30話 部屋の分け方
朝になりました、今日の抱き枕はリッカちゃんでした、泣き虫のお子ちゃまは"さん"じゃなくて"ちゃん"で充分です。
私は寝てる2人を起こさないようにそっと外に出ます。
外では兵士さんが起きていて焚き火に当たっていました、メイドさんはまだ寝ています。
「兵士さんおはようございます」
「おはようございます、そう言えば自己紹介がまだでしたね、自分はヤイルと申します」
「アリスです、よろしくお願いします」
「ヤイルさんおはようございます」
「おや、今の話を聞いてましたか?」
「ええ、シェイドですよろしく」
「こちらこそよろしくお願いします、それで、お嬢様はなぜそんな所に隠れていらっしゃるので?」
「なんでも、泣き腫らした目をしてるからと…」
「まぁ、昨日の事を思えば仕方ないと思うのですが…」
「リッカちゃん、俺お腹空いちゃったんだけど何か美味しい物作ってくれない?もちろんみんなの分もね。」
「は、はい、すぐに作ります!」とてとて
(((以外とチョロい?)))
リッカちゃんの料理はとっても美味しかったです、皆で美味しいと言ったらリッカちゃんは赤くなっていました。
「「「「ごちそう様でした」」」」
それで今日の予定ですが…
ヤイルさんが地図を広げます
「今日はこの道を真っ直ぐ行きこちら街に寄ります、少し遠回りですが馬車を借りた方が早く着くかと思います。小さな街ですが村よりは大きいので宿もあります、なので今日は布団で寝れるはずです」
それじゃさっそく出発…の前にメイドさんを起こさないと…。
「メイドさ~ん起きてくださ~い」ゆっさゆっさ
私達は街道を歩いています、メイドさんは寝ながら歩いています…器用ですね…。
「ハイスペックお嬢様とポンコツメイドかぁテンプレだなぁ…」
また、お兄ちゃんが意味の分からない事を言った以外は手を繋ぐ私達を見たリッカちゃんがお兄ちゃんと反対側の手を繋いだくらいでした。
メイドさんは悔しそうにハンカチを噛んでいました、ヤイルさん両手塞がってますからね…。
そして、昼過ぎには遅く夕方には早いくらいの時間に小さな街に到着しました。
ここからは二手に別れます、ヤイルさんとメイドさんは馬車の手配に、私達は宿の確保です。
宿はすぐに見つかりました、この街の宿はここだけらしいのでヤイルさん達も迷う事はないでしょう
「5人なんですけど空いてますか?」
「…すまんが今空いてるのはダブルが2部屋だ」
「……じゃあその2部屋お願いします」
「あいよ、悪いな。」
「じゃあヤイルさん達が帰って来たら部屋割りを決めよう」
ヤイルさん達は程なく帰って来ました。
「で、ダブル2部屋なんですけど、どうします?」
「私はお兄ちゃんと一緒がいい」
「わ、私も、お兄様と一緒が…」
「じゃあ私はヤイルさんと!」
「えっ!自分とですか!!」
何も問題なく決まった…たぶん…。
「じゃあ俺は外で作業してますので」
「私はアリスさんと買い物に行ってきますわ」
「私は怪我のため部屋で休ませてもらいます」
「私も、もう1歩も歩けません…。」
という訳で私はリッカちゃんとお買い物です
「このキャベツ、安いですわね!こっちのレタスもみずみずしいですわ!こっちのキュウリもトゲが痛くていいですわ。」
こんな感じで私のアイテムボックスがどんどん埋まっていきます。さすがにキツくなってきました。
「あっ、冒険者ギルドがあります、ちょっと寄ってもいいですか?」
「えぇ、いいですわよ」
「かららーん」
私達はカウンターの方へ向かいます
「すいませーん買い取りお願いしたいんですけど…」
「あ、はい、何を買い取ればいいですか?」
対応してくれたのはメガネの男性でした
「えっと、オーガなんですけど大丈夫ですか?」
「え、オーガなんてどこに…」
「えっと、ここに…」
『ドン!』
「うわぁ!」
「こ、これはアイテムボックス?」
「はい!」
「これは誰が狩ったのかな?」
「えっとー、私とお兄ちゃんと兵士さん?」
「私も2頭狩りましたわよ?」
「です!」
「えっと2頭って他にもオーガが?」
「はい、30頭くらいあります」
「ま、まさか今持ってたりは…」
「?持ってますよ?」
「「「「「えぇ~っ」」」」」
後ろの方の人達が叫んでました、何かあったのでしょうか?
「えっと、とりあえず倉庫の方にお願いします」
「はい、分かりました」
「オーガを30頭?嘘だろ?」
「いや、狩ったのは兵士だろ?」
「でも持ってるって…」
「もう1人の娘も2頭って」
「見かけによらず強いのか?」
「「う~ん…。」」
「それではこちらにお願いします」
私はオーガを出します。
「ホントに30頭…」
オーガはそんなに高くありませんでした、ほとんどが魔石代だそうです、でも私の倉庫はスッキリしました。
「なぁ、嬢ちゃん達」
ギルドを出ようとした所を呼び止められました、なんでしょう?




