38話 遅刻の仕方
私は探知魔法を使いオークを探します…近くには…いませんね…。一応探知魔法の範囲には居るのですが遠かったり他の冒険者と近かったりします、他のオークは他の冒険者の方達に狩られてしまったのでしょうか?
でも21組もいれば近くのオークがいなくなるのも無理はないですね…。
仕方ないので一番近くに反応のあった場所に向かいます、…2時間くらいかかりました…。
そこでは既に5人の冒険者と思われる方達が戦っていました。
「あぁ、先を越されてしまいました…」
近くには他のオークの反応もあります。
私はこの冒険者達がお残しをする事に期待して木の陰で休憩します、たくさん歩いて疲れました。
5人は男性3人女性2人で男性3人が剣を持って1頭のオークで遊んでいますね、まるで猫がネズミで遊ぶように…
会話などはここからでは聞こえませんがキャッキャウフフしてます。
時間がかかるのでさっさと倒して欲しいのですが…。
女性2人は魔法使いでしょうか?しかし、それを見てるだけですね、ここからは見えませんが周りにも結構な数のオークがいるのですが、余裕があるのか警戒している様子はありません。
『ウゴォー』
オークの雄叫びがここまで聞こえてきました
うむ、探知魔法で見るにオークが集まって来てますね、もしかして雄叫びをあげさせてオークを集める為に手加減して戦ってたのでしょうか?
流石ベテランの冒険者です!
集まってきたオークは4頭です、仲間のピンチに駆けつけるオークですね、立場が逆だったらアレなのでしょうがオークでは…ねぇ…。
これで人数上は拮抗してるように見えますね、
と思ったら最初に戦っていた手負いのオークが叩き伏せられました
やはり仲間を呼ばせる作戦だったようです
『ウゴォー』
すると今度は残りの4頭のオークが雄叫びを上げました
4×4なら16頭が駆けつけるはずですが…現れたのはたったの4頭でした、1回につき4頭なのでしょうか?
しかし、オーク程度ベテランの冒険者の前では何匹集まろうが雑魚は雑魚
瞬く間に冒険者達を取り囲みます
その時、魔法使いの1人がオークに殴り飛ばされ尻餅を付きました
ピンチの演出も忘れない冒険者の鏡ですね。
そしてみるみるうちに冒険者達が倒されて行きます、一瞬ピンチの演出が大袈裟かなと思いましたが、恐らくアレは助っ人の登場を待ってる感じですね、アレですアレ『ヒーローはいつも遅れてやってくる!』ってやつです!
……ちょっと遅いですね?
……助けてからの治療もセットの演出なのでしょうか?
……遅いですね?トイレでしょうか?
ここで探知魔法を使ってみます、近くに他の人は……いませんね…。
…とうとう最後の1人も倒されました。
これで時効成立…かな?
私は速攻で水魔法を2つ放ちます、2頭のオークの首が胴体からさようならして飛ばされたオークの頭が冒険者さんの頭にごっつんしました…あれは痛そうです…
オークは後ろから攻撃された事に気付き振り返ります。
そして再び2つの水魔法が炸裂し、また2頭のオークが倒れます。
そして残った3頭のオークは…逃げました。
一目散ってやつですね、ちょうど魔力の量が危なくなってきていたので、そのまま逃がします。
私は倒れてる頭をごっつんした冒険者に近付き「大丈夫ですか?」っと声を掛けました。
「…返事がない、ただの屍のようだ」
「…勝手に殺さないでくれ…。」
「!!死体が喋った!?」
「いや…だから…。」
これだけ喋れればこの人は大丈夫ですね、次に行きましょう
「返事がない、ただの屍のようだ」
「……」
「……」
次
「返事が……
結果、みんな生きてますね……まだ…。
指のない人とか足のない人とかはいますが…
オークを回収してっと…
最初のやつは残さないとですね
「それでは私はこれで…」
「助けて…くれないのか…?」
「もう助けたじゃないですか?それに私にはこれ以上どうにもできませんよ?そっちの魔法使いさんが起きたら治療魔法を貰ってください」
「いや、こいつらが起きても治療魔法は使えない…」
「それは御愁傷様です」
「ま、待ってくれ…」
「まだ何か?」
「…そのオークもやる…。」
「それは、ありがとうございます」
「だから…何かないのか?もしかしたら助かる方法とか…」
「…試した事はないですが…試したくもないですが…ない訳じゃないです」
「それは…」
「貴方達を生きたままアイテムボックスに入れます」
「そもそも入れられないかもしれません」
「入ったらそのまま死ぬかもしれません」
「それでもいいですか?」
「………俺は自力で歩ける…この4人を頼む」




