃんこんなもんもってたんか」
「うん。前に倒したことあってね」
「キキョウはこれでも高ランクのハンターだから」
「それはシオンもだろ」
「……」
この魔獣はBランクで倒せる強さで、これ以上強い魔獣はここにはいないんでAランク以上はものスッゴクめずらしいそうだ。
そして手に入れたものにホクホクしながら王都に戻った。
「さて」
戻るとトキワたちも頼んだものを準備してくれてた。
……ついでにギルド長さんもいた。
「ちっこいので、どこかに行って帰ってきたということは、出来たのかとおもってな」
勘が鋭いのだろうか? 食い意地張ってるだけ?
まあいいか。とりあえず。
「始めるよ」
まずは魚介類……主に貝とかイカとか……にタレをつける。
鍋に炭を入れて熱し、熱くなったらその上に金網を置き串に刺した魚介を乗っける。
そっちを焼いてる間にもう一品。
小麦粉を水と卵で溶いて、野菜や魚介も混ぜて、これは鉄板で焼く。焼き上がる直前に同じくタレを塗った。
そして完成。魚介の串焼きとお好み焼き。
「さ、試食しよ」
「はい!」
……料理人さんが一番乗り気か?
まあ、食べてみよう。
……うん。おっけーかな。改良の余地ありだけど、一応人に出してもいいくらいの味にはなってる。
「……」
皆さん夢中で食べてるよ。
「……このような食べ方があったとは……。すごく美味しいですよ!」
「まあ、これは基礎と考えて、いろいろ工夫してもらった方がいいから。魚介じゃなくて肉類入れたり、タレの配分変えてみたり、他にもいろいろね」
「ふむ、そうだな。……コレのレシピは?」
「ここにあるよ。炭については山岳の方の村と契約した方がいいかも。金網と串はここで見付かったようだし」
「鉄串は武具屋で売ってた。もちろん未使用品だ」
「金網はこんなのが欲しいっていって、鍛治屋さんに作ってもらっちゃった」
……そうなのか。この串は武器だったのか……。
「……まあよい。これで今回の祭りも盛り上がりそうだ。礼をいう」
「こっちも楽しかったからいいよ。祭りも楽しみだし」
「うむ。わたしもユカタをあつらえたしな」
「……」
えっと、浴衣、いつの間にこっちまで……。
「3日後の祭りが楽しみだ」
……あたしが自失してる間、みんな祭りについて楽しそうにしていた。




