61話 華麗なヘッドスライディングのやり方
「こっ、これは…」
ゴクリ…。
「これは…。」
ずいぶん溜めますね…。
「…全く読めませんわ!」
コテッ
「なんですかそれ!いったいなんの為の溜めですか!」
「まぁ、読めないよね…」
「見た事ない文字で書いてありますわね、お兄様は読めるんですの?」
「読めるよ…やっぱりニホンゴは見た事ないよね…。」
この見た事ない文字はニホンゴと言うみたいです。…なんかごちゃごちゃしていて難しそうです。
リッカちゃんがパタンと本を閉じました
「お返ししますわ」
「読むのはあきらめたの?」
「この本読んだお兄様に教えて貰う方がいいですわ」
「そっか」
そう言って頭を撫でられてます!
「ずるいです!私も撫でてください!」
「今の会話のどこにずるい場面が…?」
そう言いつつも頭を撫でくれました。
えへへー
そして頭を撫でて貰っていると…
『ガコン』
また馬車が傾きます
「「「……。」」」
「じゃーんけーん」
「「ぽん!」」
「……。」
「じゃ、アリスよろしく」
「お願いしますわ」
外を見るといつの間にか、更に雨が強くなっていました…。
…仕方ありません。私のワンピースの実力を見せてあげましょう!
私はフードを深くかぶり馬車の下にダッシュします。
…そして盛大に足を滑らせ頭から地面にダイブしました…。
『ビタンッ!』
「…うぅぅ…痛いです…。」
私は泣きながら痛みをこらえ轍を直し馬車に戻ります…
「アリスおかえ…り?」
「あら?泥パックもしたんですの?」
「どうしたの?なんか甲子園の9回2アウトで内野ゴロ打っちゃったランナーみたいになってるけど?」
「うぅぅ…お兄ちゃん…。」
またよく分からない事を言ってますがどうでもいいです。
「ちょっ!そのまま抱きついてこないでよ!」
「うえーん」
「あーあ、俺まで泥だらけなんだけど…」
そしてお兄ちゃんにアイテムボックスから取り出したタオルで顔を拭いて貰いました、幸い怪我はしていなかったみたいです。
それから私はお膝の上でお兄ちゃんに抱きついています、もう何があっても離れません!
「アリス?」
「なんですか?」
「そろそろ降りてくれる?」
「…お断りします」
「えぇー」
「お兄ちゃんには私をお膝に乗せる義務があります!今日は何があっても動きません!」
「いや、あれはジャンケンに負けて勝手に転んだアリスのせいだし…」
それにしてもお兄ちゃんのお膝の上は快適ですね…馬車の振動が一切ありません。せっかくくっついているので、ついでにこの魔法も教えてもらいましょう。
「お兄ちゃんお兄ちゃん!その魔法も教えてください!」
「え?どの魔法?」
「馬車の振動をなくすまほうです!」
「うーん?そうだなぁ…あ!いい事考えた」
「いい事?」
「うん。アリスならこの方法がいいかな、ちょっとこっち来て」
そして馬車の前の方に移動しお馬さんが見えるように幌を捲りました
「御者のお兄さん、ちょっと魔法の練習しますけどそのまま運転お願いします」
「ん?よく分からんが、わかった」
「じゃあやるよ、まずこうやって」
お兄ちゃんが馬車の下に大きなシールドを張りました、そして馬車が通り過ぎる前にまたシールドを張ります、そして次のシールドを張り…
「お!?なんか急に地面が平に?」
確かに振動はなくなりましたが、この魔法は大変です!何が大変って連続でシールドを張るのもそうですが、なにより私の魔力がゴリゴリと減っていきます!
「ちょっ、お兄ちゃん!ストップ!ストップ!!」
そして私は意識を手放しました。
「アリスさんどうしたんですの?」
「さすがにちょっと鬱陶しかったから新しい魔法でも試そうかと思ってね」
「新しい魔法?どんな魔法ですの?」
「うーん?記憶を操作する魔法かな?」
「…なんか…危険な香りがしますわ…。」
目を覚ますと薄暗い幌馬車の中でした、そして外からは楽しそうな声と美味しそうな匂いがします。
えーと、なにがあったんでしたっけ?
確か、ジャンケンに負けてぬかるんだ地面に足を取られ転んだような…。
その後は…うーん、よく思い出せませんね…。転んだ時に頭でも打ったんでしょうか?
それにしても体が怠いですね…まるで魔力がなくなった時みたいです。
とりあえず声のする方に行ってみましょう。
いつの間にか雨も上がったみたいです。
「あら?アリスさん、起きたんですの?ちょうどお肉が焼けたから起こしに行こうと思っていた所ですのよ?」
「アリスおはよう、体は大丈夫?」
「お兄ちゃん、おはようございます?体はかなり怠いですね…なぜかは分かりませんが…。」
「なら成功したみたいだね」
「成功?」
「いや、なんでもない。それより今日はバーベキューだけど食欲はある?」
「怠いけどお腹はペコペコです、さっそく…いただきます」
バーベキューは美味しかったです、他の大人の人達はお酒も飲んでるみたいですね、皆さんはしゃいでいます。
しばらくして…
お酒を飲んだ大人達の半数は地面で寝ています…いったいどれだけ飲んだのやら…
私達はバーベキューの後片付けをして夜営の準備です。
お兄ちゃん…その釜戸はまだ火が付いてますけど…あぁ、そのまま片付けてしまいました…。
後片付けをして広くなった所に私は家を出します、これで夜営の準備は終わりですね、今日は疲れたので早く寝たいです。
書き貯めに追い付きました
(主にポケモンのせいで…)




