やっぱり詐欺だった件
鎧騎士
女神より魔王討伐に必須の剣【勇者の剣】を守護する任を何百年と待っていた。
だが、何百年振りに呼び出されたかと思ったら勇者がいなかった為にどうしたらよいかわからない。
鎧騎士 職業:重戦士 レベル48
固有スキル【偽り】レベル7
相手の言葉に邪な気持ちや嘘を見破る事が出来る。
【選択スキル一覧】
・盾操作:レベル3
・剛腕:レベル4
・剛剣術:レベル6
・魔弾法:レベル1
筋力+500敏捷+0体力+530 魔力+100
器用+150 知能+30 幸運+0
経験点:0ポイント
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取りあえずサイクロプス達に挑んで散っていた戦士達の遺品を集め、サイクロプスの死体をレイラのマジック・ポーチに収納して貰い、問題の門の前に来ていた。
明らかにこれは【勇者】のイベント関連の場所であるのは明白であるが行く以外に選択権はない。
「よし、手始めにナタリア。この扉をぶっ壊してくれ。 万が一の逃げ道を確保する必要があるからな」
「ヨッシャァァ!!!まかせろー!!!」
意気揚々と金砕棒をフルスイングすると、意図も簡単に破壊する事が出来てしまった為に拍子抜けしてしまった。
あれ?こーいう系って何か神聖な力とか邪悪な力で壊せない系じゃないのか疑問に思った。
まぁ、無いなら無いでめんどくせぇと判断したら逃げれるからいいか。
って、コラ!!! 二人とももう入ってるし!!手の掛かる女達だなぁ。
そいや、琴音や森田らはどうしてんのかなぁ…
高校最後の年で三年間一緒だった。及川と森田、2年からの選択クラスで一緒になった梨央奈、琴音、亜梨沙らはそれなりに思いではあるが、高校を卒業すれば会うことも無くなるし、連絡だって取れなくなるのが当たり前になる。
それが世間一般的な事だった。 ただ、少しそれが早まっただけの事だ。
少しばかり前の世界の事を思い出していたが、ナタリアの大声で現実に引き戻された。
「オーイ!!!クロ!!!中に何もねぇぞ!!? 」
「ハァッ!!?あのクソ女神ども騙しやがったのか!!?」
「ホントなのよ!! 中は空っぽよ?噂の財宝もクロに必要な【奇跡の石】すら見当たら無いのよ…」
「どうなってんだ…? サイクロプスに何か護らせてたんじゃねぇのか? 」
二人の言葉に慌てて中に入ると、確かに何も無いのだ。 マジであの女神ども騙しやがったのか?
ナタリアとレイラのレベルを考えて纏めて始末するつもりでサイクロプス達と戦わせたのか?
何も部屋を間の辺りにして部屋の【異変】に気づくのが遅れてしまったのだ。
ナタリアがぶっ壊した壁が修復されてしまったのだ。
そして部屋の中心に魔方陣が出現し、全身を鎧で武装された大柄な騎士が現れたのだ。
「…待っていたぞ。勇気ある【勇者】よ。我を倒して【勇者の剣】を…」
「「「待て待て待て待て!!!!」」」
「な、何だ…? 我を倒して【勇者の剣】を持つに相応しい【勇者】が現れたのでは… ? 」
「ウチのパーティーに勇者なんていねぇわ!!!俺らが欲しいのは財宝と【奇跡の石】!!!んなもんいらんわ!!!ボケェ!!! 」
やっぱり騙しやがった!!!【勇者の剣】って明らかにこの大柄な鎧騎士を倒してラインヴッセル王国に献上させてつもりだったのかよ。
あのクソド貧乳・爆乳女神のやつらまんまと、俺らを利用しがったんだ。
あー…マジでもうどうしてくれるんだよ。この空気よ。
折角、カッコつけて出てきた鎧騎士さん困ってるじゃん。
話が通じるタイプなら良いけど、マジでウチのパーティーは見た目で勇者がいないのが即分かる筈だし目茶苦茶戸惑ってるもん。
「い、いや、外のサイクロプス達を倒したのだろ!?あれは勇者の固有スキルがなければ、討伐される筈が無いのだ!!! 」
「知らんわ!!このレイラは盗賊、こっちのナタリアは僧侶。
そんで俺は小猫族の黒猫で職業は盗賊です!!
てか、マジでここに【奇跡の石】ねぇのかよ!? 」
「…すまぬが、我が守護しているのは【勇者の剣】のみだ。ここは本来魔王が誕生した際にそれを撃ち取る勇者に試練を与える場…我もかれこれ数百年振りに呼ばれたのに… 」
「…話が通じる相手でよかったわ。
なら、お互いに戦うメリットがない。俺らは勇者の剣は入らないしな。
あんただって勇者以外に剣を渡す気はネェだろ?」
マジでお互いに何のメリットもない戦いは時間の無駄である。
つーか、レベル30越えのサイクロプス3体倒して、この鎧騎士倒すとか鬼畜過ぎるだろう。
多分、この鎧騎士レベルだけならレイラと同じくらいだろう。
力の強さもナタリアと同等かそれ以上の実力はあると見ていい。
レイラもナタリアも【勇者の剣】以外ないと言われてやる気を無くしているのが目に見えて分かるが、それ以上にこの鎧騎士の「えっ?俺はどうしたら良いの?」感は流石に可哀想過ぎるだろう。
「何かスンマセン。 期待させて勇者じゃあない俺らで… 」
「いや、主らには非はないだろう。そちらの二人は相当な実力者であろう。
そなたは黒猫と言っていたが、どう言った経緯でこのダンジョンに… 」
「…女神に騙されたんだよ。俺は友だちを助けるために勇者から黒猫に変わった身なんだけど… 」
「ぬ? 勇者から黒猫に変わったというのは…」
お互いに目的外であるために戦闘する意志が無くなってしまった。 取りあえずは事の経緯をこの鎧騎士に話して情報を得るのが良いだろう。
身の上話になるが、本来は俺がこの異世界に勇者として喚ばれてクラスメイト達を巻き込んでしまったが、仲よい友だちが小猫族の黒猫になっているのを知り、女神を少し脅して職業を変えて貰った事やレイラとナタリアの出会いと女神にレベルバグを治せるダンジョンとしてここに来た事を嘘偽りなく話した。
「我の固有スキルが発動しないと言うことは全て事実ということか…」
「固有スキルって?」
「我の固有スキルは【偽り】邪な言葉や嘘を見破る事が出来る。そして我は女神から【勇者の剣】を受け取るに相応しい者を見極める為に作られた鎧騎士だ…」
「マジか…悪いけど勇者くるのもっと時間かかるぜ? 俺がこっちの世界来てからまだ1ヶ月立ってねぇし、成長早くても固有スキルのレベルが上がらないと肝心のレベルが出来なくなるから早くても5年~10年か下手して途中で死んで別の勇者を転移させてたらもっと掛かると思うぞ?」
この世界の平均レベルや指導方法を鵜呑みにすれば間違えなくレベルアップまで時間も掛かるし、ここにくるまでに魔物に殺られる可能性が高いのだ。
おそらくレイラが斥候でサイクロプスが1体で済んでいたのは棍棒一振で片付けられるのと大軍であの場所にいったなら、サイクロプスが上で残り二体が待機していたか、交代で挑みにくる大軍を倒したからそこのあの白骨死体の量なのだろう。
拾い集めてた装備にはサイクロプスが噛み付いたモノや棍棒で破壊した残骸が多かった。
あくまでも個人的な意見だが、ここに勇者に選ばれた人材がくるのはまだまだ掛かるだろう。




