49話 土地の買い方
商業ギルドの中にはたくさんの人がいます、そしてなぜか私に向かって手招きをする受付のおばさん?いえ、お姉さんが…。
「ようこそ商業ギルドへ、今日は何のご用でしょうか?アリスさん」
「えっ、なんで私の名前を?」
「そりゃ大金が動きましたもの、そしてここに来たと言う事は何か大きな買い物をしようとしていると予想します。」
このおばさん…じゃなくてお姉さん凄いですね、大当たりです。
「おぉ、凄いです、流石プロですね!」
「ふふふ、誉めても何もでませんよ?それで、何を買おうとしてるんですか?」
「はい、実は家を建てようと思いまして…」
そう言ってリッカちゃんに手直しされた紙をお姉さんに渡します
「あら、ちゃんとした設計図まであるんですね、新築ならまずは土地の購入からかしらね?」
「いえ、家は持ち歩くので土地は要りません」
「えっ?」
「いや、建てるのにスペースは必要だし、土地がないと結局住めないんじゃないか?」
「そう言えばそうですね…なら買った方がいいですかね?」
「王都を離れる事が多いなら借りるほうがいいんじゃないですの?」
「それもそうですね、では借りる方向でお願いします」
「なんかとんでもない事を言ったようにも聞こえたけど…話は纏まったようですね。えーとこのサイズのお家をたてるなら…えーと、候補地はこちらの3ヶ所になります」
ちょっと手元でごそごそやっただけなのに、もう候補地を見つけてくれたようです。
「この中で気になった土地はありますか?」
どうせなら買い物やギルドに行くのに近い所の方がいいですね。あっ、ここはどうでしょう?
安くて買い物やギルドに行くにも良さそうです
でも、不自然に安過ぎるのは気になります。
「あの、この場所は何かあるんですか?」
「あぁ、この場所はですね…真ん中に大きな岩が鎮座していて土地としての価値がないんですよ。」
「岩ですか?どかしちゃダメなんですか?」
「別に神聖な岩ではないからどかすのは構わないですよ、どかせるのであれば…。」
ならアイテムボックスに入れたり魔法で割ったりすればよさそうですね。
「この場所見せて欲しいんですけどいいですか?」
「ええ、いいですけど…。」
と言う事で現場に到着、そして眼前に広がるのは大きな、大きな、とても大きな岩!
「立派な岩ですわね、鍛練にちょうどよさそうですわ」
「これは…予想より大きいですね、100人乗っても大丈夫そうです!」
「100人とか…どこかの物置じゃないんだから…」
お兄ちゃんがまたよくわからない事を言ってますが今はスルーです
「どうですか?納得しましたか?」
「はい!納得したのでこの場所にします!」
「えっ!この場所にするんですか!?」
「はい!ここにします!」
「はぁ…まぁいいですけど、じゃあ手続きをするので一旦ギルドに戻りましょう」
そしてギルドへ…
「本当にあの場所でいいんですか?」
「はい、ちなみに買うとなるといくらになりますか?」
「えっ!購入ですか!?そうですね…金貨70枚でどうでしょう?」
おお、思ったより安いです!
「えーと、冒険者ギルドのカードはここでも使えますか?」
「はい、ちょちょいと手続きすれば使えますよ」
「じゃあお願いします」
そう言って私はカードを渡し…
「ちょちょいっと、はい終わりです」
カードを返されます、見事な早業です!
「もう終わったんですか!?」
「魔法を使えば一瞬ですよ」
「おぉ!流石プロです!ではさっそくこのカードで一括でお願いします!」
「本当に買うんですね…後悔しませんか?」
「はい、あの場所がいいです」
「分かりましたではカード失礼しますね、それではこれが土地の権利書です。」
そう言われ何か細かい文字がびっしり書き込まれた紙を受け取りました
「ありがとうございました、それで次なんですけど大工さんとか紹介してくれませんか?」
「大工さんですか?それなら隣の窓口で仕事を斡旋してもらっているドワーフのおじさんとかどうですか?」
「「「え?」」」
「誰がおじさんだ!俺はまだ28だ!」
「「「ええっ!?」」」
「なんで驚くんだよ!」
見るとそこには髭面のおじさんがいました、28才みたいですが…40才くらいに見えます。
「それで、どんな仕事なんだ?」
私達はギルドの商談スペースを借りて話し合いをしています、おじさんはエリクさんと言うみたいです。
「はい、これなんですけど…。」
私はリッカちゃんに手直ししてもらった設計図を渡します。
「………この設計図は…素晴らしいな。それでこの家は木造だよな?なら木材の調達はどうするんだ?」
はい、大丈夫です何も考えてません。何て言えません。
「国から森の間伐依頼が出ていますので木材だけならありますが…。」
なんと!国から依頼が!?
「おぉ、それはタイムリーですね!ならその依頼を受けましょう!」
「おい、その依頼誰も受けるやつがいなくて放置されてたやつじゃないか?」
「ええ、そうですよ。」
なんだ、タイムリーに依頼があった訳じゃないんですね…。




