39話 生き物の入れ方
「どうなっても知りませんよ?」
「このまま放置するよりマシだ」
ちょっと…いえ…かなり怖いですが入れてみます
(えっと…小さな人形を入れるつもりで…)
スッ…
とりあえず生きたままでも入った…入ってしまった…、後は出す時にどうなっているのか…。
「消えた!?」
「入ってしまった…」
とりあえず無理矢理中から出ようとする事はなさそうです。
「それでどうします?ギルド?それとも病院?」
それともお兄ちゃんの所がいいだろうか?
「とりあえずギルドで頼む」
…それで今、私はギルドにいます。
3時間くらい歩きました、少女+手負いの男性の足は遅かったです…これは早めにお兄ちゃんから身体強化の魔法を教わらないと行けませんね…
さっきの男性は王都のギルマスに怒られてます。それはもう怒られてます。
しばらくかかりそうなので受付のお姉さんにお祭り用オークを納めようと思います。
「すいませんお祭りのオーク納めたいんですけど」
「はーい、それじゃこちらの秤の上にどうぞ」
秤の横にはボードがあり『現在トップ[星屑の英雄] 8頭 合計2,456㎏』と書いてありました
私は1頭ずつ秤に乗せていきます、5頭を越えた辺りからお姉さんの顔色が変わっていきます。
9頭目でトップが変わりました。
私は22頭を乗せ合計6,698㎏でした。
「最後の1頭は大きいのでちょっと離れてください」
「えっ、大きいって?」
数歩下がったお姉さんを見てから私は大きいオークをだします
『バキッ!』
……秤が壊れてしまいました…。
「あああ、ごめんなさい!秤が…。」
私は、あたふたしながら謝ります。
「こ、これってまさか…。」
お姉さんも秤が壊れた事に驚いています、そのままギルマスと叫びながら行ってしまいました…秤を壊したのを知らせに行ったのでしょう…。
10秒程でギルマスがやって来ました
「こ、こいつは…。」
「これは、嬢ちゃんが殺ったのか?」
「はい…秤壊しちゃってごめんなさい。」
「…いや、秤じゃなくてオークの方だ、秤は簡単に直せるから大丈夫だ」
「そうなんですか?よかったー。」
「それより、これをまさか1人で倒したとか言わないよな?」
「いえ、1人で倒しました、オークのくせに硬くて大変でした」
「大変でしたで倒せる相手じゃないんだが…ところで、嬢ちゃんはオークキングって知っておるかい?」
「オークの王様?ですか?」
「そうだ、オークの上のハイオークの上のオークキングだ普通ならAランクのパーティーが倒すような相手…なんだが…。」
「もしかしてこれがオークキングなんて事は…」
「残念だがこれが恐らくこれはオークキングだ、頭がないから断定はできないが…魔石を調べれば分かるだろう。」
「いえいえ、隙を付いた不意打ちで運良くBランクになれた私がオークキングなんて倒せませんよ、きっと少し大きいだけの普通のオークですよ!」
「…まぁ、その辺は後で調べれば分かるだろう、それで、あの冒険者が言うにはアイテムボックスに仲間が…とか訳の分からない事を言っているんだが…」
「あぁ、忘れてました。怪我をしたあの人のパーティーメンバーをアイテムボックスに入れて来たんですよ」
「い、生きた人間をアイテムボックスに入れたのか!?」
「えぇ、一応…出した時に生きてるとは限りませんが…。」
「確かアイテムボックスには生き物を入れられないんじゃなかったか?」
「…そうなんですか?」
「……。」
「……?」
「…出さなくてもいいのか?」
「…どこに出せばいいですか?」
「…医者が必要なのか?」
「葬儀屋かもしれません…。」
冗談ではありませんよ?
「…とりあえず今ギルドにいる治療魔法が使えるやつを集めて俺の部屋しかないか…。おい!準備しろ!」
ギルマスは受付のお姉さんに指示を出し、私はギルマスの部屋に移動します。
私達はギルマスの部屋に集まりました、中には、私、ギルマス、受付のお姉さん、頭ごっつんの冒険者、偶然ギルドにいた治療魔法を使えると思われる冒険者3人の計7人です
「それじゃあ出しますよ」
スッ…
出てきた冒険者に駆け寄る4人
「生きてます!」
「こっちもだ、治療魔法を使う」
どうやら全員生きていたみたいです
皆さんテキパキと動いてますね、受付のお姉さん、なんで居るのかと思ったら治療魔法使えたんですね…効力の程は……お兄ちゃんと比較しちゃだめですね…。
「それで…なにがあった?」
一通り治療が終わり尋問タイムです
「オークを倒そうとして戦っていたらオークに仲間を呼ばれ死にそうになってた所をこの女の子に助けてもらった」
「そしたら、めんどくさい事に巻き込まれた。」
「それは…、ごめん。」
「それはいい、問題は生き物を入れられるアイテムボックスについてだ。」
「何か問題があるんですか?」
「人間を運べるのは問題だな、犯罪とか殺人とか、少し考えただけでも問題だらけだろ?」
「えっ…うーん、確かにそうですね…」
「分かったなら無闇に使うんじゃないぞ?」
「はーい」
「それと、お前をAランクに上げる」
「…はい?」
Aランクは金色のカードでした
純金製らしいです、これだけでも価値があるとか…。
そもそもAランクっておいそれと上げていい物なのでしょうか?
私がやったのはオークを倒して冒険者を運んだだけなのですが…。
とりあえず今日は宿屋に戻りましょう、お兄ちゃんにAランクのカードを自慢するのです!
もしかしたら頭をなでなでしてくれるかもしれません!
こうしてはいられません!早く帰らないと!
私は宿までダッシュします!
これは身体強化魔法の習得が急がれますね。
次回は分岐のリッカ視点です
(誤字修正 11/1 20時)




