68話 魔物からの逃げ方
おかしいです。
でも、前にもこんな事があったような?
確かその時は立場が逆だったような気もします。
あっ、読者の皆さんが置いていかれていますね。いけないいけない。
説明しましょう。朝起きたらペンギンさんが黒猫さんを捕獲しておりました。
もう絶対逃がさないと言わんばかりに抱き締められています。
よく分からないですが、私も抱き締めかえします!
ぎゅーっと!
そして、こうしていると次の展開は…。
「お兄様、朝ですわよー」ゆっさゆっさ
はい、知ってました。
「ん…。リッカちゃんおはよう…?あれ?リッカちゃんが…黒い?」
「黒いのは私ですよ?」
お兄ちゃんはまだ寝ぼけてるみたいです。
「あれ?アリス?二人共いつの間に入れ替わったの?」
「「入れ替わってません!」ですわ!」
今日も楽しい1日になりそうです!
「朝ご飯が出来ましたわよー」
リッカちゃんの声が響きます、メニューは皆さんの期待を裏切るはずもなく焼き魚です。
ちゃんと開いて内臓や小骨まで取ってある完璧仕様です。
「いただきます」
うん、おいしい
「ごちそうさまです」
こうして、いつもの光景を3行で済ませる辺りに読者への配慮が伺えます。(たぶん)
「今日は朝一で街を出るよ」
「そんなに急いで?何かあるんですの?」
するとお兄ちゃんは東の方を指差しました。
「この方向でずーっと先の方まで探ってみな」
「「え?」」
私達は戸惑いながらも探知魔法を全開にして探ってみます。
「…なんですか?あれ?」
「魔物の群れ?でしょうか?」
探知の結果はリッカちゃんも同じのようです、数は数千…流石に万には届かないと思いますがとても多くの魔物の群れです!
「もしかしてホワイトウルフ?」
「向かって来てますわ!どうするんですの!」
「さすがにホワイトウルフかどうかまでは分からないけど、あの数の魔物に襲われたらひとたまりもないよね。」
「それじゃどうするんですか!?」
「だから逃げるんだよ」
「「えっ!?」」
「でも、それだとこの街は…。」
「まぁ、どうなるか分からないね。でもまだ分からないからこそ関わらない事も出来ると思う、魔物の目的が分からないし、途中で止まるかもしれないし、進路を変えるかもしれない。
この街に来たとしても街の人が強かったり、魔物が弱かったりするかもしれない。
でも中途半端に関わって巻き込まれるのは嫌だから。だから逃げる!この街に特に思い入れとかもないしね。」
「………。」
「仮に…私達が戦うとしたら勝ち目はあるんですの?」
「うーん、普通に正面から向かい合ったとしたら、まず間違いなく負けるね。最初は優勢でも数に押されて魔力が尽きる方が早いと思う、それに3人で街全体を守るなんてできないよ。」
「そうですか…」
「誰か気になる人でもいるの?」
「……特にいませんね?」
そう言えば、特に守りたいような人なんていませんね?強いて挙げるなら御者のおにーさんくらいでしょうか?
「知り合いと言えるのも、ここに来た時の商隊の皆さんくらいですしね。その人達が気にならない訳ではないですが。まぁ、無視できる存在ですね。」
皆さんには悪いですが、その程度の存在です、ごめんなさい。
「じゃあ、さっそく逃げようか。この街で準備する事も出来ないしね」
「えっ?何故ですの?」
「流行り病のせいで街に誰もいなかったからね」
「…なるほど…。
それで、このまま逃げるとして、どっちに向かうんですの?」
「突然ですが問題です:魔物の群れが東から来ています、俺達はここから南にある王都から来ました、北側は海です。さて、どっちに行けばいいでしょうか?」
これは簡単ですね。
「「せーの、西!!」」
「残念ハズレ!!」
「えー!?」
「何故ですの?」
「西に逃げるといつまでも魔物の群れに追いかけられる可能性があるからね。」
「あーなるほど」
それは思いつかなかったです、確かに西に逃げてもいつまでも追いかけられてしまいますね。
あれ?それならどっちに逃げるんでしょう?安全そうなのは南ですかね?
「つまり、南側に逃げて一旦王都に戻るって事ですのね?」
リッカちゃんも私と同じ答えにたどり着いたみたいです。
でもお兄ちゃんの回答とは違ったみたいです。
「確かにそう思うよね、普通なら…。」
普通なら。と言う事は…つまり普通じゃない事をするって事なんですかね…。
となると残りの選択肢は…。
「普通なら…と言う事は…ま、まさか!」
「そう。そのまさかだよ。」
どうやらリッカちゃんも次の回答にたどり着いたみたいです。
「な!なんですって!?こ、これは覚悟を決めなければいけないようですわね…。」
そう言ってアイテムボックスから2本のライト性バーを取り出し精神を集中させ始めたリッカちゃん。
どうやら今度は私とは違う回答に結び付いたみたいです。
果たしてお兄ちゃんの回答はどっちなのでしょう?私は流石に魔物の群れに突っ込みたくはないですが…。
「たぶんリッカちゃんの答えは、またハズレだよ」
「え?」
「そんな危ない事はしないよ?」
どうやら私の方が正解のようです。
仕事休みや!
ここで書き貯める!(キリッ




