94話 もふもふのもふり方
「はぁ、やっと帰ってこれました…」
「せっかくのお誘いだったのに…。」
私達はゴロツキさん達を冒険者の方々に押し付け、ようやくお屋敷に帰って来ました。
勿論、帰り道はメイドさんではなく、私が探知魔法を使って帰って来ました。
最初からこうすればよかったです。
メイドさんは、お屋敷の廊下で見事にメイド長?にサボっていたのがバレてしまい。耳を引っ張られながら連行されていきました。
「耳が!耳がー!!」
「………。」
「ただいまー」
「おかえりー、遅かったね」
部屋に戻るとお兄ちゃんが迎えてくれました。
「あれ?リッカちゃんは?」
「そこで寝てるよ」
お兄ちゃんが指差す先には、例のお姫様ベットでリボンちゃんを抱っこして眠る、お姫様の姿がありました。
流石は貴族家のお嬢様だけあって似合いますね…。
それにしても、私がゴロツキ連中に絡まれてる間に暢気に寝てるとはずるいです!
それにリボンちゃんももふもふしています、私には抱っこさせてくれないのに…。
でも、今ならチャンスですね。
では、せっかくなのでちょっとだけ…
もふもふ
うーん。素晴らしい手触りですね。
もふもふ
「!」
リボンちゃんが目を覚ましました。
目をまん丸にしながら私を見ています。
しかし今はリッカちゃんに抱かれている為、抵抗は許されません。
もふもふ
なでなで
「うふふ、幸せですー。」
「…何をやってるんですの?」
今回はリッカちゃんが目を覚ましたみたいです。
「幸せの充填です!」
「はぁ?」
リッカちゃんが呆れていますが、普段からもふもふできるリッカちゃんには、この幸せが分からないんです!
「それよりも、白い布をたくさん買ってきたので模様替えの続きをしましょう!」
「そう言えばそうでしたわね、アリスさんが遅いから、うっかり忘れていましたわ。」
「遅くなったのは私のせいじゃないです!!」
てな訳で模様替え再開…と思ったのですが…。
『コンコン』とドアがノックされると、先程のメイドさんが耳を押さえ、涙目になりながら入ってきました。
結構思い切り引っ張られてましたからね…。
「夕食の準備ができたそうです…」
「…耳、どうかしたんですの?」
「まさか、アリスが何かしましたか?」
「はい、実はアリスさんのせいで…。」
3人が私の方を見ます…。
「なんでですか!私は何もしてないです!!」
「アリスさんがあの時迷子にならなければ…」
その時
『ゴチン!』
と大きな音がして…
「痛いー…」
先程のメイド長?にメイドさんが頭を殴られました。
耳を抑えていた手は頭に移動しましたね。
「道に迷ったのはお前のせいだろ!まったく、大切なお客様にまで迷惑をかけて…それに、どうやったらお客様を物置に案内できるんだよ!間違えるってレベルじゃないだろ!!」
「だってー」
「だってじゃない!」
「痛い!痛い!!」
今度は両側から耳を引っ張られています。
これは…すごく痛そうです…。
「お見苦しい所をお見せしてしまい申し訳ありません……って、そのベッドはどこから?」
指差すベッドは当然お姫様ベッドです
「これは、アリスが壊してしまったベッドを直したんですよ」
この説明も2回目ですね…。
そして、また私が壊した事になっています!!
「直した?…そう言われてみれば…若干、元のベッドの面影が…じゃなくて、皆さん夕食の準備が出来ていますよ」
「わーい」
メイドさんが耳を抑えていた手を放して万歳しながら喜んでいます…
絶対にあなたの分の夕食ではないと思いますが…
「あんたの分の夕食があると思っているのかい?」
「はい!勿論です!私の腹時計は夕食の時間を告げています!」
「そうかい、それはおめでたいね。」
そして、私達はおじさんと領主さんと一緒に、夕食をごちそうになりました、当然ですがメイドさんの分はありませんでした。
夕食では魔王についての事を詳しく聞かせてもらいました。
そして、夕食が終わると今度はお風呂です。
いつものように3人と1匹で一緒に入ります。領主さんは何か言いたそうにしていましたが、ここはスルーしておきます。
きっと、猫がお風呂に入るのが珍しいのでしょう。
いつもお兄ちゃんに洗って貰っているので今日は私がお兄ちゃんを洗ってあげます。
そのお兄ちゃんはリッカちゃんを洗っていて、リッカちゃんはリボンちゃんを洗っています。
つまりこれは、私はリボンちゃんに洗って貰えるんですね!
あのもふもふで洗って貰えるなんて…
まぁ、当然そんな事はなかったんですけどね。
お風呂から出た私達は、そのままいつものパジャマに着替え、物置部屋?に戻りました。
そして、例のお姫様ベッドには寝ている人がいました。
その人は、なんと…
久し振りのお風呂とパジャマですね~
あまり書かなくなりましたが、ちゃんと毎日お風呂に入ってパジャマを着ていますよ!




