84話 偽装工作のやり方
「よし、もういいだろう。」
お兄ちゃんがオークの回収の終了を知らせます。
「オークはまだ少し残ってますけどいいんですの?」
そうです、オークはまだ疎らに残っています、全部回収しないと、また魔物が増えてしまいます。
「余ったオークは町の人に回収するだろうから大丈夫だよ、それに偽装用に少しは残しておかないとね。」
「「偽装用?」ですの?」
「まぁ、見てなよ。」
するとお兄ちゃんは地面に手を付けると、地面に魔力を流していきます、少し離れているにも関わらず魔力がこっちまで伝わってくる程の凄まじい量の魔力です!
お兄ちゃんが地面に魔力を流していると地面が少しずつ下がっていきます。なんかとんでも無いことをしているような…。まぁ、いつもの事ですが…。
お兄ちゃんが魔力を流し終ると、お兄ちゃんを中心に地面に大きな、大きな、それはそれは大きなクレーターができました。
「後はこれを焼いて…」
それからアイテムボックスから取り出したのは大きな岩です。クレーターから見たら小石くらいですが…。
それをなぜか火魔法で焼いています、ワンピースを着ているのにこっちまで暑いです。
そして岩が黒焦げになりました。
「よし、まぁこんなもんだろ。」
「これをどうするんですか?」
「それは後のお楽しみw」
お楽しみですか?…なぜか楽しいと思えないんですが…。
そして同じ事を3回繰り返し町の近くに真ん中に黒焦げの岩を置いた巨大なクレーターが3つできました。
「ふう、流石に3回もやると魔力をゴッソリ持っていかれるな…。」
「これをどうするんですか?」
「これは、これで終わりだよ」
「へ?」
変な声が出てしまいました、恥ずかしいです…。
「こんな隕石でも衝突したような跡を3つも作ってどうするんですの?」
「それが正解だよ。」
「へ?」
リッカちゃんも変な声が出ましたね。
「まぁ、見てなよ…いや、やっぱ危ないから見ないで目を瞑って。」
「「へ?」」
今度は2人でハモってしまいました。
「まぁ、とにかく、目を瞑って。」
「「??」」
よく分かりませんがとりあえず目を瞑っておきます。
「じゃぁ、やるよ」
すると…目を瞑っていたのにも係わらず『ピカッ』と何かが光ったのが分かりました。
「今度は耳を塞いで!」
「「えぇ!!」」
私達は慌てて耳を塞ぎます。
塞いだ瞬間に今度は『ドンドコドーン』と、耳を塞いでいるのも関わらず、3回大きな音がしました。
「もう大丈夫だよ。」
「いったい何をしたんですか?」
「ん?いきなりこの辺りからオークがいなくなるのは不自然でしょ?だから隕石の衝突でオークがいなくなった事にするのさ。」
「隕石って…あれ…ですの?」
リッカちゃんが黒焦げの岩を指差します。
「それ以外に何が?」
「ですわよね…。」
リッカちゃんが呆れていますが、私もちょっと無理があるような気がします…。
そして私達はネスの町に戻ってきました、今度は西門の方からです。
「お前達、あの爆発で無事だったのか?」
町に入るや否や門番のおじさんに心配されてしまいました。
「はい、爆発から少し距離があったのが幸いして寸前の所で防御魔法が間に合いました、本当に危ない所でした。あっ、これがカードです」
…カード以外は嘘しか言ってませんね。
「そうだったか、ってBランクの魔術師か。なるほどなぁ…。あっ、今日はカードは見せなくても大丈夫だぞ?」
「そうなんですか?」
「あぁ、オークの件で人の出入りが多くなるから、今日は全員通すようにと上から達しが出ている、いちいち見てられないしな。それにお前達が悪い奴らには見えん。」
と言う訳であっさり門を通過できました、いちいち驚かれて、疑われてと、めんどくさいですからね。Aランクなんて全くいい事ないです…本当に…。
そしてギルド前の広場に戻ってきました。
広場にはたくさんのオーク、それを解体するおじいちゃん達、そしてかなりの数の怪我をした軍人さん達が横たわっていました。
戦うのが仕事なのに、あの程度のオークに情けないですね。
他の皆さんはさっきの爆発の事を話している人が多いですね。
そしてギルドには食用肉買い取り一時停止の張り紙がしてありました。これではオークが換金できませんね。まぁ、そんなに急いで換金する必要はありませんが。
「皆、大変そうだし明日には町をでようか。」
「そうですね、外から来たから爆発説明とかさせられそうですし…。」
「私は、どこまでもお兄様に付いていきますわ!」
「移動の準備は…要らないか、大量にオークも手に入ったし。」
そうです、大量のお魚の次は大量のオークが手に入りました、とても個人では使いきれない程の…後は野菜でもあれば完璧ですね!!
と言う訳で、私達はそのままリボンちゃんの待つ超高級宿に戻ってきました。
「はぁー疲れましたー」
私は戻ってくるなりベッドにダイブします。
「ですわねー」
「ぐえっ!」
リッカちゃんが私の上にダイブしてきました。
こんなに広いベッドなのになんでわざわざ私の上にくるんですか!
「リッカちゃん、重いですー。」
「まぁ、失礼ですわね。私は羽根のように軽いですわよ?」
いいえ、そんな事はないです。たぶんオークより重いです。
「なんか楽しそうだねー」
「「ぐぇぇっ!!」」
今度はお兄ちゃんが私達の上にダイブしてきました。
「重いですー、潰れますー!」
「ですわー!」
こうしてじゃれあっているうちに、疲れていた為でしょう、いつの間にかに皆眠ってしまいました。
地震起こしたら危ないので音と光だけですw




